RAMDISK で Internet Explorer を高速化

能書き
 最近ほとんど使われることがなくなった「RAMDISK」ですが、これを利用すると IE の表示を高速化できることを確認しました。以下、その方法を紹介します。

ソフトの入手
 かつて RAMDISK は OS がサポートしていましたが、WindowsXP ではサポートされません。代わりに、「えらー15」さんが公開されている「 ERAM 」というフリーソフトを利用します。

インストール
 WindowsXP の場合、次の手順でインストールします。

1)適当なフォルダにソフトを解凍
2)「コントロールパネル」を起動
3)「ハードウェアの追加」を起動して「次へ」をクリック
4)「はい、ハードウェアを接続しています」を選択して「「次へ」をクリック
5)「新しいハードウェアデバイスの追加」を選択して「次へ」をクリック
6)「一覧から選択したハードウェアをインストールする」を選択して「次へ」をクリック
7)「すべてのデバイスを表示」を選択して「次へ」をクリック
8)「ディスク使用」をクリック
9)「参照」をクリックし、解凍したフォルダの下に作られた「2000」フォルダを開く
10)「開く」→「OK」→「次へ」→「次へ」→「完了」の順にクリックし、再起動する。

起動してエクスプローラを開くと、容量 64KB の Z ドライブが追加されている。

設定
 設定変更は、コントロールパネルに追加された「ERAM」のアイコンを開いて行う。 以下、私の設定です。

・ドライブ文字・・・何でも構わないので、デフォルトの「Z」を使用。
・ルートのエントリ数・・・ルートにはフォルダ1個しか置かないので、 そのままデフォルトの「128」を使用。
・アロケーションユニット・・・IE のキャッシュは小さいファイルが多いので「1」に変更。
・メディアID:何でも構わないので、デフォルトの「F8」を使用。
・ディスクサイズ・・・IE のキャッシュサイズ+60KB 程度が必要。10MB 割り当てる場合、10300KB に設定。
・メモリ確保元・・・一番上の「OS管理:固定ページ領域」を選択。2つ目を選択すると、RAMDISK のメモリー領域が SWAP される場合がある。これは本末転倒。3つ目を選択すると、「休止状態」で 元通り復帰されないらしい。

IE の方は、メニューの「ツール」→「インターネットオプション」→「インターネット一時ファイル」→「設定」→「フォルダの移動」と進み、Zドライブを選択する。 一旦ログオフして再ログインすると、キャッシュフォルダが Zドライブに変更されている。

キャッシュの保存について
 RAMDISK のデータは電源OFFで全て消えてしまうのですが、 「Temporary Internet Files」フォルダは起動毎に復元され、Cookie ファイルも復元されます。 Cookie ファイルは「Documents and Settings」フォルダの下にもユーザー毎に保存されており、 どうやらそこから起動時に復元されているようです。 だから古いキャッシュファイルが破棄される以外、何の問題もなく動作します。

次回起動時までキャッシュを保存したい場合、次のような方法が有効だと思います。

1)休止状態を使う
 これを使えば、RAMDISK の内容を保持したまま電源を落とすことができます。 「C.MOS」さんのフリーソフト「 ShutDown 」を使うと、アイコンのクリック一発で休止状態に入れるので便利です。

2)キャッシュフォルダをハードディスクに退避させる
 BAT ファイルを組めば自動化できます。例えばこんな感じで。

startup.bat
XCOPY  C:\IECACHE\*.* "Z:\Temporary Internet Files" /S /E /C /I /Q /H /R /K /Y

shutdown.bat
RD /S /Q C:\IECACHE
XCOPY "Z:\Temporary Internet Files\*.*" C:\IECACHE /S /E /C /I /Q /H /R /K /Y
C:\WINDOWS\SYSTEM32\SHUTDOWN -S -F -T 0
ただし、「Temporary Internet Files」フォルダにある「Index.dat」というファイルだけ 上書きできません。この影響は未確認です。