鼻から入れる胃カメラ(経鼻胃内視鏡)のご案内


   今まで口から胃内視鏡を入れられたときに、ゲーッという吐き気がひどく、
検査がとてもつらかったご経験をお持ちの方がいらっしゃるかと思います。
 これは舌の奥の舌根という部分に内視鏡のチューブが触れるために、
指を咽喉に入れるときと同じ原理で咽頭反射が起きて、
吐き気をもよおしたせいなのです。
 また口を開けたままだと唾液が出てきても、飲み込むのもうまくいかないため、
口の端からたらたらとこぼさざるを得ず、不快な思いをされたこともあるでしょう。
 
  でも最近になって、直径5.9mmと大変細い胃内視鏡が開発され、
鼻からスルスルと入れることができるようになりました。
 素材が特別に柔らかく作られているため無理なく鼻から入りますし、
鼻腔内にはあらかじめ麻酔を施しますので苦しくもありません。
 なにより経鼻挿入の場合は舌根に触れることがないので、
飲み込むときのゲーッも起こりません。
 したがって咽喉反射の強い方でも、楽に検査を受けることができるのです。
 
 また、検査中に会話ができるので、モニターに映る胃の様子をみて
あれこれと質問もできます(質問歓迎)。
 口を閉じたまま検査ができるので、唾液が出てきても飲み込めますので、
よだれで口の周りがべちょべちょになることもありません。
 また、注射を打つ必要がないので、内視鏡が終わった後で
すぐに車を運転できるのもうれしいところです。
 
 ただし、ときどき鼻腔が狭い方がいらっしゃいます。
鼻から内視鏡の挿入ができない場合は、残念ながら変更して従来どおり
口から入れることになりますので、ご了承ください。
 また検査後鼻腔が少しヒリヒリしたり、鼻をかむと薄く血が混じることがありますが
しばらくすれば治ってしまいます。

 胃内視鏡の苦手な方はぜひ一度お試しください(予約制)。

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