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アグラヴェイン王妃(ドーントレスの母親) 前田 美波里
ハリー(紋章院の騎士) 宮川 浩
ラーキン(女官・ハリーの恋人) 飯塚 雅弓
魔術師・マートン(王妃付きの魔術師) 尾藤 イサオ
吟遊詩人 ジェームス小野田
道化(王の通訳兼道化師) 吉野 圭吾
セクスティムス王(ドーントレスの父親) 鶴田 忍
プリンス・ドーントレス(ある国の王子) 植草 克秀
「むかし、むかし、あるところに・・・」で始まるおとぎばなし。
このおとぎばなしをちょっぴりおかしく脚色して、大人も楽しめるミュージカルに仕立て上げられられたのは、
なんと!40年も前のこと。
なのにちっとも古く感じないし、大人も子供も、まさに老若男女が楽しめるコメディーミュージカルになりました。
商業演劇なんて・・・と敬遠していた方も、(ぢつは私もそうでした)是非一度ご覧下さい、絶対に損はしませんって!
ほんっとに心ゆくまで楽しませてくれますよ。「これぞ、エンターティメント!」と感激しました。
我らが小野田さんも、舞台回しの中心人物として大活躍!いい仕事してますよォ。
場所は青山劇場。
祭日だし、初日というのもあってか、1200名収容の客席も満席です。
フロントと、地下のショップではパンフレットや、真央グッズが飛ぶように売れています。
でも、お客様の年代が幅広いせいか、いつものライブ会場などよりも落ち着いた雰囲気です。焦って並ぶ必要はありません。
いざ着席。けっこう前の方の席だったのでオペラグラス無しでも十分に細かいところまで見えました。
ぐるりとあたりを見回すと・・・客席には様々な年代、職業の方たちが・・・
おめかしした年配の女性グループは宝塚時代からの大地ファンでしょうか?
年配の紳士も結構います。こちらも真央ファンでしょう。
いやいや、そうとばかりは言い切れないかも。案外「ヅカファン」と「お米ファン」ってかぶってるんですよね。
両方好きだからって人も意外といるのでは。
20代から30代の女性客の皆さんは(植草)克ちゃんファンだと思われます。
でも、いちがいにそうとも言い切れない。お米ファンだって同じ年代ですから・・・
お客さん一人一人に「あなたはきょうは誰がお目当てでいらしたんですかぁ?」なんて聞けないし・・でも聞きたかったぁ。
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ちなみに、私の後ろの席には小学生の女の子とお父さんが座っていましたよ。
このお父さんも、とっても楽しかったみたいで、親子でよく笑い声が聞こえてきました。で、誰のファン?
異色だったのは、若い男性のグループ。ラフなスタイルといい、どう見ても演劇とか、ミュージカルとか、宝塚とかに縁遠いような感じなんですけど・・
おおっ!わかったぞ!あの独特の雰囲気は「コミケ」などでお馴染みだ・・・
という事はラーキン役の飯塚さんのファンなんだ!飯塚さんといえば今大人気アニメ「ポケモン」の『カスミ』をやっている声優さんだもんね。なっとく!
こんなに様々な観客にまんべんなくウケることができるの?
もとのお話が童話だけに大人でも楽しめるのかなぁ。なんて思っていたのですが・・・
とーんでもない!大人から子供まで、めいっぱい楽しい最高のショウでした。
舞台転換の滑らかなこと!
(あたりまえだけど)歌も踊りも上手いこと!
生のオーケストラの演奏が心地よいこと!
そしてなにより、出演者の皆さんの演技の達者なこと!
みくびっててごめんなさい!脱帽でした。
演出や衣装や、振り付けなど全ての裏方さんたちの仕事も総合して「これぞプロの技」でした。いいもの見せていただきました。
そして、当然その中には我らが小野田さんもいるわけです。まったく小野田さん、ミュージカル俳優としての地位を確立しましたね。なんの違和感もなくそうそ
うたるキャリアの方たちと互角に演技してて。
(偉そうに言いますが)すっかり成長した小野田さんを見て、ファンとしてホント嬉しかったです。
S席12600円は決して高くありません。お代分以上に楽しめます。
ぜひ皆さんにもおすすめしたいですぅ。
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いきなり小野田さんの吟遊詩人が登場。リュートを抱えてお話の導入部を歌う。むかしむかしあるところに 結婚したい王子様がいた〜。結婚相手にふさわしいお姫様は優雅で繊細な人〜」というような調子で・・
衣装には大きな目が描かれている。吟遊詩人は全てを見ているということの象徴なのだろうか。
玉座の間では花嫁試験の真っ最中。
しかし、王子ドーントレスを溺愛している王妃アグラヴェインは、息子に最高の花嫁を迎えたいものだから、花嫁の条件がめっちゃ厳しい。
魔術師マートンに作らせた試験問題は超難問。
尾藤さんが演じるこのマートンはいきなり花を出したり、ステッキがぱっと燃えてハンカチになったりと魔術師らしさを発揮していました。
今日も花嫁候補のプリンセスナンバー12が挑戦したけど、あっけなく撃退されてしまう。
王妃アグラヴェインの前田さん芝居が上手い。息子可愛さに意地悪になってしまう母親を上手く演じている。でも、なんか憎めないところがあって可愛い面もある。
じつはこのお芝居、意地悪な奴は出てくるけど、ホントの悪者は一人も出てこないのだ。
植草君はマザコンの王子ドーントレス。母親の干渉に反抗できないトホホな感じがよく出てておかしい。
カカア天下で一言も口をはさむ事が出来ない王様。それどころか実際に魔法がかけられて口が聞けないのだった。
王様の言葉を身振り手振りを見て通訳するのは道化。王様の言葉と道化自身の言葉を、上手く声色を変えて演じている。道化の吉野さん歌も踊りも超一流。それ
もそのはず、四季の研究生出身でした。
王様の魔法を解いて口がきけるようにするには、「ねずみが大鷲に噛み付く事」というけど、犬のように大きな
ねずみを小鳥のような大鷲にけしかけたけど、やっぱりねずみが逃げ出して失敗したとか・・・
王様の魔法が解けるのはいつになる事やら・・・ドーントレスが結婚できるかどうかと同時にこっちのほうも気になるところです。
ふたたび吟遊詩人が一人で登場。
じつは、国内にお触れが出ていて、王子が結婚するまでは、なんぴとたりとも結婚できない!
国中の恋人達は結婚できずに困っているのでした。
恋人達のためにも、早く王子様にふさわしい最高のプリンセスを見つけなければ。
あと少し ハリー・ラーキン
紋章院の騎士ハリーと女官のラーキンも恋人同士。しかも、困った事にラーキンのお腹の中には既に赤ちゃんが。
なんとしてでも早く王子に結婚してもらって二人も結婚式を挙げたい!
思い悩んだ挙句、ハリーは王様に許しをもらって花嫁探しの旅に出るのであった。
むかしむかし(3) 吟遊詩人
ハリーは山を越え、谷を越え、遥か彼方まで旅をして「沼の国」でとうとうほんもののプリンセスを見つけた。
急いでお城へ連れて帰って花嫁試験を受けさせよう!
城壁の見張りの騎士が叫ぶ!
「ハリーが帰ってきたぞ!」「プリンセスは?」
「プリンセスも一緒だ!馬に乗って駆けてくる」
「ハリーが止まった!花を摘んでいるぞ!」「ハリー、なにやってるんだ!」
「プリンセスは猛スピードでこちらへ向かってくる!」
「跳ね橋をおろせ!」
「早く!早く跳ね橋をおろさないと間に合わないぞ!」
「ダメだ!間に合わない!」
「プリンセスが馬を下りたぞ!」
「お堀に飛び込んだ!」(笑)
「もぐったぁ!」(爆笑)
「もぐったまま出てこない!」(爆笑)
「お城の噴水が止まったぞ!」
スモークがモクモクと舞台まで流れ出し、ジャジャーン!ウィニフレッドの登場!
きゃぁー!大地さんかわゆい。生ではじめて見たけどめっちゃきれい!おまけに若いお年を全然感じさせない。
(失礼ながら私よりも年上なのにネ)初々しいプリンセスがぴったり。
犬が水浸しになったときのようにブルブルブルと体を振って水をきるプリンセス。
ぬれた袖を絞る。みんなは水がかからないように飛びのく。
そこへ王、王妃、王子がやってくる。
王妃はプリンセスが気に入らない。
「お堀に飛び込んで、噴水から飛び出してくるプリンセスなんて聞いたことありませんよ。本物のプリンセスじゃありませんってば」
そこへようやくハリーが戻ってくる。
「この方は正真正銘のプリンセス。沼の国のプリンセス・ウィニフレッド殿下であらせられます」
王子は一目見てウィニフレッドが気に入ってしまった。
「ママァー、この子気に入ったよ、この子がいいよぉ。いいでしょ結婚しても」
「ダメです、何処の馬の骨とも分からない者に、だーいじなドーントレスちゃんを渡すわけにはいきません!」
「そんなぁー、じゃぁせめて花嫁試験だけでも受けさせてよ、きっと合格するからさぁ」
「ふん、そんな下品な小娘、試験に受かるわけないけど・・・まっ、いいでしょ、試験ぐらいは受けさせてあげましょう。」
「やったぁー、やっと僕も結婚できるぞぉ!」
吟遊詩人と道化と私(1) 吟遊詩人・道化・王
吟遊詩人と道化と王様は、何とか王子が結婚できるように何か良い知恵はないかと考える。
3人寄れば文殊の知恵とは言うけれど・・・
王様は口がきけないので道化が通訳。3人で歌ってるのになぜかデュエット。(笑)
3人の掛け合いがとても楽しい場面だけど、なかでも、小野田さんと道
の吉野さんはとてもよく息が合ってる。
と思ったら、それもそのはず、小野田さんの前回出演のミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』で二人は共演していたんですねぇ。
残念ながら西のほうだけでの公演で見逃してしまいましたが・・・見たかったぁ。
そういえば道化の衣装には大きな口の模様が・・・道化が王様の口だという象徴なのですね。
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王妃と魔術師はなにやらよからぬ相談。
「マートン、あの小娘が絶対に受からない難しーい試験問題を作って頂戴!」
「かしこまりました。しかし、あの娘なかなか賢そうですからなぁ。ちょっとやそっとの問題では落とせないかもしれませんなぁ。
何か良い問題はありませんかねぇ。」
「本当のプリンセスに必要な資質は、繊細で優雅!これですよ。」
「繊細で優雅!」
「そう、あんながさつな娘はドーントレスちゃんにはふさわしくありません!17歳の頃の私だったらふさわしいのにねぇ。」(笑)
「一目でわかる試験方法ってないもんかしらねぇ」
といいつつ階段に座り思案する王妃。
背中に手を当てて「あいたたた、そういえばマットレスを代えなくちゃ!あんな硬いマットレスはまるで拷問ですよ」
「!」
「そう、マットレスよ!」
「マットレス?」
「そう、本当の貴族ならふかふかのマットレスの下のちぃーさな豆粒一つでも痛
くて眠れないはずよ!」
「おおっ!それは良い考えですなぁ!」
「今夜、あの娘の寝室のマットレスの下に豆粒を入れておくのよ!それで1夜あけてぐっすり眠れたら・・・失格!」
「ふかふかのマットレスを5枚敷きましょう!」
「いや、10枚!」
「いいえ、20枚!」
「それなら絶対気付きはしない。ぐっすりと眠って試験には落ちるわ」
それでは早速、お城の食料庫から一番小さな豆粒を探してきましょう。
ウィニフレッドはこの国が気に入った様子。そしてドーントレスも。
かえるのダンサーと歌い踊るプリンセス。
「沼の国ではいつも服がぬれているのよ。でも、ここではいつも乾いているのね。だけど、慣れてしまえば乾いた服もけっこう気持ち良いわね」
ずいぶんと価値観が違うようです、このお姫様。
Shy(ャvライズ) ウィニフレッド
ハリーとラーキンは痴話げんかをしてしまう。原因は意地の張り合い。
二人の結婚もこのままでは暗礁に乗り上げてしまう。何とか試験に合格して国中の恋人達を幸せにしてあげねば。
ウィニフレッドの肩に責任がずっしりとかかっている。でも、当の本人はけっこうのーてんき。
「ハリー、はりーきっていきましょう!」(ズル!)
このプリンセス意外と親父ギャグを連発します。(笑)
「ドーントレスがついているから、どーんとれす構えて・・・」(カク!)てな調子。(笑)
だーいじょーぶかぁー?
ウィニフレッドを疲れさせてぐっすりと眠らせるように、王妃は舞踏会を催す事にしました。
そこで踊るのが「スパニッシュ・パニック」
ここで振り付け講座。
王妃自らが美しいおみ足をドレスから出して、レクチャー。ほんとうにすんばらしい脚線美でした。
「右へ1、2、左へ1,2、もとに戻って(手を前でゴシゴシしながら)洗濯せんたくせんたく!(右を向いて顔の前で 手を上げて)ハッ!(同じように左を向いて)ハッ!グルッと回って両手を上げたら、(腕を曲げてわきの下でパカパカしながら)わきあいあい!」
うーん、お見せできないのが残念!雰囲気だけでも想像してください。
このダンスがめっちゃ楽しい!思わずいつもの癖で一緒に踊りそうになっちまいました。(笑)
踊りたいのをぐぐっとこらえて隣を見たら、連れのぷるっぷるは、今まさに踊りださんばかりに手が上がりかけていました。(アブナイ、アブナイ)
もう一度見に行ったら、絶対座ったままで踊っちゃうと思う。
「音楽をつけてやってみましょう!」騎士たちと一緒に踊ります。
「音楽スタート!」
ところが指揮者がお茶目。いきなり凄い速さで演奏するからアタフタ、アタフタ。よれよれに。(笑)
「あんた!なにやってんの!丁度いい速さでやって頂戴!」指揮者さん、王妃に怒られてごめんなさいしています。(笑)
「いいわ!これであの娘もへとへとに疲れて眠らずにいられないわよ!おっほっほっ」
王様が女官のお尻を追いかけて庭を歩き回っていると、豆粒を持った王妃とマートンがやってきた。
二人のたくらみの全てを聞いた吟遊詩人と道化と王様は、何とかしようと相談をする。
いよいよウィニフレッドを歓迎する(実は疲れさせるための)舞踏会が始まる。
ここがこのお芝居のハイライトといえるシーンです。とにかく華やかで楽しいこと!
全員揃って踊るスパニック・パニックは迫力満点で素晴らしい!
ブロードウェイミュージカルさながらの見事さでした。さっきの練習のときよりもテンポが早くて、アレンジが何パターンもあるのに見事にシンクロしていました。さすが!
踊って、踊って、踊りつかれて、みんなへとへとになって倒れてしまった。最後まで元気なのはウィニフレッドただ一人!
「もうだめぇー、あなたも疲れたでしょう?」と王妃。
「ぜーんぜん!もっともっと一晩中でも踊っていたいわぁ!」効果なしかい!(笑)
Song of Love ウィニフレッド・ドーントレス・コーラス
部屋に引き上げた二人は愛の歌を歌う。
「あなたと結婚するために明日の試験には絶対に受かって見せるわ」
「きっと大丈夫、僕がついているから」
ドーントレス、ずいぶん男らしくなったね。
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お城の中ではプリンセスがぐっすり眠れるように物音一つ立ててはいけない。
女官や騎士によって特別寝室へつぎつぎとマットレスが運び込まれていく。
こんなにたくさんマットレスを敷いたら絶対に眠ってしまう・・・危うしウィニフレッド。
明日の試験にむけて勉強をするプリンセスと王子、でも昼間の疲れで眠くなってしまう。
きっと明日は大丈夫だと約束をして王子は引き上げる。
ノルマfィー ウィニフレッド・吟遊詩人・道化
王子が部屋に引き上げた後、ふと将来に対する不安でたまらなくなるウィニフレッド。
そんな時、心強い味方が現れた。吟遊詩人と道化だ。
「新婚旅行はノルマンディー。そのうちに小さなプリンスと小さなプリンセスが生まれる」
「お里帰りは懐かしい故郷」
ばら色の将来を歌ってウィニフレッドを勇気付ける吟遊詩人と道化。
ああ、小野田さんが大地真央といっしょに歌っているよォ。感激だなぁ。凄いよ、小野田さん!ミュージカル俳優として板についてきましたね。
結婚について王様がうぶな息子に話をする。
身振りで男と女のことを伝える王様、うーんもどかしい・・・
ここは克ちゃんが大変。
王様の言葉と自分の言葉を一人で引き受けなくちゃならない。
いよいよマットレスの中に豆粒を仕込みに行く王妃とマートン。
それを見つけた道化と吟遊詩人。
実は、昔はこの三人、同じようにアーサー王に使えた家臣の末裔で仲間だったらしい。
また昔のように仲良くできればいいのだが・・・
明日への不安を歌うウィニフレッド。
「シンデレラには魔法使いがいたわ。私の魔法使いはどこ?」
「白雪姫にはちっちゃくても7人もの味方がいたわ。私の味方はどこ?」
「愛する人がいるこの国が今日から私の故郷」
しっとりと歌う真央さんが美しい。
ハリーとラーキンは仲直り。
いざ、プリンセスを助けるために協力しよう。
という事で、ラーキンは「厚底靴」を脱ぎ捨てて颯爽と歩いていくのであった!(笑)
王妃は念のために眠り薬の入ったお茶を飲ませ、子守唄にとナイチンゲールを連れてくる。
ウィニフレッドはもうフラフラ。絶体絶命だ!
ベッドに入るウィニフレッド。
「ゆっくりお休み」と王妃が去った。
が、しかし!
なかなか寝付かれないウィニフレッド。
あちこち姿勢を変えて寝ようとするが、なぜか眠れない。
とうとうベッドに起き上がって、朦朧としながら羊を数え始める。
「羊が1匹、羊が2匹、羊が3匹・・・」
王子が王、王妃の前にやってきた。
「ウィニフレッドはきっと試験に合格するよ!」
「あーら、ドーントレス、試験はもう終わったのよ!」
「えっ!どういうこと?」
「実はゆうべ、マットレスの下に小さな小さな豆粒を入れておいたのよ。本物のプリンセスなら、繊細な神経の持ち主だから、痛くて痛くて絶対に寝られやしないわ」
「あの娘の事だから、きっとぐっすり眠ったはずよ!失格に決まってるわ」
そこへウィニフレッドが現れる。
寝巻きのままフラフラしながら現れた。
なにやらブツブツつぶやいている。「羊が10万3千8百6十・・・・」「もとい、羊が1匹、羊が・・・」
「どうしたんだウィニフレッド?」
「何がなんだかわからないけど、眠れないのぉ。眠くて眠くてたまらないんだけど、どうしても眠れないのよォ。あのベッドは拷問だわぁ」とべそをかく。
「ご、合格だぁ!ねっ、ママ、合格だよね」
「えっ!私合格したの?」
「そうだよ、合格したんだ!結婚できるんだよ!」
「何いってるの、ママは認めませんからね!」
「うるさいな!僕がウィニフレッドと結婚するって言ってるんだ!ほっといてよ!」
王子が王妃にはじめて反抗しました!
すると!王妃のシンボルだった頭の角が取れてしまったではありませんか!(ううっ、残念!取れる瞬間を見逃したぁ)
そして、王様の魔法が解けて喋れるようになったのでした。
その代わり王妃の口が聞けなくなってしまいました。
「これからは王として立派に国を治めるから、おまえもおとなしくわしに従うのじゃぞ」威厳ある態度で王様が言いました。
王妃はおとなしくうなづきます。
ハッピーエンド!
でも、でも、これで終わりじゃありません!
ちゃんとオチが用意してありました。
喜びにわく家臣達。
疲れたウィニフレッドはベッドの上。うとうとしている。
「豆粒ぐらいじゃ効き目はないよ」
「種を明かせばこのとおり!」
なんと!マットレスの下からは剣、盾、斧、槍などが次々に出てくる。
これなら痛くて眠れないはずだぁ。
「おや、ウィニフレッドが眠れないみたいだ!」
ごそごそ・・・
マットレスを探って小さな豆粒を取り出すと・・・
「ぐーぐー」ウィニフレッドがやっと寝た!
(みんなでいっせいに)「本物だ!」
カーテンコール カンパニー
ウェディングドレスのプリンセスとプリンス。
そして王子様とお姫様は幸せに暮らしましたとさ。
更に、克ちゃんが出てくるとかなりの人数がわっと立ってスタンディング・オベーション。おおっ!ジャニーズ事務所の動員力かなりのものですね。
残念ながら小野田さんは単独で出てこなかったので(道化と王様と一緒)スタンディング・オベーションできなかったです。
良質のショウを心ゆくまで楽しんだ夜でした。