腸重積症 腸がその先の腸の中にすべり込んで抜けなくなる状態をいいます。2歳以下の赤ちゃ んに多く、小腸の終末部が大腸の中に入り込むのが一般的です。入り込んでいる状 態が長く続くと腸が腐ってしまうこともあります。 原因:成人の腸重積では腫瘍が原因のことが多いのですが、乳幼児の場合はウイル ス感染説などが云われていますが、まだはっきりしません。 症状:機嫌よく遊んでいた赤ちゃんが突然火がついたように泣き出し、時には顔色 が蒼くなったり、ぐったりしたりします。発症後12時間くらいたつとイチゴゼリ ー状の粘血便が出たりします。 診断:おなかを触ってしこりがあるかどうか調べます。さらにおしりから造影剤を 腸の中に入れレントゲンで調べ、腸の先端が蟹の爪様になっていれば診断確定です。 治療:診断で行った大腸造影を応用して、約1メートルの高さからバリウムを入れ ると一定の圧が加わり、潜り込んでいた腸がしだいにもとに戻ります。この方法で 戻せなかったり、発症後24時間以上経っているときは手術が必要となります。