鴻運楼 

独特の風貌を持つ鴻運楼の外観


この店には四鰓鱸魚(松江鱸魚)が有るということなので出かけて見たのですが、残念ながら、今回もこれを食すことができませんでした。 日本から国際電話で確認した旨伝えたのですが、没有とのこと。 日本へ帰ってから、国際電話をかけてくれた上海人のコックさんに聞いたところ、彼も一度しかこの魚を扱ったことが無いとおっしゃっておりました。

仕方が無いのでここの小姐のお勧めに従って何品か注文して見ましたが、おそらく寧波系と思われる料理の数々、悪くないですね。 今回食したものは、腐乳酔銀鉗 18元、四川泡菜 8元、目魚炒年[米羔] 28元/例、梅黄豆臘肉蒸鱸魚 38元/条、苔絲東坡肉 28元/例といったところです。 なお、例とは小の皿の意味です。

腐乳酔銀鉗は小ぶりの赤貝を腐乳で風味づけしたお酒に漬けた冷菜です。 寧波系の上海人には受けが良いようですが、かなり強烈な味なのでなれるまでちょっと時間がかかりそうです。

四川泡菜はパリとしたキャベツにピリッと辛い青椒が入っていて、辛いものの好きな私には嬉しい一品でした。

小姐が目魚炒年[米羔]と言うのを聞いたとき、イカとお餅を炒めたもののどこが美味しいのっと疑問に思ったのですが一口食べてみて疑問が氷解しました。 目魚はスルメだったのです。 スルメの香の移った年[米羔]の味が応えられませんでした。

梅黄豆臘肉蒸鱸魚は姿の鱸の背中に切れ目を入れ、そこに臘肉の薄切りをはさみ、黄豆と一緒に蒸したものです。 使われている梅黄豆が良いですね。 台北あたりで使われているものより質が良いのではないでしょうか。

苔絲東坡肉は東坡肉に絲条のバリバリした海苔をのせた物です。 海苔を使うところがいかにも寧波菜と言った雰囲気を演出しています。



腐乳酔銀鉗(左)と四川泡菜(右)

目魚炒年[米羔](左)、梅黄豆臘肉蒸鱸魚(右)

苔絲東坡肉


基礎データ
住所肇嘉浜路567号
電話6443−5305
営業時間11:00〜23:00
お勧め料理四川泡菜、目魚炒年[米羔]、梅黄豆臘肉蒸鱸魚など
取材日時2000年12月29日




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