第5話 パソコン雑感

々いじったり、本を読んだりして少しずつ、ウィンドウズを覚えてきた。フロッピィを初期化してバックアップも取った。Macのときはすべて出来上がったシステムを与えられたままに使っていたが、このパソコンではいちいち意味を理解しながら少しずつ操作を覚えていった。Macでは意味も分からずにやってきたことが霧が晴れるみたいに理解できた。

PC8001 こんなことを書くと歳がばれるが、私が初めてNECのPC8001を買った15,6年前に比べて、時代は石器時代から江戸時代ぐらいに進化している。あっという間に高度資本主義時代に突入だ。PC8001にはたしか32KBのメモリしか載っていなかったが今のノートには24MBも載っており、なんと1,000倍近くも違う。処理能力も1,000倍位違うのではないだろうか。値段は同じくらいだったような気がする。

あのアスキーの創刊号がまだ実家にあるなら今もう一度読んでみたい。夢が実現していく過程を人生の成熟に合わせてリアルタイムに見ることができて私は幸せだと思った。この次の進化もしかと見守りたい。

家族の病気も落ち着き、ママも何とか日常生活のリズムを取り戻し、少しまとまった時間パソコンに向かい合えるようになった。

て、いよいよインターネットの環境を整えようと思う。まずはその前にDOS/V Power Reportの付録のCD-ROMから、圧縮されたファイルを元に戻すツールをインストールした。これを使うと小さく圧縮さえたファイルをすばやくパソコン上に読み込めるのだ。昔見たアニメ「ハクッション大魔王」が小さな壷の中から出てきて‘ご主人様ご用事は’と言うのに似ていると思った。

これで簡単に新しいプログラムをどんどん私のパソコンに入れることができるようになったが。何でも入れてしまえばいいわけでは無い。いくら容量が増えたといえ限られたディスクを効率よく使いたいし、いらない訳のわからないファイルが増えても管理に困る。

Windowsは新しいプログラムをインストールするのに、プログラムを構成するファイルも容量もインストール先のディスクも意識しないで済むなんて夢の様だ。元大型汎用計算機の管理者だった(これまた誰も信じないだろうけど、、、)ママは思った。こういう機能があるからパソコンが普通の人にも普及したのだな。

でも、これではハードディスクがブラックボックス化すると心配したら、同居人が基本ソフトにあるエクスプローラを使ってディスクの階層構成を見せてくれた。これはよくできているではないか。やはり使いやすく進歩している。

マも最初は何にも分からず、新しい言葉がでてくるたびにビビってしまった。私の知らないい何かスッゴイことがここで始まっているのかと、同居人におそるおそる聞いてみる。するとMacで毎日やっていることだったりする。

このノートはママの物だから、ママが全てのファイルを把握して自分の手で管理していきたいと思っています。Macはとてもいい子でママの気持ちをよく分かってくれるし使いやすい。でも腹の中で何考えているのかよくわからん。所詮、同居人の家来なのね。そこでママはぜひノートの方はママの気心知れた腹心に育てていきたいのだ。

ちなみにショートカットはMacのエイリアスだ。なんで同じ機能なのに違う名前をつけて分かり難くするんだ。ごみ箱やフォルダやコントロールパネルなど、大抵のところはMacと同じなのに、へんなところにこだわって差別化しなくてもいいのに。

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M.Nakamura Feb 16 '97