4-9-2.層雲峡・上川


層雲峡

北海道ツアーの多くで宿泊地として組み込まれる北海道有数の温泉街です。 全般に大規模ホテルが多く、価格設定は高い傾向がありますがホテル、旅館、ペンション、国民宿舎、YHと多彩な顔ぶれの宿があり目的に応じて使い分けるのがいいでしょう。夏には火のまつり、冬には氷瀑まつりが開催されます。  

層雲峡はその渓谷美が著名で見上げるほどの高さの柱状節理の岩壁が続きます。 渓谷は大函、小函などに区分されますが最も賑わうのは銀河・流星の滝周辺です。しかしながらそのさらに奥の小函は今は崩落の可能性があり現在は立入禁止になっています。 大函は温泉街からは離れますがゆったり楽しむことができる場所です。前者は温泉街から、後者はその入口からレンタサイクルを活用することができます。紅葉も美しい。

■キャニオンモール

層雲峡の中心部の一角がスイス風の町並みに生まれ変わりました。ホテル、飲食店、足湯などが軒を連ねます。

■層雲峡黒岳の湯

平成10年に改築された公衆浴場で展望露天風呂があり大変な人気です。低張性弱アルカリ性高温泉。イタリアンレストランも入居。ここ以外にも多数のホテルが日帰り入浴を行っていて600円〜1000円程度の価格帯になります。泉質としては単純硫黄泉が多い。

(日帰り入浴600円、5月〜10月10:00〜22:00、11月〜4月11:00〜21:00)

■層雲峡ビジターセンター

層雲峡は大雪山登山の拠点という性格も併せ持つ場所で、ここでは大雪山の魅力の一部を垣間見ることができます。リアルタイムの自然情報が提供されるほか、映像、ジオラマのコーナーなどがあります。

(入館料無料、6月〜10月8:00〜18:00、11月〜5月9:00〜17:00)

■パノラマ台

層雲峡は深い谷の渓底にあり山を望むことはその場では叶いません。 温泉街からは 黒岳ロープウェイに乗ればすぐに天上の風景を目の当たりにできますが自力で渓谷から這い出すことができるのがこのパノラマ台です。 あまり訪れる人もなくかなりハードですが渓谷の柱状節理の上からの風景を楽しむことができます。層雲峡温泉街を眼下に見下ろしたり、黒岳方面の大雪山の展望を望むことができます。

■銀河・流星の滝

層雲峡柱状節理の上から流れ落ちる滝で銀河の滝が120m、流星の滝が90mの高さがあります。

■双瀑台

パノラマ台とは違いこちらは簡単に登ることができる展望地です。 渓谷の風景を一望の下にという訳ではありませんが銀河・流星の滝を眺めるならここが一番です。 麓から滝を見上げるよりもいいのではないでしょうか。

(交通:上川-[バス30分]-層雲峡-[バス37分]-大函)



黒岳

最もお手軽に大雪山の一角に立つことができる山です。 その簡単さからは想像もつかないような風景が待っています。 山頂からは北鎮岳、北海岳そして旭岳まで大雪山の主要な峰峰を見渡すことができるのです。 黒岳石室まで行けば雪遊びが時期によっては可能です。 標高が1984mということで1984年にはたいへん賑わったそうです?

季節によりますがロープウェイ、リフトは大変混雑します。 長時間待たされる可能性もありますので注意しましょう。

また簡単とは行っても山です。 靴は最低限運動靴以上が必要ですし、手提げの鞄等も厳禁です。 安全な登山のため必ず七合目で登山届けを出しましょう。

(交通:層雲峡-[ロープウェイ7分]-五合目-[リフト15分]-七合目)










上川周辺・大雪アンガス牧場

■大雪アンガス牧場

大雪山の麓にある広大な牧場です。 晴れた日には牧場の向こうに大雪山が望め大変美しい。 この牧場のアンガス牛は肉牛で層雲峡などで食べることができます。

6月〜7月には牧場に菜の花が一面に咲きます。 その風景がこのアンガスで最も美しいとされ、必見です。

公共交通機関はないので車で行くしかありません。 旭川から層雲峡に抜ける途中で寄るのがいいかと思います。

■アイスパビリオン

ちょっとした厳寒体験施設だと思っていったのですが間違いでした。 その寒さが半端じゃありません。 防寒服を身につけなければ入れないコーナーがありそこの寒さが特に見にしみます。

クリオネを見ることができますがそれはそんなにおおげさなものではありません。 また入り口近くに身勝手神社があります。 なんでそんな名前が付いたのか分かりませんが思わず神社の前で写真を撮ってしまいました。

■大雪山展望広場

遠くに大雪山を眺めることができる展望台です。 上川市街を眼下に望みます。

(交通:旭川-[特急44分・鈍行80分]-上川)


浮島湿原

浮島湿原は北海道に点在する高層湿原のひとつです。 雨竜沼湿原と比べると知名度では劣りますが逆にアプローチは短く簡単に行けます。 大きさはやはり小さいのですがその分味があると言う人もいます。 行きやすいのはいいのですが訪れる人も少ないので悪天候時などは行くのを控える勇気も必要です。

名前の通り湿原の沼に浮島が浮いています。 すぐに浮島とはわからないかもしれませんがじっくり腰を据えて見ているといつのまにか移動していたりします。

公共交通機関は脆弱なため車を利用しない人は上川を基地に一日がかりで出かけることをお勧めします。 上川には旅人宿としてゆわんと村があり大雪登山の拠点としてたいへん便利です。

(交通:旭川-[バス66分]-上川-[バス28分]-浮島トンネル-[バス86分]-紋別)




高原沼めぐり

大雪の紅葉といえば高原沼です。 9月後半に紅葉が最盛期を迎えます。 沼に映るあざやかな紅葉はすばらしいものがあります。 平日、熊出没時には登山道に規制がかかります。私は昨年9月23日に行ってきました。 天気は曇っていましたがそれでも紅葉のすばらしさは堪能できました。 登山口からすぐに林の紅葉にみとれながら足を進めます。 そして小一時間で沼が現れてきます。 沼にはカメラマンが多く結構じゃまなのですがそんなことを忘れるくらいいい風景です。 特に昨年は赤や黄のコントラストがはっきりしていて良かったです。 でもここで帰ってしまっては高原沼めぐりの本当の良さは味わえません。 大学沼、高原沼まで行くと山の風景、沼の風景、紅葉が組み合わさり本当にこの世のものとは思えないすばらしい風景に出会えます。私は朝8時頃出発したのですが午後2時頃登山口に戻る頃にはハイヒール等の人もちらほら。 登山道はぬかるみもひどい時があるので絶対登山靴は必要です。 気をつけましょう。

昨年から紅葉シーズンの土曜、休日には一般車の登山口乗り入れが規制されています。 大雪湖の駐車場に車は置き、そこからピストン運転のバス利用になります。 林道で行き違いに苦労することもなくなり今までより良くなったのではないでしょうか。







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