第23回 PETRI35(F2)の分解

(故障内容)シャッターが切れない、距離計不良、ファインダーの清掃
(故障原因)シャッターは、シャッター取り付け位置のずれ


作業時間約2時間

今回は今は亡き、ペトリカメラの名機であるペトリ35(F2)の分解です。写真1は、トップカバーを外したところです。ペトリのカメラを分解してみると思うのですが各部品の取り付け状態があまり良くないように思えます。故障は多かったのではないかと内部構造から推測出来ます。写真2の赤部分は、巻き上げレバーからシャッターチャージへのリンクです。緑部分は距離計稼動部です。今回はここの部分が経年劣化によりグリスが固着していた為、距離計不動になっていました。この部分を分解してベンジンで清掃してグリスアップをおこなったらスムーズに動くようになりました。
写真3はシャッター内部を見たところです。このシャッターはセルフタイマーが横部についているので緑色のガバナーとの位置関係が他のシャッターと違っているのが特徴です。ペトリのシャッターのトラブルはシャッター内トラブル以外にシャッター取り付け位置のずれによるトラブルがが見られます。実はこのカメラはそのトラブルでしたので革バリを剥がしてシャッター部の取り付け位置の調整によりシャッターが切れるようになりました。写真4はシャッター内を角度を変えてみたものです。