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スイスのアルバム

サース・フェー編

 サース・フェーへは、ブリークからバスで行きます。ツェルマットに行く谷を登り、途中のシュタルデン・ザースからザース谷に分かれて1時間ほどの所です。
 バス・ターミナルを出ると、ねずみ返しのある倉庫が並んでいるのに驚かされます(写真左)が、それよりもミシャベル山群のドームなどの四千メートルを遙かに越えた名山たちの華麗な姿と、そこから流れ出す幾筋もの氷河に心打たれます。
 しぱらく歩くと、尖り屋根の教会の広場があります。教会はとてもモダンな建物で(写真右)、近くには、民族博物館もあり、かつてのサース・フェーの姿を知ることができます。
 そのまま、村を通り抜けてテニスコートの横をどんどん歩いて行くと、フェルスキンに上がるロープウェイに行けました。(写真左)
 フェルスキンからケーブルカーに乗り継いで三五〇〇メートルのミッテルアラリンに行くのですが、2度目に行った時はもう動いていませんでした。
 今は、村はずれからリフトでケーブカーの駅まで上がるようになっています。
 ロープウェイで上がり始めると氷河の融けだした小川に水車小屋が建っていて、「ここは本当に氷河と共に生きている村なのだ。」とつくづく思いました。
 ロープウェイの終点はもう氷河の上です。ブリタニア小屋に行くのには、ここから氷河の上を四〇分ばかし歩いて行かねばなりません。
 冷たい空気がカラカラに乾燥したトンネルをしばらく行くと、地下鉄ならぬ地下ケーブルカーが待っていました。(写真左)
 ミッテルアラリンにはレストランもあり、なかなか快適です。そうシルトホルンのような感じというのでしょうか。写真の日は華麗なミシャベル山群のティーシュホルン、ドーム、レンツシュピッツェなどに雲が遊び、これもまた美しく思いました。(写真左上)また振り返り、サース・フェーの町の遙か彼方にはベルナーオーバーラントの山々とかすかにですが、アレッチ氷河が見ることができます。(写真中上)そしてアラリンホルン四〇二七メートルの頂きがついそこに見えること(写真右上)に感動すら感じます。
 朝のサース・フェーは見逃すことのないようにしましょう。
 まだ暗いうちから、最初の光が山の頂きに来るのをひたすら待ち続けましょう。必ずその努力は報われることでしょう。ミューレンやツェルマットのゴルナーグラート、シュヴァルツゼーなどとともにモルゲンロートの最も美しかった所だと確信しています。
 写真左は、始めてサース・フェーで泊まったホテル・ブリタニアの前からアルプ・フーベルとティーシュホルンのモルゲンロートです。写真右はバスターミナル前の倉庫群とミシャベル連山のモルゲンロートです。
 思い出すだけでもドキドキしてくるような素晴らしい風景でありました。
 まだまだサース・フェーの見所はあるのですが、もう一つ、レングフルーに行って氷河に触って来ましょう。そうそう、ロープウェイの乗換駅のシュピールボーデンではアルプス・マーモットと遊べます。近くのレストランで餌も売っていて(いくらだったか忘れましたが)餌をあげると寄って来て食べてくれます。わが家の子供たちはとても喜びました。
 レングフルーは氷河の上のぽっかり浮かんだ島の様です。
 小さなレストランがありますが、ミッテルアラリンのように近代的な設備ではなく来る人も少ないように思えます。しかし、フィルンという万年雪の上を歩いて登る登山家がいたりして、なかなかいい所だと思います。
 ここで見るミシャベル連山は、本当に華麗で身にまとった氷河が、流れ落ちる様子がよく見て取れます。
 背景のぬけるような群青の世界との対比も、この日は特に見事でありました。
 さて、帰りはシュピールボーデンでアルプスマーモットに朝御飯で食べ残したパンの欠片でもあげて見ましょうか。
 ずいぶん栄養過多でぶくぶく太ったマーモットが、驚くほど俊敏な動きで警戒だけは怠ることなく我が子の手から餌をもらっていたのが写真右の図であります。
 子連れで行かれる際はお薦めです。(はい、大人もです。家内もしっかり喜んでいました…私も!)
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