ハウスクリーニング その2

 前回「キレイ好きな奥さん作戦」で玉砕したので、今度はどんな作戦でいこうかなあ、と悩んでいる間にまた来ました勧誘電話。
 
女 「もしもし、とおみさんのお宅ですか? 奥様でいらっしゃいますか?」
私 「はい」
女 「只今ハウスクリーニングのキャンペーン中なのでこうやってお電話さし上げているんです。
 今でしたら、特別に一箇所二千円でエアコン、換気扇、コンロ周りなどをお試し価格でお掃除させていただきます。
 エアコンでしたら、フィルターのお掃除は皆さんこまめにやってらっしゃる方もいらっしゃいますけれども、中の方、機械部分のお手入れとなると、どうしても難しくてできませんよね。
 エアコンが壊れてしまったらどうしよう、なんて、購入なさってから一度も中のお掃除をしてらっしゃらない方が殆どなんですけれど、それがエアコンの故障の元になるんですよ。
 当社の使用するのは80度の高温(聞き取れず。ジェット?)スチームで、これですと細かい蒸気の粒がエアコンの奥の奥の埃やゴミを剥ぎ取り、流し出してくれるのです。
 畳やフローリングが汚れるんじゃないか、と心配なさる方もいらっしゃいますが、洗剤と違って液だれの心配もございません」
 
 ここまで、私は何も喋らず相槌も打たず。
 延々と続くマシンガントーク。頑張ってメモをとっていたが、手が疲れてきたので止めてしまった。(テレアポさんは、それからまだ一分ほど喋り続けていた・・・)
 
私 「あの、もしもし?(なんとかセールストークを遮って)うちエアコン無いんですけど」(嘘)
女 「はいっ?!」
 
 思いっきり予想外の返事だったんだろう、さっきまでよりオクターブ低い、地声っぽい声(しかも大阪弁)で聞き返してきた。
 
女 「エアコン、無いんですか?」
私 「無くちゃいけませんか?」
女 「・・・・。」
私 「・・・・。」
 
女 「(再び取り澄ました高音の声に戻って)ああ、それでしたらコンロや換気扇のお掃除はいかがでしょう。
頑固な油汚れ、洗剤ではなかなか落ちにくいですよね。スチームを・・・」

 
 もうこれ以上メモをとるのはいやだよ・・・。ものすごく早口なんだもん。
 
私 「あー、うちのアパート、ボロくて火気厳禁なんで、コンロも無いです」(大嘘。昔、愚弟の下宿がそうだったらしいケド)
女 「・・・・え・・・料理とかどうするんですか?」(再び地声のおばさん・・・(笑))
私 「電磁調理機です」
女 「・・・・。」
私 「スチームかけたら壊れます、きっと」
女 「・・・・。」
女 「(営業用の声に戻って)そうですか、それではまた必要になられましたら、その時はよろしくお願いいたします」

■「ハウスクリーニング その1」にて、コバさんから「本当の目的は掃除機の販売だった」との情報をいただき、改めてネットで検索してみたら(遅いって)どうやら掃除機とは限らないけれど何かを売りつけられる可能性が高い。ということがわかりました。くわばらくわばら。
 
 ちなみにエアコン、無いわけじゃないけど使わないなあ。我が家じゃ、お客さんが来た時以外は、年に十回も稼動しないんだよねえ。

(2002.2.2)