ウェブページ上での数式の使い方の習作


 HTMLだけでは物理の数式はなかなかうまく表現できません。数式だけでなく物理量を表す文字も字体にまで意味がある場合もあるので複雑です。HTMLでフォントを指定することも可能ですが、閲覧するときのマシンにそのフォントが入っていない場合には、正しく表示することができません。
 数式をGIF画像にすれば、誰が見ても同じように見えます。数式を画像にするには、いろいろなソフトがありますが今回はMicrosoft Word97を使用しました。
 Microsoft Wordで数式を作成しHTML形式で保存すると、数式はGIF画像として保存され、その画像を組み込んだHTML文書が自動的に作成されます。

Word97使用テクニック

  • フォントはBookman Oldstyle Italic
    フォントにBookman Oldstyle Italicを使うと重力加速度のgや速度のvが好ましい字体で表示されます。
  • ギリシア文字は全角文字で
    πなどのギリシア文字は、数式作成ツールを使うと間隔がおかしくなる場合があります。全角のギリシア文字を使うことで回避できます。
  • <P>タグははずす
    Word97が作成するHTML文書には <P ALIGN="JUSTIFY">タグが自動的についてきます。このタグをはずしておかないと表示が乱れることがあります。
  • 数式の画像を透過GIFに変換
    数式の画像は背景が白になっています。グラフィックツールを利用して透過GIFに変換しておくとページの背景に色をつけたり画像を貼り付けたりしたときにも美しくなります。
  • 文章中に使う文字もGIF画像で
    説明の文章の中に「速度vで動いている物体を…」などの形で文字が出てくることがあります。この場合も1文字だけの数式として画像を使うと、他の数式と字体の整合性がとれます。
  • ALTオプションを利用
    <IMG>タグにALTオプションを付けておくと何らかの事情で画像が表示できないときにもそこにどんな画像があるかが表示されます。例えばy=1/2gt^2には <IMG SRC="y=12gt2.gif" ALIGN=middle ALT="y=1/2gt^2">と書いておくと意味だけは伝わります。
    このときサイズを指定するタグをはずすとこの記述がすべて表示されますが、表示に少し時間がかかるようになります。

数式画像素材集を試作してみました。高校の物理の教科書に出てくる数式や物理量を画像にしたものです。数式の横に画像ファイル名を併記しましたので、画像をダウンロードしてお使い下さい。