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スイスのアルバム

ゾロトゥルン編

 ゾロトゥルンは途中下車して立ち寄った町です。
 ヴァイセンシュタインというジュラ山脈の端の山の麓にに位置して、アーレ川のほとりの十七世紀に作られた城壁の残る魅力的な町です。
 美術館もあり、美しい教会が二つもある、あまり日本の観光案内には載っていませんし、ツァーのルートからも外れているので、紹介も少ないのですが、ここはなかなかいいですよ。
 駅を出て、川の方に歩いて行くとやがて端があり渡るとソロトゥルンの旧市街というのは、何となくシュタイン・アム・ラインに似てますね。西のシュタイン・アム・ラインとでも言うべき愛すべきスイスの町であります。
 ここには司教座がおかれ、カトリックの町であります。
 駅から歩いて、アーレ川を渡ると右側に大きな白亜の教会と出会えます。
 聖ウルス大聖堂です。 一八世紀のティチーノのアスコナ出身の建築士が建てたそうで、ちょっとイタリア的というか…ロココ調の装飾(色漆喰など)を持つ、バロック様式で建てられた建物です。
 内部は意外と簡素な作りで、装飾がゴテゴテ飾られたものとは違い、装飾と空間のバランスのとれた、美しい趣味の良い教会です。
 聖ウルス大聖堂を出ると左手に曲がるとバーゼル門という石でできた、見るからに頑丈そうな門があります。(写真左)

 また、階段から町を眺めると装飾は簡素ではありますが、なかなか調和のとれた旧市街が石畳の道と共に見渡せます。
 聖ウルス大聖堂の近くにイエズス教会がひっそりと建っています。ぼんやり歩いていると行きすぎてしまいそうなほど目立ちません。(写真右下)
 ここは、ルツェルンの同名の教会に内装が良く似ています。同じハインリッヒ・マイヤーという人の設計だそうですが、ルツェルンのものよりも更に洗練されたつくりのように思えます。
 ガイド・ブックによれば一六八〇年から一七〇五年にかけて建てられたとありますが、バロック様式で建てられた教会建築の傑作ではないでしょうか。
 二つのパイプ・オルガンが設置され、主祭壇の聖母被昇天の大きな絵は感動的でありました。
 ここははずせませんよ。

 町を少し出てみると、石臼のような門と、家並みが町の内と外を分け、それらが今もそのまま使われていることに驚きます。
 バーゼル門は行った時は修復工事中でしたが(左下)住居としても使われているのです。
 ずいぶん住み難いでしょうが、こういう古いものを観光客を目当てというのではなく、自分たちの住んでいる町の文化を伝えていくということ、住むことへの誇りなどが支えているのでしょう。
 これら城塞建築はフランス人が十七世紀に作ったものだそうです。
 宗教改革の時代にカトリックを貫いたことと、ベルンに近い地理的特質で、フランスの大使館がここにおかれ、ブルボン王朝の華やかな文化をこの地で花開かせたことがゾロトゥルンの特質のようにも思えてきます。、
 ともあれ、旧市街を歩くのは、とても楽しいことです。聖人の像が建つ噴水や、ひっそりと静まり返った午後の裏通りは、なんとも安らぎます。あれっこんな通りがある、などと発見?があったりします。
 疲れれば、通りにいっぱい出ているテーブルと椅子のどこかに座り込んで、アイス・ピーチ・ティーやコーヒーなどを、いやビールなどを飲んで、辺りの風景を楽しめば良いのです。
 そういった旅行に打ってつけなのがゾロトゥルンのように思います。
 歩いていると、ここがドイツ語圏であることが信じられなくなってくるほどあか抜けた町並みであります。写真になくて残念なのですが、市役所などもフランス文化の影響を受けているように思います。
 町歩きのウィンドーショッピングで右の写真のような「展示」を見つけました。さて何の店でしょうか?
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