選択肢に「その他」を安易に設置しないようにする

選択式設問で、選択肢に「その他」を置く場合は、
それが選択される可能性をできるだけ下げておく必要があります。

集計してみたら、「その他」を選ぶ人が圧倒的に多いようだと、分析ができなくなります。
圧倒的ではなくても、単純集計の構成比率が上位陣に入った場合は、説明を求められることがあるでしょう。
できる限り、「その他」が選択される比率を下げるように、具体的な選択肢を効率的に挙げておくこと、
または、「その他」を選択した回答者には、具体的に記入してもらう付問を設けておくなどの対策を講じておくことが必要です。

(例1)
あなたがウェブページを閲覧する際に、最も頻繁に使用するものとして、あてはまるものを一つだけ選択してください。
自宅のパソコン
会社または学校などのパソコン
インターネットカフェにあるパソコン
その他

「携帯電話」を忘れてませんか?
調査対象者にもよりますが、地域・年齢層によっては、携帯を使う人が一番多いかもしれません。

(例2)
あなたが、出勤・通学する際に、最も頻繁に利用する交通手段として、あてはまるものを一つだけ選択してください。
電車
バス
自家用車/バイク
タクシー/ハイヤー
徒歩 その他

「自転車」を忘れてませんか?
「ヘリコプター」「セスナ」「潜水艦」などはカテゴリとして設けるほどではないかと思われますが、

選択肢は分析や集計の事を考慮して作る必要があります。 集計したら一人も選ぶ人がいなかった選択肢があったり、その他を選ぶ人が圧倒的に多いような設問設計は失敗と言えます。 ほとんどの人がある選択肢に集中する設計にも問題があります。 選択肢はなるべくバラけるような設計をすべきです。 そのためには無駄なようですが、設問設計のための簡単な予備調査をすることが、一番確実で結果的に良い結果を得られることにつながります。 偏った回答は、意味がないだけではなく、分析上の解釈を誤らせる原因にもなりますので、異質なデータがないかどうかを分析時にも予備解析で充分吟味する必要があります。