『いま、空間表現は変容する』展
『パリの新鋭作家5人』展
空間芸術(平面、立体、建築など)の歴史は古代から、こんにちまで様々な変遷を辿ってきたかに見える。
然し「空間をどのように取り扱うか」と云う視点から見ると、平面、立面を問わず、作品そのものに空間の摂理を具備した第二の芸術的空間を創造することが永い間の目標であった。ところが1918年にダダイズムが伝統破壊をして以来、百鬼夜行の時代が続くうち、第二次大戦後になって立体部門にエンバイアロメント・アート(環境芸術)が生まれて世界に広まった。これは自然空間の中に意図された第二の芸術空間を作ることを目標としており、作者の手仕事はそのための一種の装置となる。この考え方は平面にも影響し、インスタレーションを生み出した。問題は作られた空間がどれだけ意図した観念を表現し得ているかである。今後も芸術空間は変容しつづけるか?興味のある課題である。