第18話 CD-ROM辞典を使ってみる

自由な仕事と稼げるパソコン によって図書館にリクエストして借りた船田 巧さんの「自由な仕事と稼げるパソコン」という本を読んだ(船田さん、買わなくてゴメン)。本の腰巻きに「SOHO(Small Office Home Office)会社でなくたって、仕事はできる〜独立志願者必読の書〜」とある。ママは独立志願というわけではないが、そのうち在宅で仕事をしてみたいと思っている。著者はASCIIから独立しフリーライター、ゲーム開発などで生計を立てている。最初の章に在宅で仕事をしている何人かの人の話がのっている。八ヶ岳山麓の野辺山に住み、在宅で仕事をしている人は我が家と同年代の人だ。

真ん中あたりはパソコン関係の話が多くなり、ちょっと水増しの感じ。でも、バックアップの重要さや、仕事で使うためのパソコンとディスプレイ選択の考え方は同感だ。東芝のサテライトも勧めていたし(ママのとは違ってTFTだけど)。パソコン通信はNIFTYを勧めているのもうなずける。趣味のパソコンじゃなくて生活かかっているんだから信頼性が第一だ。

ちなみに表紙や中のイラストは沢野ひとしさんだ。沢野さんは町田在住のイラストレータだ。とくにうまいと言うわけじゃないけど、独特の味がある。椎名誠さんの本や、本の雑誌のイラストを見るとヘタウマというようなイラストだけど、沢野さんの本「休息の山」のスケッチはやっぱりプロの絵描きなんだ〜、と思わせるところがある。

っと前のDIMEを読んだらCD-ROM百科事典や辞書の記事が載っていた。ママが買おうと思っているエンカルタをはじめ、広辞苑、広辞林などなど解説してあり、試してみたくなった。紹介されていたのは以下の通り。

辞典盤 記事には載っていなかったが、同居人がASCIIの出している辞典盤というCD-ROMを持っていたので使ってみる。これは購入したときは自宅のマックで使うつもりだったが、試しに会社で使いはじめたら意外と便利で、ずっと会社のパソコンに入りっぱなしだったようだ。持ち帰ってもらい使ってみることにした。

辞典盤には、岩波国語辞典、新英和・和英辞典、知恵蔵、マイペディアが入っている。マイペディアは平凡社の百科事典だが全てが入っている訳ではないようだ。辞典盤を使うためにはまず検索用のソフトをインストールする。このソフトはフロッピィに入っていた。インストールは簡単にすみ、さっそく検索してみる。

まずは国語辞典で「こけら」を検索だ。劇場や舞台ができあがったときのこけら落としの「こけら」だ。漢字で書くと「柿(こけら)」「柿(かき)」と同じように見えるが違う漢字だ。実はこれ、DIMEに載っていたCD-ROM大辞泉(小学館\9,500)の広告で、細かい漢字の違いがわかるとして例に載っていた言葉だ。辞典盤では違いが分からない。しかし、これは辞典盤というよりWindows95のフォントのせいだと思う。

でもワープロでよく間違える同音異義語など、この意味はどっちの漢字だったっけ? とかいう場合に他のウィンドウ開いてすばやく調べられるのはいい。

英和・和英辞典は日本語で検索すると和英に、英語で検索すると英和の辞典になり、なかなか便利だ。単語の先頭だけでも検索できスペルが怪しいときなど調べるのにいい(といってもママが英作文している訳ではなくて、テレビなどで出てきたカタカナ言葉の意味を調べたりしている)。ちょっと用例が少ない気もするが、なかなか使える。知恵蔵、マイペディアは見出し項目がちょっと少ないような気がする。あと、CD-ROM辞典の利点である関連項目へのリンクが少ない。

CD-ROM辞典のいいところは全文検索の機能だ。ちょっと時間はかかるけど辞典内の全ての文から指定した文字を含む項目を探し出してくれる。紙の辞典では殆ど実行不可能なことが簡単にできてしまう。この検索と、高速な計算、そしてネットワークがコンピュータ三種の神器だ。

我が家のパソコンで高速計算が必要なことはまずないが、検索は結構有効に使っている。日々、書き綴っている日記から探したい記録がある場合でも、関係ありそうな単語で検索すればあっという間に見つけてくれる。例えば、この前子供が病気でお医者さんのお世話になったのはいつだっけ? とか、お歳暮はいつ出したかなど、結構役に立つ。

でも気を付けないと、単純な言葉で検索すると膨大な数が見つかってしまう。複数の単語のand条件をうまく指定しないと大変だ。辞典盤の全文検索はand条件の他、notも指定できるので絞り込みが簡単にできる。

マイペディアで「パスタ」を探したら見出し語になかったので全文検索してみた。その結果、硫黄華、スパゲッティ、苔癬(たいせん)、パスタ剤、マカロニの5つが見つかった。硫黄華というのはニキビなどの治療薬だそうな。苔癬は皮膚病で、パスタ剤は軟膏のこと。この3つは硫黄華と苔癬の説明の中にパスタ剤のことが載っていて見つかったのだ。思いがけない発見があって結構面白い。

DIMEにはエンカルタは項目が17,500しかないので百科事典ではなく、エンターテイメントソフトだという評が載っていたがそれもうなずける。文字しかない辞典盤のマイペディアで調べていても、関連する項目を次々と調べたくなってしまう。これに絵や音、動画がついたエンカルタならますます楽しめそうだ。

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M.Nakamura Apr,26 '97