9月14日、横浜スカイビルで行われたトークライブに行って来ました。
そもそもこのイベントは、スカイビル6周年記念で展示されている石井竜也さんの作品展に先駆けて行われたもの、話題はアートのこと、DVD『炎の航海』のこと、ニューアルバム『THEATER』のこと、ライブツアー『NYLON
CLUB』のこと、と多岐にわたる、はず、でしたが、登場したのが”炎の航海主演男優 アクションスター笠木健一”さんが憑依した石井竜也さんだったので、司会の女性がかなり混乱&爆笑&動揺してました(笑)。
まず衣装はグレーのストライプのスーツ、インナーは紫のシルクシャツ&紫のタイ。アクセは合計25キャラット(そう言った)の指輪3個に濃い色のサングラス。小道具は、細身のシガーとクリスタルのライター(卓上型!)。ライターは「近くの不動産屋で借りてきた」そうです。
出て来るなりクリスタルの卓上ライターで煙草に火をつけようとします、が、ライターがつかない! しかたなく火のない煙草を持ってトークが始まります。カウンターのように背の高いテーブルに、バーチェアみたいな椅子、右側の席に着いた”笠木”びゅーちー、右手に煙草をはさんで肘をつき、身体の角度は左斜め45度、むろん脚は大股開きのキメポーズです。キマリすぎて笑っちゃうよ〜。
横浜と言えば?という問いに「横浜は俺にとって『親』ですね。ふるさと、とかそういう程度じゃ言い切れない。米米CLUBも俺以外はみんな横浜川崎でまとめてましたから。…俺は茨城生まれなんですけど」。「今日のファッションは?」には「今日のポイントは全部で25キャラットの指輪(中指薬指小指と3個)ですね」
え〜、ちゃんと問いと答えがかみ合っているように書いていますが、実はかみ合うのは一瞬だけ。あとは笠木健一さんのパフォーマンス(火のない煙草でポーズ、とか、「俺は○○だから」という意味のない台詞、とか)に翻弄されまくり、客笑いまくり、なのでございます。
それでも果敢にアートについて質問する司会者「あのようなアート作品を造られるようになったきっかけは?」という質問を発します。「きっかけ(絶句)……。もっと答えやすい質問があるでしょ」「ですから、子供のころから粘土細工が好きだったとかそういうことをお聞きしたかったんですけど」「ちゃんと知ってんじゃん!」(笑)
「そうそう、粘土細工が好きな陰気な子供だったんですよ。それなのにうちの親がボーイスカウト入れちゃったんですよ。(右側の通路に並ぶ人たちに身を乗り出して)おとうさん、わかるでしょ?」
「ボーイスカウトって元気な子が多いんですよ。そこに陰気な俺が入って、つらかったですねぇ。『走ろうよ』とか言われて、『僕、その縄ひも結びの方がいいんだけど』って。みんなが青空へ青空へ(両人差し指で上を指す)をいくときに、指先へ指先へ(背を丸めて両指先を下向きに)を向かってましたからね」
「それにしては大きな作品をつくってらっしゃいますよね」「ええ、ちいさいときは5センチぐらい。おおきいときは15,6センチですかね」…司会の女性、二の句が継げない!(爆笑)。
「12月には赤れんが倉庫の方で何か展示をなさるとか」「ええ、レッド…れんが倉庫(どうやら英語が思いつかなかったらしい-笑)ですね。(司会者:レッドれんが倉庫で)そう、レッドれんが倉庫で、つってもレストランの方じゃないんですよ、ギャラリーの方で。アートヌードというライブで造った作品が。50個ぐらいあるんですよ、それを全部ずらーっとならべようというね」
途中、右に並んでいる人たち(こっちは連絡通路なんで、ヤジ馬さんたちが多かった模様)に向かって何度も「おかあさん、だからね」とか「そこのおとうさん、聞いてくださいよ」みたいに話しかけるビューチー、いつのまにか”笠木健一さん”から”寅さん”に芸風が変貌、本人も気づいたか「渥美清さんの後を継げるのは俺だけですから」と。
途中カメラを構えるお客さんに思わずポーズをとるびゅーちー、「石井さんポーズとってますね。でも写真撮影はご遠慮いただいてるんですよ」という司会者さんの話を受けて「カメラ向けられると、ついポーズとっちゃうんですよ。(世間に)流れている写真を見るとこういうの(口を開けてる)があったりするんですよ。しゃべってるときの。よく対談の写真なんかであるじゃないですか。ああいうのが出ちゃうとねぇ」とフォロー(?)していました。
で、なんとかDVDの話やTHEATERの話に、無事流れていきまして(笑)、NYLON CLUBの話が始まります。すると「僕は『笠木健一』というステージネームも持ってますんで。今回、歌い方も変わります」とやおらテーブルの前まで出てきます。
「俺の歌い方はこう(大股で正面向いてマイク持つ)だけど、笠木健一はこう(身体は真左向き、前後に開いた脚の前に重心をかけ、顔は正面向き)」と、今にも歌い出しそうな感じで構えます。その姿にみんなきゃーきゃー言っちゃって(笑)。
あと、司会者がちらりと自分の時計を見たのを見逃さず、「今、時計見ましたね。そんなに早く終わらせたいんですか」ってつっこんでましたっけ。「いえ、あっちで『あと何分』って紙を出してくれることになってるんですけど、薄くて見えないんです」という言い訳に、振り返って「あと10分ですって」。
さらに、どういう流れだったのか忘れてしまったんだけど、「俺の歌い方は『ちんぴらがカツアゲしてるみたいだ』って言われますけどね」って言いながら、前に出て、ちょっと前屈みで右膝でリズムとるまねしてました。左手にマイクを持ってなぜか右手はひょこひょこ下の方で動いてました。「出せよ、出せ」みたいに(笑)。
また戻ってきて火のついてない煙草を構えると、すかさず「火がついてないんですけど。さっきから気になって。別のライターを持ってきましょうか?」と司会者のつっこみ!「俺はこれじゃないとダメなんだ。百円ライターだと味が違うんだよ。煙草吸う人はわかるだろうけど。…でも俺吸えないんだけどね」
「でもガスがないとねぇ、せっかくもってきていただいたのに」と司会者が言ったところで、試しに、といった感じでライターだけつけてみたら火がついちゃった! で、大慌てで煙草をもってって火をつけてました。
火つけてからは「女と煙草はふかすのが大事」とのたまい、一服ふかして「この口の中のにがぁい感じがなんとも」って(笑)。吸えないんだったら見栄張らなくても……。
「それではそろそろお時間も迫ってまいりました」の司会者の声に、一同「え〜!もっとぉ!」。したら「もっともっと(ふりつき)ってか(そうそう、♪もっともっと)。でもねぇ、仕方ないんですよ。この人が言うと悪者になっちゃうから俺が言うけど。ここでさっと切り上げて、たーっとFM
YOKOHAMA行って番組に出る、って段取りなんですよ(拍手!)。…でもね、『ちゃんと30分で終わってくださいね』って言ったの、この人ですからね」と、いつもの上げたり下げたりも顔を出してましたね。
で、最後、退場のとき、壇を降りてぎりぎり扉の近くまで行ってから、つけた煙草をピンクの携帯灰皿(!)で消してらっしゃいました。もうちょっと先に気が付けばよかったのにね〜。そしたらみんなが見られたのにな〜。
ということで笠木健一キャラ、寅さんキャラ、石井キャラ、と千変万化する『濃ゆ〜い』30分のトークライブでした。