下肢静脈瘤

 血液が下肢から静脈を通って心臓に帰る途中で、ダムに川の水が貯留するように
流れが滞ってしまい、皮膚の静脈が拡張して膨れてみえる状態を下肢静脈瘤と言います。

 下肢の血液は重力に逆らって心臓へ戻らなければならないため、
静脈には逆流防止弁が付いているのですが、長時間の立ち仕事や妊娠などをきっかけに、
弁の働きがうまくいかなくなって、血液が溜まってしまうのが原因です。
 
 症状
 静脈の怒張(皮膚に青すじが目立つ)
 下肢のむくみ(皮膚を指で押すとへこむ)
 皮膚の色素沈着(褐色)
 皮膚炎による痒み
 皮膚潰瘍や皮膚感染症による疼痛
 脚のだるさ
 血栓により静脈が硬くなる
 
 治療
 長時間の立ち仕事を避ける
 下肢を心臓より高く挙げて寝る
 足先から大腿の付け根に向けてマッサージ
 医療用弾性ストッキングを着用
 ストリッピング:拡張した静脈を抜き取る手術
 硬化療法:拡張した静脈の中に薬を入れて静脈瘤をつぶす治療
 
                                 

診察室へ