ウッシーとの日々 |
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![]() 発行 集英社 作者 はた万次郎 定価 980円+税(1巻〜7巻)文庫版もあり |
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作者はた万次郎が東京から北海道下川町に移り住み感じたこと、思ったことがエッセイコミックとして書かれています。 スクリーントーンを使わない独特な画風はほのぼのとしてなんとなく魅力的。 そしてその描き方が北海道の風景にとてもはまっているのです。 表紙はカラーなのですが、3巻の雪の情景はあたかもピンクを主体として描かれた水墨画と見紛うかのようなもので、私の好きなイラストの一つです。 作者は北海道へ移り住んで間もないときに一匹の小犬を飼いはじめます。 その犬がタイトルにもなっているウッシーです。 ホルスタインと同じ白と黒のぶちの模様はまるで牛、そんなことでウッシーの名前がつきました。 そんな犬と一緒に生きていく様子が全7巻を通してつづられています。 最初の頃の巻では新鮮な北海道での生活が生き生きと描かれています。 普段の生活、釣り、スキーのことなど読んでいて楽しくなってしまうような話題でいっぱいです。 そして5巻、6巻では下川町に住んでいることから気づくことになったサンルダム建設問題なども取り上げています。 決して論理的ではないのですが不要だとなんとなく感じるダムへの素朴な思いが思わず納得させられます。 最終巻7巻になると半年以上雪に覆われる道北の生活に疲れをおぼえる作者の心が伝わってくるかのようなけだるい雰囲気になってきます。 そして東京から一緒に移住してきた猫の死と伴にこの連載も終わることになります。 北海道の生活をありのままに描いたマンガはこれだけではないでしょうか。 手にとって読む価値のある一冊です。
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