4-3-1.洞爺・ルスツ


洞爺湖周辺

洞爺湖は平成20年にウィンザー洞爺にてサミットが開催され一時的に大変注目をされました。観光地としての歴史は長く温泉街を拠点として様々な楽しみ方ができるスポットです。平成12年の有珠山の噴火によってかなりのダメージを受けましたが直接的な被害の及んだ地区を残してほぼ以前のとかわりない形になってきました。

洞爺湖周辺地域全体をエコミュージアムとして捉える観光地整備も進んでいます。有珠山・昭和新山・周辺は火山を題材として洞爺湖火山科学館を拠点として新噴火口のできた西山火口や金比羅火口をめぐることができます被災を受けた家屋などを眺めることができ、火山のエネルギーを実感できる風景が広がっています。

宿泊地としては洞爺湖温泉街がメインで湖畔にもホテルが点在します。洞爺湖温泉街はやはり大型ホテルが多いのですが安価な宿もあり選択肢は豊富です。

■ウィンザー洞爺

サミットが開催されたホテルは北海道でも破格の値段設定で有名です。ミシェル・ブラストーヤジャポンはフランス料理の名店、あらし山吉兆は和食の名店、どちらも20,000円前後から。それ以外では比較的安価なレストランもあります。

■レイクトーヤランチ

洞爺湖の眺望を楽しみながらの乗馬メニューが人気。


■レイクヒルファーム

レイクヒルファームのアイスクリームの売店はシーズンには大変混雑していて、私も先日やっと食べることができました。アイスクリーム・シャーベットは10数種類ある中から2種類を選ぶ形式、ソフトクリームもありました。

■サイロ展望台

昔ながらの観光地のお土産屋という感じ。洞爺湖を見渡せる展望台にもなっています。残念なのはここからの展望は洞爺湖の左端が切れてしまうこと。洞爺湖の展望だけとるなら前後に数箇所ある空き地に車を停めるほうがいいかもしれません。

■義経岩

岩場に洞窟がありクライミングのポイントとして知られています。ここまでの道は荒れたダートで普通車は注意が必要です。

■いこいの家

少々古めの温泉ですが休憩室も広くのびのびできます。

(日帰り入浴370円、10時〜21時、第1・3月休)

■キムンドの滝

2段落差約10mの滝。義経伝説にも登場する地。

■来夢人の湯

平成11年開業のログハウスの温泉です。 キャンプ場に近く便利。

(日帰り入浴390円、10時〜21時、木休、但しキャンプ場営業時は無休)



洞爺湖温泉

洞爺湖温泉街の宿泊施設ではほとんどの場所で日帰り入浴が楽しめます。最安値は大和旅館の400円ですが露天風呂はありません。サンパレスは温泉と遊園地風呂のセットがありますが土日祝日は1,500円と高めの設定です。また宿泊施設の前などには足湯や手湯も整備されています。

(大和旅館400円12時〜22時、Hグランドトーヤ500円13時〜23時、北海H500円14時〜22時、洞爺観光H500円7時〜10時と13時〜21時、あさひ500円13時半〜22時、トーヤ温泉H700円14時〜20時、万世閣1,500円13時半〜18時、天翔800円9時半〜15時但し土日祝は9時〜、湖畔亭1,000円14時〜20時、ごきらく亭500円14時〜20時、サンパレス平日800円土日祝1,500円9時45分〜15時他)

■火山科学館

1977年噴火体感コーナーはなかなかの迫力です。2000年噴火で被災した車や湾曲した鉄路など、火山のエネルギーを実感できるコーナーも盛りだくさん。噴火後の地形模型、有珠山噴火のシアターもあり。

(入館料600円、入場時間9時〜17時)

■洞爺湖ビジターセンター

火山科学館に併設された洞爺湖の自然を紹介する施設でこちらは無料です。

■西山火口

洞爺駅から洞爺湖を結ぶ国道230号線は有珠山の噴火により2ヶ所が寸断されました。その温泉街から遠い西山火口は遊歩道も整備され噴火口や被災した建物を見ることができます。その様は本当に壮絶です。いとも簡単に道路に亀裂がはしり建物が倒壊した状況は、災害の恐ろしさを知るために一度は見ておくことがいいかもしれません。地熱で地面が暖かい所もあり触ってみるのもいいでしょう。展望台が最も標高が高く西山火口全体を見渡すことができます。さらにそこから下った場所に倒壊した建物はありますのでそこまで行くのはちょっと苦労。

(西山火口駐車場300円、入場時間7時〜18時、冬季閉鎖)

■金比羅火口災害遺構散策路

洞爺湖温泉街の一角は2000年噴火において大被害を受けました。ここにはその時被災した建物がそのまま残されています。土石流に飲み込まれた町営住宅や町営温泉、流された橋などを間近で見ることができます。

(協力金支払、入場時間7時〜18時(4月20日〜9月)(10月〜11月10日は17時迄)、冬季閉鎖)

■洞爺湖遊覧船

温泉街から出発する遊覧船で洞爺湖の中島へ渡ることができます。

(料金1,320円、8時〜16時半、30分間隔運行)

■わかさいも本舗本店

いもてんの実演コーナーあり。2階はレストラン。

■越後屋デパート

洞爺湖と彫られた木刀を購入できます。

■洞爺湖ロングラン花火大会

4月28日〜10月31日までの長い期間ずっと花火大会が開催されます。 遊覧船からの鑑賞プランもあり。

■フットパス

洞爺湖では1910年の噴火の火口群をめぐる四十三山ルートと2000年の噴火の火口群をめぐる金比羅山ルートのフットパスのコースが制定されました。一般の散策路ではない場所も歩くことになるので注意が必要ですが一度こんなルートを辿るのもいいのではないでしょうか。



有珠山・昭和新山

■有珠山・昭和新山

洞爺湖周辺は日本でも有数の火山活動の活発な地域で、有珠山、昭和新山ともその噴火によって隆起した山々です。昭和新山は戦時中の昭和19年から20年にかけて形成されました。

昭和新山の直下には土産店が軒を連ねていて昔ながらの観光地の雰囲気も色濃く残しますが有珠山ロープウェイの山麓駅は火山村と称する遊び心溢れる観光スポットになっています。

有珠山の中腹までのロープウェイに乗れば洞爺湖の眺望も格別です。さらに有珠山火口原展望台、火口原展望台、有珠外輪山展望台までハイキングを楽しむこともできますが、有珠山火口原展望台から火口原展望台への散策路は階段が続きアップダウンが激しい。

(ロープウェイ往復1450円、9時頃〜16時頃、季節により変更)

■三松正夫記念館

戦時中にもかかわらず昭和新山の隆起の過程を克明に記録した三松正夫氏の記念館です。ロープウェイ山麓駅からは離れた場所に隠れるようにありますが本当はしっかり訪問をしておくべき場所でしょう。

(入場料300円、8時-17時、4-12月・2月無休、1・3月不定休)

■昭和新山ガラス館

土産屋の一角にガラス製品の展示販売施設もあり。

■1977年火山遺構公園

1977年の火山活動の際に倒壊した三恵病院がそのままの形で残されています。

■壮瞥公園

洞爺湖を望む展望地で梅林がすばらしい。

■壮瞥滝

洞爺湖から流れ出す川にある滝です。 車道からでも上から覗けますが滝の下にも行けます。

■ゆーあいの家

北の湖記念館の道を挟んで反対側にある温泉です。 ここも銭湯みたいな雰囲気です。

(日帰り入浴390円、10時〜21時15分、無休)

■北の湖記念館

北の湖の関係の資料を展示しています。併せて壮瞥町の郷土資料もあり。

(入館料250円、9時〜17時、11月〜4月月休)

■新山沼展望公園

昭和新山ができた際に壮瞥川が堰き止められてできた新山沼を眼下に望みますが特に眺望が優れているというわけではありません。。有珠山噴火の際にできた堆積物の地層も見ることができます。

■昭和新山鉄橋遺構公園

昭和新山が隆起した際に放棄された鉄道鉄橋の跡で橋台のコンクリート構造物のみがわずかに残ります。国道に駐車場があり、そこから歩いて10分程度。

■長流川河口

冬場の白鳥飛来地です。



北湯沢温泉

支笏湖と洞爺湖にはさまれた北湯沢は小さな温泉宿が幾つかある静かな町でした。そんな所に突如名水亭という巨大ホテルが出現し温泉の風景も様変わりしました。温泉をただ楽しむだけでもいいですし、近くのホロホロ山、オロフレ山登山の基地としてもいいでしょう。

宿としては巨大ホテル名水亭、第二名水亭があり大人数で泊まるにはいいでしょう。本格温泉を楽しむなら旅館、民宿をお薦めします。 旅の宿としてなら北湯沢YHがイベント企画も多彩で楽しめます。このYHには小さな露天風呂も付いているのです。

■名水亭

とても大きな露天風呂があり日帰り入浴でその良さを満喫しましょう。 寺院の庭園がそのまま風呂になった感じです。火曜昼間の露天は清掃タイムですから注意しましょう。

(日帰り入浴700円、10時〜21時)

■第二名水亭

温泉ビーチがここの目玉。船があったり暖かい海があったり楽しめます。水着必須のレジャー感覚のお風呂です。

(日帰り入浴900円、10時〜18時)

■北湯沢温泉の日帰り入浴

北湯沢の宿では他にもたくさん日帰り入浴を受け入れてくれる温泉宿があります。御宿かわせみの大きな混浴の露天は長流川のそばにありゆったりできるでしょう。また北湯沢山荘も開放感あふれるいい露天があります。

(温泉民宿たかはし400円、11時〜17時、御宿かわせみ500円8時〜16時、ホロホロ荘600円、10時〜17時、北湯沢山荘500円6時〜20時)

■氷のニョロニョロ

変わったネーミングですが氷のニョロニョロとは冬にとある洞窟にできる氷柱群のことです。 林立するその風景はとても幻想的です。

北湯沢YHのクロカンツアーで行くのが一般的。 YHの車で除雪してある最終地点まで行きそこから氷のニョロニョロのある洞窟までクロカンで行きます。 単純に往復する普通コースと山に少し登るハードコースがあり普通コースは初心者向き、ハードコースは中級者向きです。 無論夏に行ってもこの洞窟にはなにもありません。

■蟠渓ふれあいセンター

小さな木造の町営温泉です。湯治場的な雰囲気でなごめます。

(日帰り入浴340円、10時〜20時半、火曜定休)

■オサル湯

その蟠渓ふれあいセンターの国道を隔てた川縁にある野天温泉です。 岩を組み合わせた小さな湯船に浸かりながらのんびり川を眺めるのがオツ。 便利なので最近結構混んでいる事もあります。

■平成ふるさとの道

国鉄胆振線の廃線跡を利用してできたサイクリングロードです。

(交通:交通:伊達紋別-バス[47分]-北湯沢温泉-バス[97分]-倶知安)



豊浦

■豊浦インディアン水車

鮭を捕るためのひとつの技法であるインディアン水車は千歳のものが有名ですが、この豊浦のものは間近にまで近づくことができ、とても迫力があります。川の本流から小さな水路が分岐していてそこに水車があるのですが、その水路の一面はガラス張りになっていて鮭が上流に向かって泳いでいる姿を眺めることもできます。正直無料でここまで楽しめてしまうのなら千歳へ行くよりもいいでしょう。時期は9月中旬から11月初旬まで。駐車場は川とは反対側にあり道路をくぐっていく通路があります。

■噴火湾展望塔

噴火湾を見渡すことができる展望台。地図上では省略していますが道央自動車道豊浦噴火湾パーキングエリアからも森林公園を通って行くことができます。エレベーターがあり、売店も併設されたしっかりしたもの。

■豊浦温泉しおさい

平成12年に従来まであったプレハブ施設がビルドアップしてできた日帰り入浴施設。船の形をした外観は設計者の自己満足かもしれませんが、湯量も多く、成分も多岐にわたって入ったカルシウム、ナトリウム硫泉塩泉。洋風、和風の浴室があり、日替わりで男女が入れ替わります。湯温の低い浴槽があるのもいい。市街地の西にあるため東にある駅からですとちょっと距離があります。

(日帰り入浴500円、10時〜21時、無休)

(交通:長万部-[JR36分]-豊浦-[JR7分]-洞爺)



礼文華海岸

長万部から洞爺へ至る海岸線は、山が海のすぐそばまで迫る険しい所です。国道37号線は海岸線を避け、大きく山寄りに迂回していますがそれでもアップダウンの続く難所です。かつ厳しいのはそれでもかなりの車が高速で飛ばしていることで、冬場などは十分な注意が必要です。室蘭本線も多くのトンネルでこの区間を通り過ぎていきます。しかしながらわずかに礼文華の海岸を望める場所が数ヶ所あります。かつての室蘭本線はこの険しい海岸線の海の間際通っていたので、その名残が至る所に見ることができます。

■文学碑公園

礼文から行くと険しい海岸線を過ぎ、ほっと一息つくような場所にある公園です。文学碑がいくつも並んで立っているのがユーモラス。海岸にも下りることができ、ここはわずかながらの砂浜になっています。海の向こうに有珠山を望むことができ、とてもいい。

■カムイチャシ遺跡

今は道路は簡単に下をカムイチャシトンネルで抜けてしまいますが、ここにはかつてアイヌの砦がありました。礼文側の駐車場から階段付いていて登ることができます。岬なので礼文華の海岸線をゆったり眺めることができます。

(交通:長万部-[JR25分]-礼文-[JR5分]-大岸-[JR13分]-洞爺)



北海道旅情報巻頭  4-3.洞爺・登別
4-3-1.洞爺・ルスツ