発議第8号コメと農業を守り、国民の食糧を安定的に確保することを求める意見書について
発議案8号
上記議案を別紙のとおり千葉県議会議会規則第14条の規定により提出します。
平成7年12月19日
千葉県議会議長 田中昭一様
提出者 千葉県議会議員 前田堅一郎
賛成者 千葉県議会議員 小柴玲子
同 渡辺素子
同 小松実
コメと農業を守り、国民の食糧を安定的に確保することを求める意見書(案)
11月から施行された新食糧法のもとで、国民の主食であるコメに対して国家が
管理責任を負わず、生産から流通までのすべてが市場原理に委ねられたことは、
国民食糧の安定供給の上から由々しい事態といえる。この法律のもとで行われた
自主流通米の入札において、早くも一部の銘柄米を除く多くの地域の産米が売れ
残り、基準価格を大きく割り込む低い買い値しかつかないという事態が発生して
いる。
生産しても売れる保障がない、仮に売れても採算が取れる保障がないという
不安定な環境に加え、さらに面責を上乗せした「コメ輸入のための減反」の強制
が、いかに農民の生産意欲を阻害し、コメ作りの誇りを傷つけているかを、政府
は真剣に考えねばならない。
WTO協定によるコメを含むすべての農産物の輸入自由化、9割の農家を切り
捨てる新農政に加えて、この新食糧法が、食糧自給率のいっそうの低下に拍車を
かけ、日本のコメと農業にとりかえしのつかない打撃を及ぼすことは避けられ
ない。
よって政府に対し、国民の食糧に責任をもち、日本のコメを守るために次の
ことを要望する。
- 米価の下支えを確立し、当面政府買い入れ価格を60キロあたり最低2万円
とする。
- 強制的な減反押しつけをやめ、国産米で2百万トンを備蓄する。
- 農業の担い手は家族経営を基本とし、そのための具体的な措置を講ずる
こと。
- 国土保全のため、中山間地振興の特別対策を実施すること。
- 輸入自由化をくいとめるためWTO協定の改正をめざすこと。
以上、地方自治法第99条第2項の規定により意見書を提出する。
平成7年12月
千葉県議会議長
内閣総理大臣
外務大臣 あて
農林水産大臣
議案一覧に戻る
インデックスに戻る