化粧品サンプルプレゼント

■今日の夕方にかかってきた電話です。
 
女 「もしもし、わたくし〇〇(個人名)と申しますが、奥さまでいらっしゃいますでしょうか?」
私 「はい」
女 「私共は、〇〇(聞き取れず)のCMでご存知だと思いますけれども、××(東京の地名)の△△化粧品です。今日は何かの販売などではなく、お伝えしたい事があってご連絡差し上げました。どうか最後までお聞きくださいませ。
 この度、ご連絡のついた方だけに、特別に□□のスターターセットをお送りさせてもらうのですが、この□□には、日本で初めて・・・・」
 
 以前から考えていたある作戦を実行する心の準備に入った私は、トークをメモることを諦めました。
 なんだか、「お肌に良い効果が証明され」とか「特許」とか言っていたような気がします。・・・トンデモ?
 
女 「(長々しいマシンガントークが少し途切れる)・・・もしもし?」
私 「はい?」
女 「(ちょっと安心したように)ありがとうございます。それで・・・(と再び、何かを凄いスピードで朗読しているようなトークが長々と迸りだす)
 
 さて。
 そうこうしている間に、作戦のためのキャラ設定が確立、後は、切り込むタイミングだけ。(ニヤリ)
 電話の向こうは、肌の透明感がどうとか、潤いがどうとか熱く語っているようでした。
 
女 「(再度、マシンガントークが少し途切れる)・・・もしもし?」
私 「はい?」
女 「たった一週間分だけですので、お肌の改善までは無理かもしれませんが、是非現在お使いのお化粧品と比べていただいて、その効果を実感していただきたいのですが、お送りしても構わないでしょうか?」
私 「いいえ、今使っているモノから変えるつもりはないので・・・」
女 「ええ、皆さん、現在お気に入りの、お肌にピッタリのお化粧品をお使いの事だとは思いますが、是非、現在お使いのお化粧品とその使用感を比べていただいて・・・」
私 「いいえ、今のものがとても気に入っているから・・・」
女 「ええ、皆さん、とても良いものをお使いでしょうから、是非、現在お使いのお化粧品と(以下略)」
私 「比べると言っても・・・私の方こそ、オススメしたいぐらいで・・・この化粧品を使うようになってから、すっかり肌のくすみが取れて、きめも細かくなってきたんですよ」
女 「ええ?(苦笑) そんな良いものをお使いでしょうけど、是非・・・」
私 「そうだ、化粧品の会社にお勤めでしたら、きっと色々お詳しいんですよね? だったら、是非ウチのを使ってみませんか?
 
 遂にやったぜ、必殺「逆勧誘!」
 
女 「ええっ?」
私 「実は、私、代理店をしてるんです。これも何かの縁ですから、いかがです?」
 
 って、マルチ商法設定だったりして(笑)
 
女 「あ、いえ・・・」
私 「特別に少し割引しますよ。どちらにお住まいですか?」
女 「あ、あの、大阪からご案内差し上げて・・・」
私 「じゃ、近いですね! 直接お渡しする事もできるかもしれませんね」
女 「あ、いえ、今回は、その、ご遠慮申し上げます・・・」
 
 かなり動揺なさっているようです。
 
私 「えー、そうなんですか? でも、本当に良いモノなんですよ?」
女 「え、あの、(大きく息を吸った気配)本当に、お使いになっていただけませんか?」
 
 お、軌道修正。プロだなあ(笑)
 
私 「そうですね。それよりも・・・」
女 「(物凄く早口)それでしたら、残念ですが、失礼いたします」
 
 がちゃり。
 
 この忙しい夕飯の準備の真っ只中に! という怒りが、サワヤカに昇華した出来事でした(笑)。
 勧誘する人も、勧誘されるのはやっぱり嬉しくないようです。
 だったら、主婦相手の勧誘電話は、夕方は避けようよ。仕事を邪魔されて嫌なのはお互い様な訳だから。
 
 で、忘れないうちに、と、すぐにエディタに向かうこと十分余。少々夕飯が遅くなるというオチまでつきました(苦笑)。スマン、子供達よ・・・

(2006.8.24)