Ashly XR-1001 Channel Divider

ASHLY XR-1001
チャンネル・デバイダー




 マルチアンプ駆動マルチスピーカーシステムの構築にあたり、低域分離用のチャンネルデバイダとして導入したのが、このAshly XR-1001です。


 
チャンネルデバイダーは、中高域には入れません。マッキントッシュ C1100の後に、そんなものは入れたくない。低域だけにします。だから変則マルチアンプなのです。


 流行のデジタル方式は、多機能ながら、時間遅れが大きいので、
  ●低域にだけ入れる
  ●多機能は不要、
という使い方なら、時間遅れがないアナログ式がよいと思います。
そこで探し出したのが、米国産プロ用機材、
ASHLY XR-1001でした。

 なんと3万円で買えるので、試しに買ってみましたが、低域だけ使うという私の目的には、非常に優秀。なにしろS/Nが良い。

 余計なものをC1100の後に入れる気にはなれないものの、数値上(下記のとおり)は、なかなか悪くない。そして、実際、少なくとも、デバイダでよく問題になるS/N比は大丈夫そう。
 低域用パワーアンプとして選んだDCPW-240経由で、JBL4344がフルレンジ状態のまま繋いで、中高域ホーンに耳を付けても、まったくなにも聞こえません。
(実際にはパッシブのローパス・ネットワークもスピーカーの直前に入れるので、高音ノイズは絶対にスピーカーには伝わりませんけれど)。

 ずっしりと重く、立派な電源が入っている模様です。海外を含め、ネットでの評判も相当いいです。

 なお、XR-1001は、モノ使用では3chになります。しかし、私がその後に繋ぐDCPW-240 がステレオ機なので、ここはアースが左右共通です。したがって、XR-1001をモノ使用にしてアースを二台に分けても、DCPW-240 でまたつながるので、左右間に大き目のアースループをわざわざ作ることになって、ノイズの点では、あまり賢明には思えません。
 そんなわけで、当面、ステレオ使用としています。XR-1001の内部は、各種スイッチを含め、全てが左右別の完全モノ構成なので、ステレオモードで使っても、クロストークとかは、まずは問題ないような気がします。



 分離周波数は、40-800Hz または 400-8kHz の二段切り替え式。カットは24dB/oct固定ですが、クロス波形も、連続的に変更可能で、意外と便利です。Muteボタンもあって、低域の確認が可能。

 面白いのは、位相スイッチが省略されていること。スピーカー端子を入れ替えればいいだろ、最初に一回だけ、ということでしょう。確かに、なかな合理的ですね。設定後は二度と変更はしないのですから。

 周波数もゲインも、連続可変なので、測定器必須です。結果として、ボリウムはよく左右があっていましたが、「キャリブレーションはされているが、厳密には測定しろ」とマニュアルには書いてありました。さすがはプロ用機の言い分。


仕様表(ASHLYのホームページより)
Model: XR-1001 Stereo 2-way, Mono 3-way
Controls:
Input Level: Full-off to +8dB
Crossover Frequency: 400Hz-8kHz, (40Hz-800Hz using divide by 10 range switch)
Range Switch: Divides crossover frequency by 10
Response Control: 1.5dB - 12dB
Output Level: Infinity - +15dB
Input Impedance: 20K ohm Balanced bridging
Output Impedance: 200 ohm quasi-balanced (balanced output impedance with single-ended signal)
Maximum Input Level: +23dBu
Maximum Output Level: +23dBu
Frequency Response: ± .5dB, 20Hz - 20KHz
Distortion: < .05% THD
Slew Rate: 6V/uS
Hum and Noise: -90dBu
Power Requirements:
120VAC nominal, 92 VAC minimum
240 VAC availiable, 50-60Hz, 24W
Size: 19.0"L x 1.75"H x 8.0"D



2017年12月1日

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