| 機種名 | IWATSU SS-5040 | |
| 更新日 | 2024.08.14 | |
| 概要 | ||
| メーカー | 岩崎通信機株式会社 | |
| 製造年月 | 1970年代 | |
| 特徴 | 5インチ(≒130mm)CRTのアナログオシロスコープ。 ベゼルは四角だが、CRTは円形である。 縦軸の電圧アッテネータや横軸の掃引時間レンジの切り替えが、一般的なロータリースイッチでは無く押しボタンスイッチとなっている。 揮線の傾きを修正するトレースローテーションを物理的に行なえるノブを備える。 内部の半導体は全てディスクリートのトランジスタ一色で、ICはまだ使われていない。 |
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| スペック | 【垂直軸帯域】 DC 〜 5MHz 【水平軸帯域】 − 【入力チャンネル】 1 ch 【X-Y表示】 可 【Z入力】 無し |
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| 構成部品 | 【CRT】 130BEB31 【真空管】 計0個 − |
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| 取説 | 無し | |
| 回路図 | 有り | |
| 初期状態 | ||
| 外観/内観 | 小傷はあるが全体的にはまあまあの状態。 | |
| 内部の状態だが、一見して気になるのが少し大き目のコンデンサが並ぶエリアで、(後に入手した回路図によると高圧整流回路のようだが)何やらテープが貼られている。テープの下のコンデンサには茶色の付着物がある。よく見ると液漏れではなく古いテープの糊が劣化したような感じで少し安心。 ただ、なぜテープが貼られているのか意図が不明だ。強いて挙げるならば、コンデンサが破裂した場合の飛散防止か。 |
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| 動作 | 特に問題なく使用できている。 | |
| 付属品 | 無し | |
| 清掃 | ||
| 作業内容 | 外側を軽く水拭き清掃。 ケースを開けてみると、内部は埃の侵入が少なくきれいだ。 側面の通風用スリットは狭く少ないので元々発熱が少ないのだろう。 拭き掃除はせず、薄く積もった埃を筆で払いブロアで吹き飛ばす程度で済ませた。 |
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| 現状 | ||
| 内部 | 良好 | |
| 外部 | まあまあ良好 | |
| 動作 | 良好 | |
| コメント | 好きな丸型画面(ベゼル)では無いし、ビンテージでも無いのだけれど、岩崎通信の機体は初めてなので入手してみた。 スペックとしては、帯域5MHzで1ch,トリガー有り、CAL信号有り の至ってシンプルな機能。 CRTは丸型、正面にCRTローテーション用のノブがあり、(地磁気等の影響による)波形の傾きが気になる向きには、工具レスでCRTが回せる有り難い仕様だ。 又、垂直軸,水平軸のレンジ選択が押しボタン式となっており特徴的。従来のノブ式の方が操作部品の点数や面積的に有利だと思うが、何かメリットがあるのだろうか? ボタン式は切り替え毎にパチン!と音が響いてうるさいのだが。まあ、仕事している感はある。 あと、輝度やフォーカスの調整ダイヤルがケースの天面側に配置されており、設置の際は操作に支障が無いよう考慮する必要がある。(というか、正面パネルにつけてくれ!) |
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| 内部の構造はシンプル。CRTと回路基板x1枚がきれいに左右に分かれており、ビンテージオシロに見られるような、垂直軸回路基板,水平軸回路基板・・・のように機能回路毎に基板が分割されてケース内のあちこち立体的に配置され、その間を配線が蜘蛛の糸のように繋がっている、というような雑然とした設計にはなってない。 欲を言えば、配線が半田付けではなくソケット化されているとメンテがずっと楽になりそうだが。 |
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| 背面に縦置き用の足があるためデスクサイドで使うのに都合がよく、実は使用頻度が高い。後述するオシロスコープグラフィックスのハード/ソフト開発に活躍中である。 | ||
| 修理 | ||
| 症状1 | 特に無し | |
| 利用 | ||
| オシロスコープ・グラフィックスHW/SW開発 | ■イメージデータの表示実験 Windowsのペイントで適当に図形を描き、BMPフォーマットで保存。 それを、自作ジェネレータ から出力して本機のX-Y入力へ。 |
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