高脂血症の血液検査 Q&A


Q:コレステロールには悪玉と善玉があるのですか?

A:コレステロールは油なので、このままでは水に溶けません。
したがって血液中では水になじみやすい蛋白質と結合した粒子の形で流れています。
この粒子をリポ蛋白と呼び、LDLコレステロールとHDLコレステロールの
2種類に分けられます。

LDLが多くなると血管壁にコレステロールが溜まり、
動脈硬化を起こしてしまうので悪玉とされています。

一方HDLは血管壁から余分のコレステロールを運び出し、
動脈硬化を予防する働きをしているので善玉といわれています。


Q:すると悪玉のLDLコレステロールは低いほうがよいのでしょうか?

A:そうです。LDLは総コレステロール以上に動脈硬化に関係するため、
最近注目を集めてきました。
140mg/dl以下が理想とされています。逆に善玉のHDLはある程度までは、
高いほうがよいとされています。計算式は以下のとおりです。
LDLコレステロール=総コレステロール−HDLコレステロール−中性脂肪/5です。


Q:コレステロールは食べ物で増えていくわけでしょうか?

A:コレステロールは卵や内臓などの食材に多く含まれていますが、
実は食事から体に入るのは20%くらいしかなく、残りの80%は体内で作られます。
高脂血症では食事療法も大事ですが、個人の体質も大いに関係してくるため
限界もあるわけです。


Q:中性脂肪を低下させるには、脂肪分をとらなければよいのですか?

A:と思われるでしょうが、実は人間には糖をよけいにとっても、
体の中で脂肪に変えて、蓄積する仕組みがあります。
だから甘いものやアルコールなどをとりすぎても脂肪が増えるのです。
油断は禁物です。

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