南剣淵の丘と平野

■南剣淵の魅力

丘風景は美瑛・富良野ばかりが注目されどうしても他の場所は観光的には紹介されません。 しかしながら道内各地に美しい丘風景は息づいています。 そしてこの南剣淵は丘陵の様相があまり人の手が入らず、そのまま農地として活用されています。 それも丘陵地が比較的なだらかで農地改良の手をあまり入れる必要がなかったからかもしれません。 丘陵地が多少でも険しい場合、農業機械活用などのため農地は平らに改良されてしまうのです。

私は福原から和寒に向かう途中、道々からこの丘陵地の頂きが垣間見え、 その丘陵地に上る道に進路を変えました。 小さな神社がありその脇に車を止め、今走ってきた道を振り返りました。 そこを一台の救急車がサイレンを鳴らしながら町に向かっていきます。 そこから和寒の町まではまだ約10kmあり救急医療の面から考えると、 どうしてもやはり時間的なロスは大きくならざるおえません。 ちょっっぴり寂しさと不安を感じるサイレンの音でした。

南剣淵の丘陵地は神社からさらに進んで行くと本当に美しい風景になります。 五区の山側は丘陵と森林が風景の主役です。 そしてなだらかに下った四区は丘陵とその下に広がる剣淵川の形づくった平野がとても魅力的なのです。

■神社の先から

土の色の微妙に違うコントラストと空の青さが美しい。 訪れた時期は5月なのでまだ農作物は植えられていません。

■神社から五区へ

森林の中をゆるやかな丘陵地がさりげなく横切っています。 こんな風景が少しづつ表情を変えながら続きます。 道路はずっと続きますが直進するよりはどこかで四区方面に曲がる方が景色はいい。

■送電線と丘

春の畑はまだ土の色ばかりがまだ目立ちます。そしてその中を一筋の送電線がどこまで続いているのかは知りませんが横切っていました。あとで塩狩周辺ガイドを見て気がついたのですがもしかするとここが送電線の丘と名付けられた場所なのかもしれません。
■四区

薄いグリーンの農地の向こうに平野が広がります。 この丘陵地の先端は勾配がちょっとだけきつく、空の上に農地が広がる感覚の場所も。


北海道旅情報巻頭  3-8.農林山村スケッチ  
南剣淵の丘と平野