1941昭和16年
年央の独ソ開戦に鑑み、対ソ開戦論、日米交渉継続論の対立、更に直後の
関東軍特別大演習と南部仏印進駐作戦に対し、米英の日本の対外資産の凍結等で
日本への圧力を強めた。やがて陸軍の強攻策に近衛内閣は崩壊、東条軍閥内閣が登場。
戦争準備が進み、12月8日ついに太平洋戦争の火ぶたを切った。
1. 1 全国の映画館でニュース映画の強制上映実施。
1. 8 陸軍、“戦陣訓”を通達。
2.21 たばこ小売店で貯蓄債券・報国債券売り出し。
3. 1 国民学校令公布。尋常小学校を国民学校に切り替え(戦時体制化)。
3.10 治安維持法改正、予防拘束を加える。
4. 1 生活必需物資統制令公布。東京、大阪等6大都市で米の通帳配給制・外食券制を実施
(1日大人1人、2合3勺)
4.13 日ソ中立条約成立。(満州国、外蒙の不可侵)
4.17 ユーゴ、ドイツに無条件降伏。
4.23 ギリシャ、ドイツに降伏。
5. 6 スターリン、ソ連首相に就任。
5. 8 東京府で初の肉無し日(肉類業者着き4回、飲食業者付き2回休日)。
5.27 米大統領ルーズベルト、国家非常事態を宣言。
5. 東京で家庭用木炭通帳体制実施。
たばこ、東京で1人1個販売厳守。
6.12 日ソ通商協定及び貿易協定成立。
6.21 米国務長官ハル、野村大使に覚書手渡(ハル覚書)
6.22 独ソ開戦。
6.25 政府・大本営連絡会議、南仏印進駐を決定。
7.10 関門トンネル開通。
7.25 米・英、日本対外資産の凍結令公布。
日本へのA(米)B(英)C(中国)D(蘭)包囲網。
7.28 日本軍、南部仏領インドシナ上陸開始。(日・仏領インドシナ防衛協定)
8. 1 米、対日石油輸出全面禁止。
8.25 英ソ軍、イラン進駐。
9.11 東京でタクシー、ハイヤー、自家用自動車は代用燃料使用の
2500台以外は全廃。(ガソリン車は医療、報道、緊急車のみ)
10. 2 独軍、モスクワ総攻撃開始。
10.16 第3次近衛内閣総辞職。
(18日)東条英機内閣成立、現役軍人を首相・陸相兼任の軍部内閣
11. 5 御前会議、第2次帝国国策遂行要領決定。来栖三郎大使を米へ派遣、
野村駐米大使と共に最後の日米交渉。
11.26 日米交渉で中国撤兵等の内容のハル・ノート手渡さる。
ハワイ作戦の日本軍、ひそかに南千島を出発。
11.27 政府・大本営連絡会議、ハル・ノートを最後通牒と結論。
12. 1 ソ連、日ソ中立条約順守を通告。
第6次日米会談最終段階に。御前会議、対米英開戦決定。
12. 6 対米最終覚書を野村駐米大使に打電。
12.8 太平洋戦争開戦。日本軍、真珠湾攻撃、マレー半島上陸、米・英に対し宣戦布告。
米・英も対日宣戦布告。
開戦により、新聞・ラジオの天気予報・気象報道を禁止。
12.10 マレー沖海戦、日本軍ルソン島上陸。
12.11 日・独・伊戦争共同遂行協定成立。
独・伊、対米宣戦布告。
12.16 国民徴用令強化。
戦艦「大和」竣工。
12.19 言論・出版・結社臨時取締法公布。
12.21 日・タイ同盟条約調印。
12.25 日本軍、香港占領。
東京港海港 白バイ廃止 映画統制始まる
*徳田秋声「縮図」
谷崎潤一郎「源氏物語」
太宰治「東京八景」高村光太郎「智恵子抄」
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1942昭和17年
緒戦の好戦果に幻惑、国民の大半も東条政権に追随、議会も政府の意のままに。
日本軍は4ヶ月の間に西南太平洋の資源地帯を制覇、
が、長期戦に対する作戦の貧しさを露呈、陸海軍の対立が表面化。
ミッドウェー海戦の敗北で戦局が逆転し、米軍のガダルカナル上陸後、日毎に劣勢になって行く
1. 2 日本軍、マニラ占領、軍政布告。
1.18 日独伊軍事協定、ベルリンで調印。
1.31 日本軍、マレー半島ジョホールバル占領。
2.15 日本軍、シンガポール攻略、英軍降伏。「昭南島」と改称。
2.22 チャンドラー・ボースが日印提携、インド独立宣言。
3. 1 バタビヤ沖海戦、日本軍ジャワ島上陸。
3. 5 東京に初の空襲警報発令。
日本軍、バタビヤ完全占領。
3. 8 日本軍、ラングーン完全占領。
3. 9 ジャワの蘭印軍、無条件降伏。
3.12 マッカーサー、フィリピン脱出。オーストラリア着(17日)
3.27 日本軍、スマトラ全島占領。
4.11 日本軍バターン半島占領。捕虜の「死の行進」。
4.18 米陸軍機、日本本土初空襲。
(京浜、名古屋、神戸等)
4.19 マッカーサー、西南太平洋連合軍司令官に就任。
5. 7 日米初の航空戦。日本、コレヒドール島占領。
5. 9 金属回収令で寺の鐘、銅像等の強制供出始まる。
6. 5 ミッドウエー海戦。4空母失い日本軍敗戦の転機。
6. 8 日本軍、アッツ島上陸。
7. 1 関門海底鉄道トンネル下り線開通。
8. 7 米軍、ガダルカナル島に上陸。米軍の反撃開始。
8. 9 インド政庁、国民会議派に大弾圧、ガンジー、ネールら逮捕。
10. 5 帝都防空総合訓練開始。
10.19 防衛総司令部、本土空襲の米機乗員捕虜の死刑又は重罰に処すと布告。
11. 3 厚生省、優良多子家庭を表彰。
11.12 第3次ソロモン海戦で日本、ガダルカナル島に補給困難、米軍優勢に。
12.31 大本営、ガダルカナル島撤退決定。
産めよ殖やせよ運動 米英音楽禁止
*岩田豊雄「海軍」 丹羽文夫「海戦」
与謝野晶子 死去(63歳)
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1943昭和18年
日本軍はガダルカナル島撤退後、戦局とみに悪化。
4月、山本元帥戦死、5月、アッツ島守備隊全員玉砕と配色深くなる。
12月には学徒出陣等の非常措置をとり始め、国内戦時体制が強化された。
1.16 間接税中心に大増税案発表。。
1.17 たばこ平均6割の大幅値上げ。
2. 1 電力電灯消費規制。軍需産業70%、民需用30%。
2. 1 日本軍、ガダルカナル島から撤兵。
大本営「転進」と発表(9日)。
2. 2 スターリングラードのドイツ軍降伏。
2.23 決戦標語「撃ちてし止まん」ポスター5万枚配布(陸軍)。
3.24 金属回収本部設置。金属回収を強化、家庭のなべ釜等を強制供出。
4. 6 東京6大学野球連盟解散。
4.18 連合艦隊司令長官・山本五十六、ブーゲンビル島上空で撃墜され、戦死。59歳。(元帥に)
5.12 北アフリカ戦線の独軍降伏、13日伊軍降伏。
米軍、アッツ等に上陸。
5.29 アッツ島の山崎保代部隊長ら2500人全員玉砕。
5.30 登呂遺跡発見。
6. 4 第1回食糧増産応急対策要綱(いも増産・・・)、
戦時衣生活簡素化実施要項(国民服、元禄袖・・・)。
6.16 工場就業時間制限令廃止。15時間労働も多くなる。
6.25 中学生以上の軍事教練、勤労奉仕を法制化。
兵器廠、軍事工場、農村に動員。
7. 1 東京都制実施。初代長官・大達茂雄。
7.29 日本軍、キスカ等放棄。
7.20 女子の学徒動員決定。
9. 1 上野動物園で空襲に備えてトラ、ライオン等を薬殺。
9. 3 米英軍、イタリア半島に上陸。
9.22 学生の徴兵猶予停止。
9.23 台湾に徴兵制施行決定。
10.21 学徒出陣、神宮外苑で壮行会。
11. 1 兵役法改正、兵役義務を45歳まで延長。
11. 5 大東亜会議、帝国議事堂で開催。
中華(南京政府)、フィリピン、タイ、満州国、ビルマ、日本の6カ国参加。
11.22 カイロ会談。ルーズベルト、チャーチル、蒋介石。
11.25 タラワ島、マキン島守備隊3000人・軍属1500人全員玉砕。
12.10 文部省、学童の縁故疎開促進を発表。
12.24 徴兵適齢を1年引き下げ19歳に。
金属非常回収で寺の鐘、街灯など取り外し
ジャズ禁止 (婦人)ズボン、モンペ着用 防空頭巾
*谷崎潤一郎「細雪」連載禁止
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1944昭和19年
東条内閣は決戦生活非常措置を実施し、国民の自由は極端に圧縮されていった。
連合軍の欧州でのドイツ軍への優勢に勢いづいて、米軍の対日反攻は激しさを増し、
日本は更に窮地に陥っていった。この年7月には、東条内閣が総辞職したが、戦局の趨勢は
いかんともしがたく、レイテ海戦で日本連合艦隊は壊滅的敗北を喫する。
やがてB29による帝都への空襲に見舞われることになる。
1. 1 ドイツ軍、ウクライナから撤収、東部戦線全面撤退。
1.19 女子挺身隊の動員配置を決定。14〜25歳の未婚婦人を軍事工場へ。
1.26 初の疎開命令。東京・名古屋の23区を指定、建物除去。
2. 6 クエゼリン島、ルオリット島守備隊4500人、軍属2000人全員玉砕。
2. 8 挑戦総督府、国民徴用令を発動。
2.16 国民学校令等戦時特令公布。就学年齢を12歳まで引き下げ。
2.19 国民登録を男子12歳〜60歳に拡大、無職未婚女子を動員体制に。
3. 1 決戦生活非常措置、勤労・防空を徹底。
歌舞伎座・南座等19劇場休止。
3. 3 学童給食、空き地利用の食糧増産徹底、一般疎開促進の3要綱決定。
3. 5 料亭・バー・カフェー等休業。
3. 6 新聞の夕刊廃止。
4. 1 学校別学徒動員基準発表。
旅行制限を強化、1等車・寝台車・食堂車全廃。
4. 8 日本、独ソ和平斡旋の意向をソ連に申し入れ(12日の拒否される)。
5.16 文部省、学校工場化実施を通達。
5.25 日本軍、洛陽をを占領。
6. 4 連合軍、ローマを占領。
6. 6 総動員審議会が4勅令決定。女子挺身隊12〜40歳未婚者に適用。
6. 6 連合軍、大西洋沿岸の北仏ノルマンディーに上陸。(史上最大の作戦)
6.15 米軍、サイパン島上陸開始。
6.16 北九州に米軍B29爆撃機空襲。
6.23 マリアナ海沖海戦。日本海軍敗北、西太平洋制海権米部軍に。
日本軍、開戦以来最大の重大戦局。
7. 7 サイパン島守備隊玉砕。
7.10 「中央公論」「改造」に廃刊命令。両者に解散命令。
7.18 東条内閣総辞職。
7.21 米軍、グァム島に上陸。
8. 4 閣議、1億国民総武装化を決定。竹槍訓練等を開始。
学童集団疎開第1号が出発。
8.25 連合軍、パリ解放。
9. 9 政府、アルミ貨幣の全面回収を始める。
9.20 ビルマ・雲南国境方面で日本軍全滅。
9.27 グァム島・テニヤン島日本軍全滅。
10.10 米機動部隊、沖縄を空襲。
10.18 17歳以上の兵役編入を決定。
10.24 米軍主力、フィリピンのレイテ島に上陸開始。
11. 1 新聞2ページに削減(週14ページ)。
たばこ隣組配給制に(成人男子1日に6本)。
11. 7 スターリン、日本を侵略国とみなすと演説。
11.24 マリアナ基地の米軍B29約80機、初めて東京を空襲。
12. 7 東海地方(愛知、静岡、三重、岐阜、和歌山、奈良・・・)大地震。
死者998人、津波6m *東南海地震*
*風船爆弾を放流 特攻兵器
冬季オリンピック
【開催地】コンチナ・ダンペツォ(イタリア)
第13回オリンピック
【開催地】ロンドン(イギリス)
第2次世界大戦のため中止
谷崎潤一郎「細雪」(上巻)
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1945昭和20年
日本の敗色が濃厚になる中、7月連合国から「ポツダム宣言」が発表された。
日本側の受諾が遅れる間に、ヒロシマ・長崎に原爆島が行われ、ソ連が参戦し、
8月15日「終戦の勅語」で「無条件降伏」という形で太平洋戦争は終結した。
日本に進駐した連合軍総司令部(GHQ)から、民主化の指令、戦犯の逮捕、政治犯の釈放、
治安維持法の廃止、財閥解体等が矢継ぎ早に実施された。
1. 9 米軍、ルソン島に上陸。
1.13 三河地震。死者1961人(M1.7)
2.19 米軍、硫黄島に上陸。(3/1守備隊全滅、23,000人戦死)。
3. 6 国民勤労動員令公布。
3. 9 B29東京を夜間大空襲(〜10日)。
東京下町の大半焼失、死者12万人、23万戸焼失。
4. 1 米軍、沖縄に上陸。
4. 7 呉から沖縄に出撃中の「戦艦大和」、九州南方で撃沈。
4.12 ルーズベルト米大統領死去 63歳。副大統領トルーマンが昇格。
4.28 ムッソリーニ(伊)、人民裁判により処刑。
5. 7 ドイツ、連合国に無条件降伏。
6. 8 天皇臨席の最高戦争指導会議、本土決戦方針採択。
6.23 沖縄本島で守備隊全滅。日本軍戦死9万人、民間人死者10万人、
米軍戦死1万人。
6.30 秋田・花岡鉱山で強制労働中の中国人がほう起、憲兵・警防団等と衝突、
400人以上の死者。(花岡鉱山事件)
7.17 トルーマン、チャーチル、スターリンがポツダム会談。
7.26 ポツダム宣言発表。日本に無条件降伏を要求。
7.28 鈴木首相、ポツダム宣言黙殺を表明。
8. 6 広島に原爆投下。死者15万人。
8. 9 長崎に原爆投下。死者7万人。
8. 9 ソ連、対日宣戦布告
ポツダム宣言拒否を理由に満州等を攻撃。
8.10 政府、中立国スイス、スウェーデンを通じて米・英・中・ソに
ポツダム宣言受諾を申し入れ。連合国12日に回答公電。
8.13 御前会議・閣議が連合国回答とめぐり紛糾。
8.14 天皇裁決で、ポツダム宣言の無条件受諾を決定。
8.15 正午、天皇の「終戦の勅語」録音放送。日本の無条件降伏。
8.17 陸海全軍に臨時戦闘行為停止、降伏の命令。
8.17 インドネシア共和国独立宣言。
8.18 満州国皇帝退位、満州国解消。
8.20 灯火管制解除、信書の検閲廃止。
8.22 ラジオの天気予報復活。
8.24 皇国義勇軍48人が松江市で降伏反対と県庁、新聞社を襲撃。
各地で右翼の自決が相次ぐ。
8.28 連合国軍先発隊が厚木飛行場に到着。
8.30 連合国軍最高司令官マッカーサー元帥が厚木に到着。
9. 2 ミズーリ号艦上で、降伏文章調印。
GHQ指令第1号・・陸海軍の解体、軍需生産の停止等発表。
GHQ最高司令官マッカーサーが、
北緯38度線を境に米ソによる南北朝鮮の分割占領を発表。
9. 2 ベトナム民主共和国臨時政府が独立宣言。反仏闘争を開始。(ホー・チ・ミン)
9. 3 英紙記者バーチェット、初めて広島の被爆の惨状を世界に報道。
9. 9 マッカーサー、対日管理方針声明。
9.11 GHQ、東条英機等39人の戦争犯罪人の逮捕を命令。(東条自殺未遂)
9.15 連合国軍総司令部(GHQ)が東京・日比谷第一生命ビルに
(8/28横浜に設置後東京へ)
9.17 枕崎台風、死者・行方不明者2400人
9.20 ポツダム宣言に伴う緊急勅令公布。
9.26 復員船第1号の高砂丸がメレヨン島から1700人をのせて別府港に。
9.27 天皇がマッカーサーを訪問。
10. 7 室戸丸、兵庫県沖で機雷に触れて沈没、死者・不明70人。
10. 9 GHQ、東京5紙に新聞事前検閲開始。
10.10 政治犯500人釈放。
10.11 マッカーサー、幣原首相に教育の自由主義化、人権確保等5大改革を指令。
10.15 治安維持法等廃止。
10.24 国際連合発足。
10.28 戦後初の野球試合として東京6大学OBの紅白戦が新宮球場で開催。
10.29 日本勧業銀行が1等10万円の第1回宝くじを発売。
11.16 戦後初の大相撲が東京国技館で開幕。(優勝羽黒山、双葉山引退)
11.21 治安警察法廃止。
全国人口調査発表。人口(内地)7199万6477人。
11.23 プロ野球の東西対抗試合が神宮球場で。
12. 6 戦後初の洋画上映(東京)
12. 9 GHQ、農地改革を指令。
12.15 GHQ、国家と神道の分離を指令。
*ヤミ市 輪タク メチルアルコール
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