日本全国郷土玩具バーチャルミュージアム:民芸館:秋田県篇(3)


造花(木製)■
 この地方で春の彼岸はまだ寒くて、仏様に供える生花がなかったことから、削り掛けの手法で、「木製の造花」が作られ、春の彼岸が近づくと街角で売られます。玩具というよりも民俗資料として残したいものです。
小坂土人形■(廃絶)
 十和田湖に近い小坂町で.、昭和50年頃まで「小坂人形」が作られていました。制作者の菊沢陶造さんの死去とともに廃絶しました。彩色にエナメルが使われていてかなりけばけばしい色調です。

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まなぐ凧
「まなぐ凧」は湯沢だけにしかみられない凧で、「まなぐ」とは「まなこ」、つまり目玉のことです。この地方の凧も極彩色の武者絵や歌舞伎絵もありますが、この「まなぐ凧」だけは、墨一色で描かれた、面白い図柄の凧です。
 製品は、湯沢凧同好会の小松利一郎・古川安太郎・芳賀久の各氏が趣味的に作っていられます。  凧揚げ大会は、毎年3月の第3日曜日に開催されます。
「まなぐ凧」問い合わせ先:湯沢市役所内物産協会:湯沢市佐竹町1-1 TEL:0182-73-2111
 
秋田のこけし
 この地方のこけしは、雄勝郡皆瀬村木地山と稲川町から生まれたもので、「木地山」といわれています。いまも、初代・小椋(おぐら)久四郎の跡を継いで、久太郎さん、宏一さんの親子が木地山でこけしを挽いています。

木地山こけしの工人(敬称略)記録。
(皆瀬村):小椋久太郎。小椋宏一。
(稲川村):佐藤秀一。阿部平四郎。小椋正吾。高橋雄司。阿部陽子。
(湯沢市)井川武松。

◆(註)記事中の制作者の記録は、1995年頃の調査資料ですので、ご了承下さい。

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(1996.06.01掲載/2000.08.13/2002.06.27/改訂)