第18回 AIRES PENTA 35の分解

(故障内容)ミラーとシャッターのタイミング不良、
(故障原因)経年劣化による部品の変形


作業時間約4時間

今回は、レンズシャッター1眼レフのアイレスペンタ35の分解です。セイコーシャSLVの開発のおかげでシンプルな構造になっている。写真1は、軍艦部をあけ、プリズムを外したところである。写真2を見てわかると思うがシャッターユニットはレンズ内に或る為、ボディに残るものは巻き上げユニットと光学ブロックのみになっている。緑丸は巻き上げユニット、赤丸はシャッターボタン関連、黄丸ににプリズムブロックがネジ止めしている。大柄なボディであるが設計の難しいレンズシャッター1眼レフを非常に効率のよいレイアウト配置がされていると思う。
写真3は、シャッターユニットを外したところである。シャッターユニットは前面から4本ネジで止めてあり始めは見つけるのが大変であった。緑丸がミラーへのリンク、赤丸が巻き上げレバーへのリンク、黄丸がシャッターボタンへのリンクである。構造上各リンクに関わる部品が経年劣化により変形してしまい故障に繋がることが多い。かなり構造上では無理があると思う。写真4は、SLVシャッターの構造である。赤矢印はミラーへのリンク、緑矢印は巻き上げ部へのリンク、黄矢印はシャッターボタンへのリンクをしている。シャッター自体の部品の破損が多いと思う。
写真5は、シャッター前の部品である。1は、シャッタースピードリング、2は絞りリング、3はシンクロ調整レバー、4はセイコーシャSLVシャッター、5はレンズ押さえリング、6は前群レンズブロック、あとネジが数本である。レンズシャッター1眼レフの分解は各部品のタイミングの取り方、部品の破損等、非常に難しい部類に入ると思います。少しレンジファインダーレンズシャッター機を分解出来るようになってもあまり分解しないほうが懸命であると思います。私も簡単に書いておりますがかなり苦労しました。