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57   無線LANのホットスポットに初挑戦 (2002.10.10)

以前、LOOX購入のところに書いたように、ちょっと旅行に出かけてきました。今回と次回はLOOXを使ってのモバイルIT奮闘記です。

成田空港へのアクセスと時刻表を調べようと、成田空港のホームページを眺めていたら、無線LANの実証実験を行っているという案内があった。2002年8月〜2003年3月迄の予定でフェーズ2の実験らしい。ワールドカップ開催時期に成田エクスプレスの車内で無線LANの実験をやっていたのは知っていたけど、空港内は今でも実験中だということを知りませんでした。

初めてホットスポット(この呼び方はNTTコミュニケーションズの登録商標らしいが)でLOOXを使う機会ができたという訳で試してみることにしました。アクセスポイントのある場所が書かれた地図を印刷して準備した。第2旅客ターミナルでは出国手続き後の搭乗ゲート付近(ビル本館もサテライト側もOK)と、ターミナル本館の1階で使えるようだ。

結局、成田空港へのアクセスは在来線+京成スカイライナーで行き、重いスーツケースは宅配便で事前に空港に送っておいた。成田で荷物を受け取り、チェックインする。電車の遅延などの事態を見込んで早めに家をでたので搭乗まではかなり時間がある。

クレジットカードを持っていると使えるラウンジに行ってみた。無料でコーヒーが飲めて新聞など読みながら休息ができる場所だ。ここにはパソコン用のデスクが2台あり、コンセントは使えるが無線LANはもちろんダイヤルアップ用のコンセントも無い。取り敢えずリュックからLOOXを出して動作を確認しながらお茶を飲む。ファックスも用意されているが、こういう場所で有料でも良いから無線LANが使えると便利なのにね。まだまだ時間があるので空港内を探索した。

出国手続きをすませると、本館からサテライトへ向かうシャトルの線路を眺められる場所に Yahoo が Yahoo BB Cafeという無料で使えるインターネットカフェを開設している。沢山のノートパソコンが並んでいた。ネットサーフィンやWebメールだけならここを利用できる。しかし、利用するにはパスポートを読みとらせて頂きます、とのこと。パスポート番号や生年月日などの個人情報を提供してまで使うことはないので、搭乗ゲートに向かう。

搭乗するゲートはビル本館(サテライトではない)だったが、中心から結構離れていたので、とりあえず空いていた手近の待合室に腰を下ろしLOOXを取り出す。近くにコンセントがあることもチェック。バッテリーはフル充電だけど飛行機内で使うことも考えて、節約するにこしたことはない。このコンセントはコンテナ用と書かれたシールが貼ってあり、200Vだった。コンセントの形は通常のものと同じなのでそのまま刺さった。間違えて100Vにしか対応していない器具のプラグを差し込んだらちょっと危険だよね。

さて、周囲を見回して無線LANのアンテナを探しましたが見つかりません。でもLOOXを立ち上げ、無線LANのスイッチを入れてしばらくすると、「接続しました」というバルーンメッセージが表示された。ブラウザを立ち上げてみると何事もなくすんなり繋がり、自分のホームページやアサヒ・コムを見ることができた。無線LANってすごく便利だ。試しにブロードバンドスピードテストで接続速度を測ったら2.6Mbpsでした。自宅のADSL接続より速いです。

旅行中のできごとを自宅で留守番の子供達に伝えるために作った旅行日記ホームページ(非公開)に、成田空港で撮った写真をアップロードしたり、友人にメールしたりしていました。そのうちに搭乗開始時刻が近づいたので、自分の乗る便の搭乗ゲートに移動です。ここでも一応コンセントの近くのシートに座りました。ここのコンセントは普通の100Vです。さらに無線LANのアンテナがすぐ近くの壁の監視カメラの下に付いているのを見つけました。アンテナには AirStation のロゴがありメルコ製でした。アクセスポイントもメルコ製でしょう。

成田空港ホットスポットのアンテナ

搭乗開始を待っていると、燃料補給が遅れていているので搭乗開始が遅れるとのアナウンス。それではと、もう一度LOOXを取り出して再び接続速度を測ってみます。今度は3Mbpsちょっとでつながりました。体感速度は殆ど変わりません。ここでも友人や留守番を頼んだ母に日本から最後のメールしたりして過ごし、搭乗の遅れも気になりませんでした。空港など待ち時間が長い場所のホットスポットは本当に便利です。

飛行機内ではパソコンで旅行日記を少し書いた程度で、後は映画を見たり、寝たりして過ごしました。こちらが到着地に近づいたところです。さて、どこへ行ったのしょう? 機内からネットが使えたら長時間のフライトも少しは楽しめるのですがまだしばらくは無理ですね。どこかの航空会社が衛星を使ったネット接続を始める?始めた?ようなことを読んだ記憶があるけど、エコノミーでも使えるようになるにはあと5年くらいはかかるでしょうか?

話しはいきなり飛んで帰国時のことです。旅行を終えて帰国の入国手続きの後、スカイライナーの発車まで時間があったので帰国便の機内で書いてきたメールや旅行記ページを1階のロビーでアップロードしようとしました。しかし、上手く繋がりません。なぜ???? 試しにブラウザを立ち上げてみると、強制的に成田空港の無線LAN実験サービスのページに飛び、利用するための許諾画面がでています。時間もなかったのでロクに読まずに「了解」してみると無事に目当てのサイトが表示されました。その後、メール送受信や旅行記ページのftpアップロードもできるようになりました。

出発時に3階の出国ゲートで利用したときにはこんな許諾をしなくても使えたのに不思議です。1階のロビーは誰でも(飛行機に乗らない人も)使える場所だから? それとも月が変わった(出発は9月、帰国は10月)際にシステムに変更があったのでしょうか? そんなことを考えながら、ダウンロードしたメールをスカイライナーの中で読みつつ自宅へと向かいました。それにしても成田は遠いぞ!!

成田空港の実験は事前登録なしで無料で利用できましたが、安価なら有料でもいいです。でも、滅多に使わない人は事前に登録しておく準備のほうが面倒なので、有料でも事前登録しなくて使える仕組みを考えて欲しい。セキュリティに対する課題とかありそうですが、いつでも思いついたときに使えるホットスポットが街中に広まることを期待したいです。

次回は、ちょっと苦労した旅行先のホテルからのネット接続や、旅先から自宅と友人向けに更新していた旅行日記ホームページの話しです。

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