伝統ゲーム紹介


めくり

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名称めくり・めくりかるた
概要  江戸時代に遊ばれたカードの遊戯法。1から12まで4枚ずつ計48枚の札を使用する。2から4人で遊ぶ。 札は青色のはう、赤色のいす、円形のおうる、半円形のこっぷ(こふ)の4種類で、西洋の遊戯札の棍棒、剣、貨幣、杯(現在のクラブ、スペード、ダイヤ、ハート)に対応する。1から9は数札で、10は僧侶、11は馬、12は武将が描かれている。

 最初に日本で作られた天正かるた、あるいはそれから派生したかるたが用いられたものと考えられる。これらを「めくりかるた」と称するが、特定の札を指すのではなく、遊び方の名称であって、さまざまな札があったものと推察される。地方札花札でも「めくり」は遊ばれたと思われる。さまざまな、かるたや賭博の禁令が出されたが、「よみ」などと共にその対象となった。「めくり」は札を出し、山札の一番上の札をめくるのでこの名がある。現在の花札の遊び方と同じであるため、めくり札が禁止されたために花札が生まれたとの説、めくり札が禁止されたために花札でめくりをするようになった、等の説がある。

遊び方

1.一人が親になり、全員(4人)に7枚ずつ配り、場に6枚を表にする。残りを中央に伏せて置く。
2.順番に参加するかどうかを宣言する。一人が不参加を宣言したら残り3人で行ない、3人が参加を宣言したらその3人で行う。不参加のものの手札は残りとあわせて山札とする。
2.親(または親に近い人)から打ち出す。最初に好きな手札を1枚表にして出す。場札と合えば(同じ数字なら)、これを取る。続いて山札の一番上の1枚をめくり、それが場札と合えば、それらも取る。そして次の者の番になる。
3.次の者も同様に行い、全員の手札がなくなれば終了。
4.取った札の点数の高いものが勝ち。基準点より低いものは支払いをする。
5.取った札によりいくつかの役がある。

めくりかるたの札(推定復元図)

 「江戸めくりかるた集成」による

めくりかるたの札の俗称

種類121110
はう
(棍棒)
青きり青馬釈迦十青九青八 青七青六青五青四青三青二あざ
いす
(剣)
十のきり十の馬すだれ十赤9赤八赤七赤六赤五赤四赤三海老二ぴん
おうる
(貨幣)
すべた
すべたすべたすべたすべたすべたすべたすべたすべたすべたすべた太鼓二すべた
こっぷ
(盃)
すべた
すべたすべたすべたすべたすべたすべたすべたすべたすべたすべた唇の二すべた

めくりかるたの役

役名必要な札1必要な札2必要な札3
団十郎あざ青二釈迦十
仲蔵青七青八青九
赤蔵赤七赤八赤九
下三あざ青二青三
上三釈迦十青馬青きり
海老蔵あざ海老二釈迦十

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