第95話 情報リテラシーって!?

挙であった。選挙期間中のインターネットを利用した選挙活動は禁止らしい。本当に禁止かどうかよく分からないが、「政権方針を宣伝するようなサイト」を公表すると、何らかの制裁を受けるようなことをニュースで見た覚えがある。今日の夕方のテレビニュースでもインターネットを使った選挙違反の初摘発が行われるようなことを言っていた。でも、電話攻勢はいいようだ。テレビも政党のPRは流れていた。もちろん街宣車(とは言わないのかな)での連呼はOKだ。演説会や握手もよく見る光景だ。メールでの投票依頼は受けたことはないが、これは認められるのかな?どこがOK/NGの分かれ目なのだろう。 投票所

ホームページのように不特定多数が相手だと違法なのか? 街頭演説だって不特定多数だよね。文字や絵など記録に残るものはいけないのか?あとで公約違反とか言われないように証拠が残るものは禁止とかね。最近はビデオが発達したが、その昔、公職選挙法ができたであろう時代にはビデオはおろか、テープレコーダすらなかっただろうから、記録に残るものと言えば「文書」くらいしかなかった。電話は、今は記録に残せるが、昔はその時限りのものだった。

そう考えると、インターネットのホームページやメールは記録に残るからダメだな。インターネット電話ならOKか(あまりメリットないと思うけど)。でも、インターネットを禁止するなら電話も禁止して欲しいな。急がしい時間にかかってくると煩わしい。インターネットの方が全然、迷惑にならない。

選挙結果如何では森首相がどうなるか分からないけど、ITにテコ入れするなら、様々な分野の法改正をすすめて、ITがもっと社会で利用できるようにすべきだ。インターネットが選挙運動に使えないなんて、IT革命を推進しようという国とは思えない。米国では、電子署名を法的な契約書などの署名として認めるという法案が成立したようだ。こういうところから世界に遅れをとっていってしまうな。

近、発表された平成12年度の通信白書のページをつらつらと眺めてみました。ここに、前話で書いたデジタルデバイドの事が載ってました。情報リテラシー(読書き能力)の「個人の情報リテラシーに関する調査」がちょっと面白かったので紹介します。でも、どうしてリテラシーとかいうすかしたカタカナ英語を使うんだ? そもそもリテラシーが理解できない人が多いと思う(ママもはじめはそうだった)。

この調査では、情報リテラシーを使用できる機器のレベルに応じて、 1)情報基礎リテラシー、2)パソコンリテラシー(パソコン活用能力)、 3)ネットワークリテラシー(ネットワーク活用能力)に大きく分類している。

以下が情報リテラシー 11項目のアンケートです(上記の通信白書のページから引用)。

分 類 No. 設 問
情報基礎リテラシー 1 ビデオの番組予約を自分でできますか
2 金融機関のATMを使用できますか
3 キャッシュカード等の暗証番号を他人にわからないように工夫していますか
4 ご自分で留守番電話の留守録の設定と再生ができますか
5 ファクシミリで書類等の送信ができますか
パソコンリテラシー 6 ワープロまたはパソコンを使って文章を入力できますか
7 無理なくキーボードで入力できますか
8 パソコンを使ってグラフを作成できますか
9 ソフトウェアをコピーして使っていますか
ネットワークリテラシー 10 インターネットを利用したことがありますか
11 電子メールを送ったことがありますか(9年度調査)
電子メールアドレスを持っていますか(11年度調査)
設問の点数化方法は、No.1〜11(No.9以外)の「はい」を各1点、No.9は「いいえ」を1点としてポイント化している。
No.9は著作権のことを知っているかの設問だと思いますが、正規に購入してコピー(インストール)することと勘違いする回答もあるだろうし、コピーして使ってよいソフト(いわゆるフリーソフト)もあるので、設問が不適切にも思える。

この調査の平均点は6.71点(11点満点)(男性:7.09点、女性:6.33点)と、まあそこそこです。でも、これらは必要がない人は、できなくてもいいものだし、困らなければそれでいい。自慢じゃないがママは携帯電話が使えない。実際、情報基礎リテラシーが 0点, 1点の人もそれぞれ 3%, 6.2%いて、テクノロジに翻弄されない生活もいいなあと思うママです。

ちなみに、ママはNo.1のビデオの予約録画があやしい(録画してまで見たいテレビ番組がないので殆どやったことがない)、No.5のファクシミリ送信も最近はやったことがない(以前、勤めていたころにはできた)、No.7の無理なくキーボードで入力というのがあやしい(特打で練習しているけどまだブラインドタッチはできない)ので、8点くらいですかね。きっと、このページを読んで頂いている皆さんは10点以上でしょう。

男女の年齢別平均点が面白い傾向を示しています(グラフなどを見たい人はホームページを直接みてください)。10代、 20代、 30代、 40代と女性の平均点が男性に比べ若干低いのですが、50代、60代は女性の平均点の方が高くなっています。定年近いオジや隠居のオジは奥さんに全て任せきりで、自分では何もしない人が多いのだろうか。これからのIT商品開発は、50代、60代の女性がターゲットですよ! 企業の商品企画のみなさん!(って、ママが言わなくてもみんな分かっているか)

白書はかなり膨大で、とても全部には目を通せません。これを作るのは相当に費用と時間がかかっているでしょう。みんな税金ですよね。ぜひ、こういう調査結果を活用してIT産業が発展し、景気回復となることを願わずにはいられません。でも、今の世の中はグローバル化が必須なので国内の白書だけじゃダメか。

情報リテラシー
情報リテラシー
鈴木康之
NECクリエイティブ
田中央図書館から、その名もずばり、「情報リテラシー」という本を借りてきました。99年9月の発行で比較的新しい本です。ちょっと本の装丁と中身の体裁が教科書っぽくて、堅そうなイメージですが内容は平易です。でも、先の白書のリテラシー調査内容の、「情報基礎リテラシー」のことには全く触れてなく、「パソコンリテラシー」と「ネットワークリテラシー」についてのみです。また、リテラシーとは何であるかを考察したり、その習得方法を解説したものではないです。どちらかというと、パソコンやインターネットの入門書のような内容でした。

パソコンやインターネットを使うとこんなことも、あんなこともできるよ、だからリテラシーを身につけようという感じです。パソコンを買ったけど、どう使おうか悩んでいる人、充分に活用できてない人にはいいかも。そう考えると、ますます内容と装丁のアンバランスが気になってしまうママでした。付録に付いている用語集や、パソコン・インターネット関連のブックガイドは参考になると思います。

て、前話NTT東日本の常時接続は制令指定都市だけだと嘆いていた。サイトをよく見たら8月からママの住んでる町田の局番からも4,500円で繋ぎ放題のサービスが提供されることになる。「042」局番はいつでも後回しだというママの思いこみで、どうせこのサービスの導入は遅れるだろうと勝手に書いてしまいました。やはりNTTは偉い、訂正してお詫び申し上げます。

我が家は既にISDN接続で契約してあるから、工事費2,000円で常時接続(NTT東日本では「繋ぎ放題」と言うらしい)ができる。小田急町田ケーブルテレビの常時接続は初期の設備費に5万円ほどかかるので躊躇している。NTTなら、今までのプロバイダで使えるからメールアドレスやホームページURLの変更もないのがいい。次話では、我が家に於けるケーブルテレビとNTTの常時接続、また現状のダイヤルアップの比較について具体的に考察したい。

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M.Nakamura June 25,'00