第50話 21世紀に向けて

50話です。ついにパソコン奮闘記も1年半続き、50話を迎えることになりました(拍手)。読んで頂いた皆様のメールがとても励みになりました。これからも日常生活の中で考えた、パソコンに関する疑問、ずっと不思議に思っていることに付いて、どこの団体にも属さない自由な立場の人間(またの名を専業主婦)として地味に考察していきます。

20世紀 21世紀まで後900日を切りました(注:21世紀は2001年1月1日から)。左の写真は講談社から出版された目録20世紀という記録写真雑誌です。1958年、この年に巨人軍・長嶋さんがデビューし、東京タワーが誕生しました。

今コンピュータ業界では、21世紀になる前年の2000年にコンピュータが誤動作するかもしれないという2000年問題が話題になっています。これは日付の計算に西暦の下2桁しか使っていないと99年のつぎが00年になり、問題を起こすかもしれないというものです。現役で利用されているプログラムには、2000年問題が話題になっていなかった10年以上も昔のものが結構生き残っているようです。

ママも10年ほど前迄、とあるコンピュータシステムの開発に携わっていました。当時の同僚に聞いたら、ママの作ったプログラムはいまだに現役で動いているようです。そのころは2000年のことなど少しも考えていませんでしたし、当時のコンピュータはメモリやDISKが貴重なものだったのでプログラムはなるべくコンパクトに作る必要がありました。そこで年は下2桁しか使わず、日付を980829のように表したのです。幸いママの開発したシステムは日付から誤動作することは無い(と思う)ので、世界の片隅で末永く使われて欲しいです。

メーカもシステム運用者も色々と対策をとっていうようですが、コンピュータは電子炊飯器から飛行機まで社会のあらゆる所で利用されているので全て大丈夫なの?と心配です。2000年問題は想像もしなかったところで起こる可能性があります。取りあえずは生命に関わることに巻き込まれることのないように2000年の初めには飛行機や新幹線や病院には近づかないようにしたいし、クレジットカードや住宅ローンにも注意したい。この時期に作られた自動車や電気製品、医薬品もあんまり買いたくないと思うのです。

供の頃に夢見た素晴らしい21世紀がもうすぐ始まるのに、不況は長引き、政治も経済も低迷しています。21世紀がやって来るお祭り気分で日本の流れも変わって行くといいな。ママは世紀末に立ち会えることでワクワクしているのに、世間が割と冷淡なのが不思議です。もっと大騒ぎ(2000年問題でパニックは困りますが)して明るい21世紀を迎えたいです。

ということで温故知新ではありませんがママの人生とかなり重なる歩みを続けてきた東京タワー(今年40周年、ママはもう少し若い)を見物にでかけました(かなりこじつけだな、これは)。

東京タワー 我が家は、住所は東京都だけど都心からはずいぶん外れています。東名に乗って首都高の渋滞にはまって1時間半以上もかかり、芝公園にある東京の象徴「東京タワー」に到着です。近くでみると本当にでかく(333メートル)て子供たちは大喜びです。独身の頃は歩いていける所に住んでいたので散歩に来たこともありますが、昇るのは20年ぶり位です。

中に入ってびっくり! 昭和30年代の雰囲気そのままです。まず、随所にある案内板がアクリルの白い板に手書きの文字、せこい土産物も売っているおばさんもママが子供の頃と変わらないし、食堂の雰囲気も昔ながらです。ベンチもよくバス停に置いてある背もたれに広告が入っているチープなものです。なんだかおぞましい雰囲気の蝋人形館も健在です。世界に冠たるTOKYOの目玉観光スポット(中国人?の団体とエレベータで遭遇)とは思えません。まあ、この雰囲気がウリなのかもしれませんが。

150メートルにある大展望台に昇ってみると、似顔絵描き(3千円)や似顔絵切り紙(値段は忘れた)、コンピュータによる手相占い(出力がカタカナ)など、レトロな雰囲気の店が並んでいました。同居人によると新横浜にあるラーメン博物館の雰囲気(昭和30年代の街を再現)に通じるものがあるそうです。あの似顔絵のおじいさんは開業当時からいるのだろうなぁ。

天気も良かったので250メートルの特別展望台にも上ってみました。ママもここまで昇るのは初めてです。眼下に広がる東京は思ったより緑の多い街並みで、東京湾は青く、新幹線や在来線がひっきりなしに通り、車が首都高の合流で滞る様子をみているだけで楽しかったです。

しかし、大人が一人特別展望台まで行くと1,420円もかかるのはちょっと高すぎます。エレベータや出入り口に若い従業員(男女共若いけど今一あか抜けていない)がやたらといて誘導してくれますが、こうゆう人件費の無駄を省いたらどうだろう。多摩動物園のシルバーボランティアみたいに東京タワーの好きな老人たちが案内して、昔話でも聞かせてくれた方が似合っていると思います。とにかく日本中が不況やリストラで大変な中で日本電波塔株式会社(東京タワーはこの会社の持ち物らしい)は、観光客相手の殿様商売で潤っているようです。

上波のデジタル放送に対応するために、多摩地区に第二東京タワーが計画されている記事を少し前に読みました。できるなら平成の初期の風物(たとえばプリクラやUFOキャッチャー、キティちゃん、ルーズソックス、細眉にキャミソール、ポケモン、ミニ四駆、ハイパーヨーヨー、Windowsパソコン)をそのまま残して欲しいですね(^o^) ママも何十年かしたらボランティアとして開業当時の話を聞かせるおばあちゃんになっているかもしれません。

東京タワーを後にし、品川にあるしながわ水族館に寄ってイルカショーを見ました。東京タワー内にも水族館がありましたが、入る勇気はありませんでした(^o^)。ここのショーは八景島鴨川シーワールドには及びませんがそれなりによかったです。しかし、隣の平和島競艇の爆音がうるさかったのと、ちょっと狭いのが難点かな。水族館ではアマゾンコーナーの巨大魚(名前を忘れた)がすごいです。こんな魚がいることに驚きです。水族館に隣接する品川区立公園はプールやサイクリング(無料)、アスレチックが充実していてお勧めです。(突然、公園のページになってしまった)

ANA ポケモン飛行機 帰り道、ポケモン飛行機を見たくて羽田空港に寄りましたが、残念ながら見られませんでした。こういう時こそインターネットで調べておけば良かったのですが、この日は計画性無くでかけました。しかし、飛行機の離着陸を見られて子供たちは満足。ベイブリッジを通り、横浜の夜景を見ながら、次回は世界一高い灯台といわれている横浜マリンタワーに昇ることを子供たちに約束して家路に着きました。

夏休みも後少しです。ママは長男の宿題の自由作品に悩まされています。 『息子よ、おまえが頭の中で考えていることは簡単には実現できないことをママには経験的に知っています』、 これはママが頭の中で考えていることがパソコン上で簡単に実現できないのと同じですね。

日('98.8.29)、アップルから新しいマック、iMacが発売されました。物見高いママは町田メディアバレーまで見にでかけました(本当は別の用事があって、たまたま立ち寄っただけですが)。発売開始時間より早かったのですがすでに本体が展示されていて、人だかりができてました。

実物は結構奥行きがあり、写真からイメージしたより大きな感じ。ちょうどコアラの顔が意外と奥行きがあるのと似たような感覚です。日本の狭い住宅事情だと置き場所に苦労しそう。iMacはパソコン机より、リビングのテーブルが似合うパソコンです。でも、沢山売れてアップルが元気になるといいですね。

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M.Nakamura Aug 29,'98