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スイスのアルバム

ロモン編

 ロモンの町は、ローザンヌからフリブールに行く途中で「面白そうだ」と思い、帰りがけに立ち寄ってみたところです。車窓に城壁で囲まれた小高い丘がそれです。
 ちょっとグリュイエールに似ていますが、ほとんど観光地化していないそのままの生活感が、城壁の上に息づいている、そんな町です。
 緑の牧草地がどこまでも広がり、カランカランというカウベルの響きが霧の中にこだましていました。
 駅からの丘への上りは、運動不足の体には少々きつかったですが、城壁に出てみると、この地方の美しい田園風景に心が洗われるようでした。
 町をほぼ一周している城壁を歩いてみると、フリブールで見たような塔がいくつか建っていました。
 この町はサヴォアの王様、ピエール二世(1203-68)が十三世紀に作ったそうで、小さな町の真ん中にお城(今はステンドクラス博物館となっている)と十三世紀に建てられ、十五世紀に修復されたノートル=ダム=ド=ラソンプシヨンの参事会聖堂(なんと長い名前!)があります。ステンドグスは最近のもので、ドイツの画家ツィングリアのものということです。
 お城の方には、そのステンドクラスの展示がいっぱいされていますが、何度か改築されているとはいえ、お城の中を歩き回るのは面白いことでした。太い梁や狭い入り口など、「なるほど」なんて思いながら歩いたのですが、えーと肝心のステンドグラスはどうだったか…ハテ?
 教会は雨の日の午後遅くだったので、真っ暗でちょっと不気味でした。いえいえ天候と時間を選べば、全く違った印象を持ったと思いますが。
 お城の裏にはお花のきれいな庭園になっていました。
 城壁の上を散策すると、またこの町の色々な表情が見えてきます。お城と教会だけ見て帰ったなら、ちょっともったいないかも知れません。
 この小さな町の家の裏庭に、家庭菜園がありました。こんなところに住めるとしたら、どんなに幸せだろうと、始めて行った時は思ったものです。スイスにはこんなところがいっぱいあるのです。
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