阿寒湖周辺ではマリモ展示観察センターを訪れる遊覧船は外せませんが、周辺にも自然の力を感じることができるスポットが点在します。
手軽に行くなら四季を通して様々に湖面の色が変化する美しさが格別なオンネトーが秀逸です。また登山を楽しむなら雌阿寒岳の変化ある登山がお薦めです。そして単調な登りになりますが雄阿寒岳に登ることもできます。 それ以外にも穴場的な存在の鶴見峠、ひょうたん沼、白藤の滝を訪れるのもいいでしょう。
旅の拠点としては阿寒湖畔温泉街にはホテルとしての評価も高い、あかん悠久の里鶴雅やハイグレードの鄙の座などがあります。またそれ以外にも大型ホテルではニュー阿寒ホテルなど、民宿なども点在します。温泉目的ならオンネトーの景福も良し。
■阿寒湖畔温泉のホテルの日帰り入浴
鶴雅(平日14時-17時、土日休前日12時-17時、1470円、貸しタオル付、ソフトドリンク付)、ニュー阿寒湖ホテル(11時-15時、貸しタオル付、1245円)、ホテル阿寒湖荘(11時半-15時、貸しタオル付、900円)では日帰り入浴が可能で、どれも露天風呂があり、まりも湯で満足できない方は利用するのもいいのではないでしょうか。
(交通:摩周駅前-[バス50分]-阿寒湖畔温泉)
(交通:釧路-[バス45分]-釧路空港-[バス75分]-阿寒湖畔温泉)
■阿寒湖遊覧船
阿寒湖訪問の際にはずせないのが昔ながらの観光の雰囲気を伝える阿寒湖遊覧船です。チュウルイ島のマリモ展示観察センターへ立ち寄りマリモを見て、阿寒湖で最も美しい滝口の入江をめぐる85分(1便のみマリモ観察センター往復60分)となります。秋の滝口の紅葉は遊覧船のリーフレットにも描かれていて見事です。乗船桟橋はまりもの里桟橋と幸運の森桟橋の2ヶ所。
(乗船料金・マリモ展示観察センター入館料込み:1,850円、4月15日-11月30日、5-10便)
■阿寒湖畔エコミュージアムセンター
阿寒の森と湖を紹介。ボッケまでの散策路の起点です。
(開館時間:9時-17時、火休、但し6月中旬-9月下旬は19時迄、7月・8月無休)
■ボッケ
阿寒湖畔にある小さな泥火山です。 ぼこぼこ音をたてる地面はなんとなく不気味です。エコミュージアムセンター往復だけでなく、湖畔沿いにずっとまりもの里桟橋まで散策路を歩くのも良い。森のこみちは山道を軽く登る散策路で訪れる人は少ない。
こんな泥火山は阿寒湖周辺には山の中に幾つも点在します。 湖の底にも火山が活動している所があり、そこは冬でも凍結しません。 わかさぎ釣りの時には落ちないよう気を付けましょう。
■まりも湯
阿寒湖畔温泉街の中にある小さな共同浴場です。単純泉。
(日帰り入浴:9時-21時、6月-11月無休、それ以外2・4木休)
■アイヌコタン
阿寒湖畔にあるアイヌ集落で民芸品店が立ち並んでいます。 有料施設としてアイヌ生活記念館(ポンチセ)と森と湖の藝術館があり、前者はアイヌの家に民具を展示、後者はアイヌ文化とクラフトアートなどを展示しています。またオンネチセでは古式舞踊の鑑賞することができます。
(アイヌ生活記念館:10時-22時、5月-10月、300円、森と湖の藝術館セット券500円、古式舞踊・森と湖の藝術館セット券1,200円)
(アイヌ古式舞踊:昼夜5回程度公演、5月-10月、それ以外の季節は夜1回公演、1,000円)
■阿寒湖畔展望台
スキー場のロッジから少し登った所にある展望台。
■白湯山展望台
ロッジから1時間程度のハイキングコース、途中にボッケもあり。
■太郎湖次郎湖
うっそうとした原生林の中に小さな湖が二つ存在します。 阿寒湖畔温泉にも近くちょっと寄るにはいい所ではないでしょうか。 訪れる人は少なく不気味なくらいの時もあります。
■雄阿寒岳
登山時間が長くハードな山です。 途中も樹林帯をひたすら登っていくのが大半で疲れが結構たまります。 山頂からは阿寒湖、パンケトー、ペンケトーを望む大パノラマ。 たぶん昔は三つの湖が繋がっていて一つの湖だったのでしょう。 そんな雰囲気を感じることができます。
■双湖台
パンケトー、ペンケトーの二つの湖を望むので双湖台と言います。 ここからのペンケトーが北海道に似ているのは有名な話です。
■双岳台
雄阿寒岳、雌阿寒岳の二つの山を望むので双岳台と言います。 紅葉の時期一面に色づく雄阿寒岳は美しい。
■ひょうたん沼
鶴居−阿寒湖畔のダート林道の途中にある湖です。 ここは太郎湖のちょっと大きい感じの湖です。
■鶴見峠
鶴居−阿寒湖畔のダート林道の途中にある峠です。 のほほんとした雰囲気の峠で看板以外なにもありません。
■阿寒川の温泉
阿寒川の川岸には温泉がひっそり湧き出ています。 雄阿寒温泉跡なんかでもなんとか湧いています。 ただ気分よく入浴できるかは別問題。
■オンネトー
雌阿寒岳の麓に位置するオンネトーは森に囲まれた美しい湖です。 湖の西岸を車道が通過するためかなりの人でいつも賑わいます。 そんなそうぞうしさを抜け出し湖の東岸を歩いてみるのがやはりこの湖の楽しみ方です。 歩きながら様々な方角から見るオンネトーはかなり雰囲気が違います。 特にお勧めなのは東岸歩道の中間地点付近の少し岬状に突き出た所でしょう。 枯れた木がぽつんと立ちその向こうに湖が広がります。 完全にゆっくり一周するには1時間半程度をみておけばいいかと思います。
さらに西岸の展望地に登るのもいいのではないでしょうか。 私が行ったときは視界が効かなかったのですがたぶん雌阿寒岳とオンネトーを俯瞰的に望むことができるでしょう。
冬期にはクロスカントリースキーでオンネトーに行ってみましょう。 雌阿寒温泉からオンネトーまでの約2km程のコースになります。 車道のため急坂ではありませんが行きは下りオンリー、帰りは登りオンリーです。 氷結したオンネトーの湖上から見る雌阿寒岳、阿寒富士の眺めは最高です。 ただ季節により氷結が不完全な可能性があるのと湖のキャンプ場よりに温泉(入浴不可)が湧き出ていて氷結しない部分があるので十分気をつけてください。 基本的に車道の通行止めは年末から春まで例年行われています。
そういえばここは山彦が鳴り響きやすい地形です。 はずかしさを振り払って試してみましょう。
■湯の滝
世界的にもめずらしいマンガンが地上で形成されるという温泉です。 昔は滝の上部に野天温泉があったのですがその形成を妨げてしまうということで今は滝の下に池のような野天温泉が作られています。 ぬるめなので夏場の入浴がやはりいいでしょう。
この滝はなぜか結構人が多く訪れます。 でもほとんどの人は入浴することなしに戻っていきます。 往復約1時間を費やし入浴なしはちょっともったいないのでそんな気分の時はオンネトーに時間を割きましょう。
■雌阿寒岳
比較的簡単に登れかつおもしろい山です。 雌阿寒温泉とオンネトーと2ヶ所登山口がありますが雌阿寒温泉→雌阿寒岳→阿寒富士→オンネトーのルートが一般的です。 たぶん逆ルートより楽かと思います。
最初は樹林帯の中をひたすら標高をかせぎ約1時間でハイマツ帯に達します。 ここからは雌阿寒岳、オンネトーの風景を楽しみながらの登山になります。 私が行ったときはこの周辺で松茸?を取る人の姿もちらほら。 そして火口を望む頂上に到着です。 その噴煙を上げる様子は火山の活動状態によりますがすさまじいの一言です。 あまりに活動が活発な時は登山禁止になります。 実際こないなまで禁止でしたが今はどうでしょうか?
そしてその噴煙の刺激臭をあびながら阿寒富士へと向かうことになります。 火口に無数の鳥が生息していましたがイワツバメでしょうか。
阿寒富士はほんとうに砂をバケツからひっくり返したかのような風貌の山です。 ジグザグに標高をひたすらかせぎ頂上に着きます。 砂の登山道なのでかなりハードです。 霧の時は登山道を見失う可能性もあるので行かないようにしましょう。 あとはオンネトーをめざしてひたすら下ることになります。
■ホテル景福の露天風呂
雌阿寒登山の後に寄ってみましょう。 雰囲気が天国の様な露天風呂です。 そういえば雌阿寒温泉では国民宿舎が飼っているポニーがいつも出迎えてくれます。
■白藤の滝
看板にさそわれてつい寄ってしまった滝です。 森の中に息づく小さな滝です。 舗装道路を折れると滝近くまでダートが続きますが状態が悪いため入口に駐車するのが無難でしょう。
(交通:阿寒湖畔-[バス20分]-雌阿寒温泉-[バス10分]-オンネトー-[バス5分]-湯の滝入口)
北海道旅情報巻頭 4-14.阿寒・摩周・屈斜路