沙流川流域その2(日高町編)









上岩知志から竜門橋(写真左)を渡ると日高町に入ります。富内線は国道と平行して沙流川の深い谷を越えていましたが現在では平成9年度までに橋脚が撤去されわずかに橋台の痕跡らしきコンクリート構造物を認めるに過ぎません。そしてこの竜門橋を渡った西側にはドライブイン竜門パークがありました。平成3年の石勝樹海ロードの穂別町から日高町に至る区間が開通し国道237号は交通量が激減します。その影響によりなくなったと思われ、今はただアスファルトの舗装のみが残ります。日高竜門と呼ばれる景勝地で紅葉の名所として紹介されていますが案内等は全くありません。

竜門パークの跡地に立って感じるのことは北海道横断自動車道が開通したとき日高町自体がこのような立場に置かれてしまうのではないかという不安です。



竜門パークからさらに北上すると昭和33年に完成した小さな岩知志ダムがあります。そのダム湖を見下ろす丘の上に岩内園地という場所がありますが今ではほとんど訪れる人もない雰囲気。日高出身の道議会議長も務めた議員坂東秀太郎の碑があり、この事業に貢献した人なのではないかと思われます。ここからさらに行くと不動の滝があるのですが行われた道路改良工事の影響で無残な姿をさらしていました。





岩内園地から見下ろしたダム湖。平成15年の台風10号の災害直後ということもあり湖は汚濁していました。またこの湖は以前から堆砂が多くその対策が課題となっているダムでもあります。ダム下流部には稼動中の採石場あり。また付近には新日東鉱山というものもあったらしいのですが詳細は不明です。


岩知志ダムからさらに北上すると三岩の集落に至ります。ほとんどの農家は廃屋と化していてかなり寂しい。



旧国道と思われるダート。



その途中にも農家の廃屋が点在していました。



三岩小学校跡。大正5年開校、昭和52年閉校。



校舎はなく地域公民館が跡地には建っています。



富岡小学校跡。木造平屋の校舎が今も残ります。日高町は学校の統合により小学校、中学校とも一校になっているのです。校舎は日本聖書福音教団日高バイブルキャンプ場として活用。同じく日高町内の石勝樹海ロード沿いの千栄小学校は山村留学を10年以上行ってきた学校でしたが平成10年に閉校になり北海道アウトドアアドベンチャーズの施設として木造校舎が使用されています。



北海道旅情報巻頭  3-8.農林山村スケッチ
沙流川流域その2(日高町編)