書籍案内 |
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『マキァヴェッリ全集<全6巻>』(筑摩書房) |
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全集が出せるほど、マキャベッリの著作なんてなかろうと思っている人も多いはず。君主論だけの一発屋ではないのか、と。そんなイメージなど、一瞬で吹き飛ぶ堂々の全6巻。 政治論だけでなく、フィレンツェ史(3巻)、文学作品(4巻)、使節報告書(5巻)、書簡(6巻)など、多彩な著作が収められていて、マキャベッリの様々な顔を知ることができる。 |
世界の名著21『マキアヴェリ』(中央公論社) |
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「君主論」(池田廉・訳)、「政略論」(永井三明・訳)の2作品が納められ、簡単な解説が付いている。マキャベッリに興味をもたれた方には是非読んでいただきたい一冊。 |
『Machiavelli』(Garzanti) |
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君主論、ディスコルシ、カストルッチョ・カストラカーニの伝記、チェザーレ・ボルジアに関する書記官時代の報告書など、かなりの著作がコンパクトな一冊に収められている。安上がりで便利な一冊。ただし、イタリア語版。私もちょっとしか読んでない。 |
『君主論』 河島英昭・訳(岩波文庫) |
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最新の原文批評に基づいた「君主論」の新訳。原文に忠実な翻訳がなされていて、詳細な訳注も付いている。その分、若干読みづらいところがあるため、気楽に読みたい人には、別の翻訳の方がお勧め。 |
『マキアヴェッリと「君主論」』 佐々木毅・著(講談社学術文庫) |
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マキャベッリの伝記と「君主論」の翻訳がセットになっているお得な一冊。コストパフォーマンスは最高。翻訳も読みやすい。 |
『君主論<新訳>』 池田廉・訳(中公文庫) |
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中央公論の「世界の名著」と同じ訳者による新訳で、読みやすい翻訳となっている。とりあえず君主論だけ読んでみたいという人にはお勧め。 |
『君主論』 黒田正利・訳(岩波文庫) |
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もう絶版になってしまった古い本だけれど、古本屋に行けば安く手に入る。サンタンドレアの山荘からフランチェスコ・ヴェットーリに宛てた、あの有名な手紙の翻訳も付いている。このオマケに惹かれて買ってしまった。 |
『わが友マキアヴェッリ -フィレンツェ存亡-』 塩野七生・著(中央公論社) |
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伝記としては、最もお勧めしたい一冊。 わが友…というだけあって、著者のマキャベッリに対する思いが伝わってくる。専門の研究者とは違った視点からの評論あり、作家ならではの感動的名文ありで、いろいろと楽しめる。文庫版(中公文庫)も出ているので、是非読んでいただきたい。 |
『マキャヴェリ』 マルセル・ブリヨン著 生田耕作、高塚洋太郎・訳(みすず書房) |
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フランスの伝記作家の手による伝記。作家ならではの推測と思われる部分もあるが、翻訳ものとしては読みやすい。一度絶版になっていたようだが、最近、復刻版が出ている。 |
『地獄のマキアヴェッリ<全2巻>』 セバスティアン・デ・グラツィア著 田中治男・訳(叢書ウニヴェルシタス493・法政大学出版局) |
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ピューリッツァー賞受賞作品。ピューリッツァー賞には伝記部門があったのだ!(この本を手にするまで知らなかった!) タイトルはおどろおどろしい感じがするが、マキャベッリへの愛情が感じられる文章で、彼に関する豊富な情報が詰まっている。ただ、ちょっとばかり高尚過ぎて、ある程度の予備知識がないと、読み進めるのがつらいかも。 |
『マキアヴェッリー自由の哲学者』 クエンティン・スキナー著 塚田富治・訳(未来社) |
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マキャベッリの著作のエッセンスが、コンパクトにまとめられている。もっとも、私個人としては、文章の意味は理解できたが、何が言いたいのか今一つ理解できず、困惑してしまった。 |
『マキアヴェリ』 西村貞二・著(人と思想54・清水書院) |
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学生向けの入門書的な本。ルネッサンスの時代背景、マキャベッリの思想と生涯がわかりやすく書かれている。 |
『マキアヴェリズム』 西村貞二・著(講談社学術文庫) |
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マキャベッリの思想の現代的意義が説かれている、現代マキャベリズム批判の書。ただ、ちょっとばかり高尚で、理解するのが難しい。 |
『マキャヴェリズム』 P.カリーほか・著 山川さら・訳(心交社) |
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マンガ版解説書。現代マキャベリズムに対する批判が中心の解説。マキャベッリが現代に現れたら何と言うか、なんて設定もあっておもしろい。 |
『ルネッサンスの歴史(上・下)』 モンタネッリほか・著 藤沢道郎・訳(中央公論社) |
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人物の紹介を中心に、ルネッサンス史が描かれている。下巻の第55章にマキャベッリの章がある。次章には、彼の親友グッチャルディーニが続く。 |
『ルネッサンスの思想家たち』 野田又夫・著(岩波新書) |
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もう絶版となっているが、6章でマキャベッリが紹介されている。簡潔で的確な人物評。 |
『訓戒と意見ーリコルディ』 F.グッチャルディーニ著 末吉孝州・訳解説(太陽出版) |
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マキャベッリの親友だったグッチャルディーニが、家訓として書き残したもの。「○○語録」のようなものがお好きな人にはお勧め。彼は、マキャベッリ本人よりもマキャベリスト的だったと評される人物。かなりおもしろいことが書いてある。 |