食道がんの予防と早期発見 食道がんの特徴 食道は、のどと胃をつなぐ約25cmのパイプのような通り道で、口から食べ たものを胃に送る働きがあります。この表面をおおう粘膜から癌が発生します。 日本では、年間にして約10,000人が発症しており、頻度は胃がんの8〜10分 の1です。中高年の男性に多い(女性の5〜6倍)傾向にあり、進行すると予 後は不良です。 症状 早期には自覚症状がないため発見しにくく、進行すると食べ物がしみたり、 つかえる感じ、胸や背中の痛み、声のかすれ、咳、体重減少などが現れます。 検査 レントゲン:バリウムの通過が早いために詳細把握は難しい。 内視鏡:胃カメラを使います。ヨード染色で染める特別な方法もあります。 治療 内視鏡的粘膜切除術(粘膜内のがんの時)、外科的手術、放射線、抗がん剤 予防と早期発見 発生要因:真の原因は不明。酒、たばこ、加齢、熱い飲食物などが関係。 (酒とタバコを禁じられているアメリカ・ユタ州のモルモン教徒は食道がん発 生が少ない。熱い食べ物をとる中国北部に発生多い) 早期発見のために次のような人は年に1回内視鏡検査を 50歳以上、アルコールをよく飲む(日本酒3合以上) たばこをよく吸う(1日20本以上)、熱い食べ物や飲み物を好む 辛いものなど刺激の強い食べ物を好む、家族にがんが多い