沖縄のことば

沖縄の言葉(琉球方言)は、私たち本土出身の人間にとっては、非常に聞き馴れずその意味を理解するにはかなりの努力が必要です。近年は、沖縄の若者の中にも、琉球方言を「聞き取り」はできても「話せない」という人が少なくないとも聞きます。
私はことばの専門家ではありませんので、学術的な事はその道のかたにお願いするとして、ここでは沖縄のことばについて簡単に触れたいと思います。

「沖縄」の語源と「ウチナー」

「沖縄」という漢字は「沖に見える縄のように細い島々」という意味から来ていると言われています。これは新井白石の著書『南島志』の中で初めて使われたと言う事です。
また、沖縄の事を「琉球」とも呼びますが、沖縄の人々はこの呼び方が好きなようで、社名などにも「琉球〇〇」などが非常に多く使われています。

沖縄のことばでは、沖縄のことを「ウチナー」と言いますが、これは琉球方言の母音が「あ・い・う・え・お」ではなく、「あ・い・う・い・う」からくるのだそうです。つまり


o

ki

na

wa

u

ki

na

wa
となり
これが転じて
となったようです。

他にも例を挙げると

三線・さんせん(sansen)サンシン(sansin)
餅・もち(mochi)ムーチー(muchi)
蕎麦・そば(soba)スバ(suba)

などがあります。


本土とは使い方が異なる言葉

1.来るからね

沖縄では「行く」ことを「来る」と言います。以下は某書店での公衆電話での話しです。

(男 A) 「おー、〇〇君、Aだけど、いま〇〇書店にいるさぁ。あと15分くらいで来るからよぉ」

という具合です。標準語では「15分くらいで行く」というところを、沖縄では「来る」というので、初めて聞いた時には「こいつは何を言っているのだろう」と不思議に思いました。

2.くれようね

沖縄では「あげる(贈呈するの意)」ことを「くれる」といいます。

(女 B) 「〇〇さん、これあんたにくれようねぇ」

という具合に使われますが、本土の人間が聞くと、なんだかバカにされたような気分になる方もいらっしゃるかと思います。しかし、決して悪意はありませんので・・・・。

3.〜しましょうねぇ

これはかなり頻繁に使われる言葉です。
「〜しましょう」というのは標準語では「〜を(一緒に)する」というような誘いかけに使われたり、幼児に対して「〇〇ちゃん、〇〇しましょうねぇ」などと、促すような使い方をしますが、沖縄ではこれから行う自分の行動を相手に確認したり、宣言したりする場合に使われます。つまり「〜して良いですか」「〜します」という様な意味で使われます。

(男 C) 職場で残業をしている上司に対し「課長、先に帰りましょうねぇ」

という具合に使われますが、馴れないうちはなんだか変な感じです。

4.〜をはく

沖縄では

「洋服をはく(着る)」「メガネをはく(掛ける)」

という使い方をする事があります。このほかにも色々あるようです。


主な琉球方言

以下に、主な琉球方言を載せてみました。

メンソーレいらっしゃい
チュウガナビラこんにちは
ニフェーデービルありがとうございます
ゴーヤーにがうり
ナーベーラーへちま
チンクワーかぼちゃ
ウンジュあなた
ワン
イングワー
ヒージャーヤギ

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