慢性便秘の解消法


 まずは排便の習慣を:便秘がちな人に限って、忙しいからとかいって排便す
るのをついつい我慢して後へ後へと延ばしてしまい、気がついたら何日も便
通がないといった事を繰り返しているようです。これを改善しない限り習慣性
の便秘症は治りません。毎日朝食の後にトイレに行くという習慣をつくるように
して下さい。

 イメージトレーニング:トイレに入る前から意識的に、必ず便をするんだという
ムードを高めるのも大事です。直腸の圧力が高まってきて、だんだん便が肛
門のところまで押し出されてきているイメージトレーニングを繰り返し、感極ま
ってトイレに駆け込んでいくというのが理想です。つまり身も心も排便というゴ
ールへ向かって前進を続けるべく努力するのです。

 快調な排便は筋力トレーニングから:腹筋が弱くてはたまっている便を十分
に押し出す力が湧きません。ふだんから腹筋運動(寝転がって上半身を持ち
上げる、できなければへそをのぞきこむだけでも可)を毎日行うようにしてくだ
さい。それ以外の運動も腸を刺激して、蠕動運動を活発にしますから心がけ
ましょう。どうしても運動がきらいな人は、おへそを中心に「の」の字を描くよう
にマッサージをしてください。

 食物繊維・水分を十分に:便がカチカチでは順調な排便はできません。柔ら
かい便を出すためには食物繊維を十分にとりましょう。野菜は生で食べるより
は煮込んだり炒めたりしてシンナリした状態でいただく方が、たくさんの量を食
べることができます。こんにゃく、寒天などもいろいろな料理に混ぜて食べるよ
うにしましょう。またなるべくお茶を飲んだりして、水分を十分にとることも忘れ
ずに。

 ストレスは意外な盲点:ストレスがたまると、自律神経の働きが狂い、胃腸の
ぜん動運動がうまくいかなくなってしまいます。その結果便秘になるひとも結
構多いようです。ストレスは現代社会では避けて通れないもの。うまくストレスと
つきあい、個人にあった適当な解消法をみつけてください。

 下剤にばかり頼るのは考えもの:下剤はいろいろな努力をしても、どうしても
うまくいかないときのためのものと考え、乱用はひかえましょう。安易に使いす
ぎると下剤に依存しないと排便できない習慣になってしまう恐れもあります。毎
日の排便習慣をつけるための初期の呼び水としての使い方が理想です。規
則的な排便習慣がついたら、なるべく離脱しましょう。