高齢者虐待関連の資料・文献(工事中)

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高齢者のための国際連合原則
 人生を刻む年月に活力をくわえるために

 総会は、高齢者が、社会に貢献していることを評価し、国連憲章において、加盟国の人々が、とくに基本的人権がと人間の尊厳および価値と男女および大小各国の同権とに関する信念をあらためて確認し、一層大きな自由の中で社会的進歩と生活水準の向上とを促進する決意を宣言したことを認識し、
 世界人権宣言と経済的、社会的および文化的権利に関する国際的規約ならびに市民的および政治的権利に関する国際規約と特定の集団に対する普遍的基準の適用を確保するその他の宣言における諸権利の詳細な規定に留意し、
 高齢化に関する世界会議において採択され、1982年12月3日の37/51決議において総会によって支持された高齢化に関する国際行動計画に従って、国家間だけでなく国内そして個人の間において、高齢者の状況に多様な政策的対応を要する非常に大きな違いがあることを認め、
 すべての国でこれまでにないほど多数の人がよい健康状態で高齢期を迎えていることを意識し、
 科学的研究によって、高齢に伴う不可避で不可逆的な減退に関する多くの固定観念が誤っていることが証明されていることを承知し、
 高齢者数およびその割合の増加によって特徴づけられている世界において、意欲と能力のある高齢者に社会の進行中の活動に参加し貢献する機会が用意されなければならないことを確信し、
 先進国および途上国における家庭生活への重い負担が、虚弱な高齢者に対してケアをしている者への援助を求めていることに注意し、
 高齢化に関する国際行動計画や国際労働機関、世界保健機関および他の国連機関の条約、勧告、決議によってすでに設定された基準を想起し、
 以下の原則を国の計画に可能な限り取り入れるよう各国政府に奨励する。

●独立(lndependence)
 1 高齢者は、所得の保障と家族および地域社会の支援と自助を通じて十分な食糧、水、住居、衣類、健康へのケアが得られなければならない。
 2 高齢者は、働く機会または他の所得を得る機会をもつべきである。
 3 高齢者は、職場から引退する時期と退職するベースの決定に参加できなければならない。
 4 高齢者は、適切な教育・訓練計画を利用できなければならない。
 5 高齢者は、安全でかつ個人の選択や変化する能力に適合する環境において生活できなければならない。
 6 高齢者は、できるだけ長い間、自宅に住むことができなければならない。

●参加(Participation)
 7 高齢者は、社会との結びつきを維持すべきであり、高齢者の福祉に直接関係する政策の立案および実施に積極的に参加すべきである。また、高齢者の知識や技能を若い世代と共有すべきである。
 8 高齢者は、地域社会に役立つ機会を見つけ、広げることができるべきであり、高齢者の関心や能力にふさわしいボランティアとして役立つことができなければならない。
 9 高齢者は、高齢者の運動あるいは団体をつくることができなければならない。

● ケア(Care)

 10 高齢者は、文化的価値に関する各社会の制度にしたがって、家族や地域社会のケアと保護から利益を得られなければならない。
 11 高齢者は、身体的、精神的および情緒的に最高水準の状態を維持しまたはその状態を回復し、発病を予防しまたは遅らせるように高齢者を援助する健康へのケアを受けられなければならない。
 12 高齢者は、自主性、保護およびケアを増進する社会や法律によるサービスを受けられなければならない。
 13 高齢者は、思いやりがあり、不安のない環境において、保護やりハビリテーションや社会的・精神的刺激を提供する適切な水準の施設ケアを利用できなければならない。
 14 高齢者は、ケア施設や治療施設等いかなる所に住もうと、その尊厳と信念とニーズとプライバシー、そして自分の受けるケアと生活の質について決定する権利を最大限尊重されることを含む人権と基本的自由を享受できなければならない。

●自己実現(Self-fulfilment)
 15 高齢者は、自分の可能性を最大限伸ばすことのできる機会を追求することができなければならない。
 16 高齢者は、社会の教育的、文化的、精神的そしてレクリエーションに関する資源を利用できなければならない。

●尊厳(Dignity)
 17 高齢者は、搾取ならびに身体的あるいは精神的虐待を受けることなく、尊厳を保ち安心して生活できなければならない。
 18 高齢者は、年齢や性別、人種的または民族的背景や障害またはその他の地位にかかわらず公正に扱われ、高齢者の経済的寄与とは関係なく評価されるべきである。

(1991年12月16日 第74回全体会合 46/91決議付録)


  
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高齢者虐待関連文献(和書)

  1. 老人虐待 / 金子善彦/著. - 東京 : 星和書店 , 1987.5. - 384p ; 19cm
  2. 老人虐待 / ジョセフ・J・コスタ著 ; 中田智恵海訳. - 東京 : 海声社 , 1988.9. - 133p ; 19cm
  3. 老人虐待 : アメリカは老人の虐待にどう取り組んでいるか / 多々良紀夫編著 ; 二宮加鶴香訳. - 東京 : 筒井書房 , 1994.4. - 83p ;21cm
  4. 高齢者虐待 : 発見・予防のために / ピーター・デカルマー, フランク・グレンデニング編著 ; 田端光美, 杉岡直人監訳. - 京都 : ミネルヴァ書房 , 1998.2. - viii, 246p ; 21cm. - (MINERVA福祉ライブラリー ; 23)
  5. “老人虐待"の予防と支援 : 高齢者・家族・支え手をむすぶ / 高崎絹子[ほか]編著. - 東京 : 日本看護協会出版会 , 1998.2. - xiii,294p ; 21cm
  6. 高齢者虐待 / いのうえせつこ著. - 東京 : 新評論 , 1999.9. - 190p ; 19cm
  7. 安藤明夫『シルバーハラスメント』労働旬報社、1995年
  8. 河野正輝=菊池高志編『高齢者の法』(有斐閣)
  9. 佐藤進編『高齢社会の法律』(早稲田大学出版部)
  10. 高崎絹子、谷口好美、佐々木明美、外口玉子編著『老人虐待の予防と支援 高齢者・家族・支え手をむすぶ』(日本看護協会出版会)
  11. 山井和則『家族を幸せにする老い方』講談社
  12. 朝日新聞大阪厚生文化事業団『高齢者虐待防止に取り組む〜高齢者虐待防止セミナーの記録』
  13. 長寿社会開発センター『平成8年度の調査研究事業報告書』 被虐待高齢者の状況、虐待者の状況、虐待の状況、虐待の要因、虐待への対応・解決策

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高齢者虐待関連雑誌文献

  1. 田中 荘司「日本の高齢者虐待の実態--初の試みを終えて」月刊福祉77巻10号(1994.08)p.102-105
  2. 大曽根寛「高齢者の財産被害の実態」(賃金と社会保障1136号)
  3. 大曽根寛「高齢者の財産被害の実態」(賃金と社会保障1136号)
  4. 清野幾久子「高齢者法学と高齢者人権−−高齢者法学序論として」(法律時報70巻4号)
  5. 「高齢者介護 それぞれの現場から」(「シャローム東久留米」の虐待は氷山の一角(甘利てる代) 実態調査が示す高齢者虐待とその背景(萩原清子))週刊金曜日第234号(1998.9.11)
  6. 山口光治「在宅高齢者虐待の事例研究」(ソーシャルワーク研究所編「ソーシャルワーク研究」Vol24 No2 summer1998.7.31)
  7. 「虐待をめぐって〜児童虐待、夫婦間虐待、高齢者虐待を考える〜」母子保健情報第42号、2000年11月号

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その他(卒論など)

  1. 「介護現場からの声」(高齢者福祉施設の職員や利用者の体験談)
  2. 高齢者虐待に関する一考察-バイオエシックスの視座から-山田順子(早稲田大学)
  3. 淑徳大学社会福祉研究所1997年 高齢者虐待関連文献リスト

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外国の高齢者虐待関連文献

  1. イギリス:恐れのない生活のために −在宅高齢者の虐待防止対策−(NO LONGER AFRAID; The Safeguard of older people in domestic settings,1993)
  2. イギリス:社会サービス監査庁セミナー報告(ABUSE OF OLDER PEOPLE IN DOMESTIC SETTINNGS; A Report on two SSI seminars,1995)
      →以上は、長寿社会開発センターのページ「
    イギリス社会サービス改革の現状V−イギリスにおける高齢者虐待対策−」より

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2000年度 社会保障法合同ゼミ 社会保障法関連リンク 児童虐待関連リンク集
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Last update: Nov. 4 2000