第13回 MINOLTAFLEX(modelUB)の分解
(2眼レフの分解)

(故障内容)自動巻き止め装置の故障、レンズかび、シャッタースロー不良
(故障原因)巻き止めピンの変形による故障、シャッター油切れ


作業時間約3時間

今回は、ミノルタフレックスの分解です。このコーナー初の2眼レフの紹介となります。
写真1は、シャッター部分の注油の為、シャッター内部を見たものです。緑の部分は、スローガバナー部になります。ここに注油をしたことによりスローが復帰しました。ミノルタフレックスの場合、1レバー式なので写真2のように緑矢印方向にシャッターチャージを行い、赤矢印方向にシャッターリリースをします。チャージはつめで行っている為、この部分の経年劣化でシャッターチャージがかからないカメラが良く見られます。あとチャージスプリングが切れたり、外れたりしていることも多いです。
写真3は、シャッターリングをつけたところです。円盤の切り抜きでスローガバナーの速度調整をしています。
写真4は、ファインダー部を外したところです。ミラーがカビなどで劣化している場合が多いのでオリジナルを追求しないのであれば、新しいミラーにかえることも可能です。(市販の手鏡などを切って)ファインダー部は、国産機であれば4本のネジで止めてある方法が多いので簡単に外してスクリーン、ミラーの清掃が出来ると思います。
写真5は、セミオートマット部の構造とレンズボード繰り出し部の構造を見たところです。緑丸部分が巻き上げ解除ピンです。この部分の変形により巻き上げロックができないカメラが多いです。ペンチなどで少しずつ元の状態に戻してあげると巻き上げロックが出来るようになります。赤丸部分の勾玉状のカムによってレンズボードを繰り出してピント面調節します。分解したなら各部品への注油は、忘れないようにしてください。写真6の赤丸部分は、繰り出しブロック、緑丸部分は、セミオートマット、カウンターブロックです。ミノルタフレックスの場合貼り革の質が良いので剥がすのが容易であったがたいていの場合、革の張り替えは必要であると思います。