−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 平成11年1/30掲載 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 3話その4・砂漠の星屑を求めて(後).txt −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 「Vアクセラレータを運ぶその仕事,良かったらワシが引き受けようかぃの」 RNAウイグル前線キャンプに突然駆けつけた超大型輸送トレーラー「銀凱座(ギンガイザー)」・・ 轟音(ごうおん)とともにグレー色をしたそれは特にこれと言ったカラーリングはされず, 横面のに片隅に小さく「銀凱座(ギンガイザー)」とだけペインティングされ,シンプルな形状ながらも インパクト十分であった.そしてそこから一人の男がひょっこり現れた.その名をA7と言う. 少々小柄ではあるが,いかにも科学者と言った感じの髪型(かみがた)と髭(ヒゲ)と白衣姿で 貫禄も十二分である.胸のゴリラの横顔を模したワッペンとその下の赤い目玉のマークの刺繍(ししゅう) から,RNAの”チーム・ゴリラ”の一員である事は間違い無い.かなり気丈で周囲を振り回す事も 良くあるらしいが,現在の所それは知るよしもない. −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  第4話   「砂漠に落ちた星くずを求めて」(後編) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  テム博士 「A7博士じゃないですか!お久しぶりです・・・・そうだ!!博士に折り入って頼みが・・」 テム博士は事情を説明した.A7博士は冒頭にある如(ごと)く,ドンと胸をたたいて引き受けてくれた.  A7博士 「そんじゃぁVアクセラレータを運んでくれぃ」 なぜか助手席に座っていたM-ちゃんII(※1)を呼び出し,またまた何故だか コンテナの中で体育座りしていた闘蓮(ウォーレン)に乗せ,嵐紅蓮からVアクセラレータを取り外して コンテナに運び入れて固定させるよう指示し、M-ちゃんIIが助手席に座ったのを確認すると, 何と運転席に座り操作パネル横のキーボードを叩き発信・・もとい,発進の準備をはじめた.  テム博士 「あ・・あのうひょっとして博士ご自身で動かすんですか?」  A7博士 「その通りじゃ!この制御OSを上手く動かせる人間はそうは居らんでな!ヒョーホホホ」  BS高嶋(ぼそっ) ・・あのぅ〜A7博士の言っている事,本当なんですか?・・  テム博士(ぼそっ) ・・そう,A7博士もちろんの事、”チーム・ゴリラ”の人間でもごく一部(※2)なんだよ・・  BS高嶋(ぼそっ) ・・そうなんですかぁ!? ひぇ〜〜・・  A7博士 「よし,準備は出来たようじゃな.そいでは銀凱座(ギンガイザー),発進!!」 ・・このトレーラーには車輪は存在しない.その代わりに超密度電磁クラフトから発生する反発力により ”浮き上がる(※3)”事で,その昔欧州に存在したと言われる”TGV”以上の高速度を 実現しているのだ!よくもまぁこんな凄いものを作ったものである・・  剣闘型VR・闘蓮(ウォーレン) 「うわぁ,凄(すご)いG(ジー:ここでは重圧の事)だアニキ!やっぱりこんなのトレーラーじゃないよ」  A7博士 「そこらの手擦(てす)りにでもつかまってろい!振り回されて放り出されてもおぬしの責任じゃからのぅ」 まるで1200系”まいとがいん”の早送りのように流れる地獄の風景を数時間かけて その目に焼き付けられた後・・本当に関東地方のDNA総司令部まで着いてしまったようである(※4)・・  A7博士 「こうなったら物の弾(はず)みじゃ!一気に突き破って内部まで突入するゾィ, コイツは早くてデカくて頑丈なだけが取り柄でのぅ!!」  M-ちゃんII 「ひぇ〜〜っ」  警備VRパイロットA 「あ〜君,この付近はただ今交戦中に付き許可無く立ち入る事が禁じられている. 部隊もしくは団体の所属を・・って聞いてないな!?・・コラ!貴様, 何処へ行くつもりかは知らんがここから先は無関係者立ち入り禁止だぞ!戻れ」  A7博士 「ここの奥でドンパチやってるらしい,あるライデン乗りに用があるんじゃ. すまんが通らせてもらうゾィ!」  警備VRパイロットB 「あっコラ!?待て,何処へ行く・・うわぁぁ突っ込んでくるぅ! 緊急回避(きんきゅうかいひ),緊急回避ぃぃ!!」 ドカドカバキバキッ!!  A7博士 「ほれほれ〜死にたく無ければそこをどくんじゃぁぁ〜・・ホラそこ! −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ※・・以下179文字に渡る一部のシーンにおいて        厳重な審査を行った結果,  その部分のセリフは極めて暴力的かつ差別的な   表現が含まれている為,急遽カットになりました.  今後ともこの様な校正ミスの無いよう,一層の努力を   惜しまぬ所存でございます.よってこれからも  以前と変わらぬご愛読の程,宜しくお願い致します              RNA大阪支部・通信情報管理課 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ・・・・想像を絶するほどの過激ぶりである・・・・ −−DNA委員会本部ビル(・・で,合ってるかな?^^;)−− 幾多(いくた)もの壁と門を突き破った先は,丁度フェイ=イェン=ザ=ナイトをかばっているテムジンと 血のように赤黒いライデンが向き合っているど真ん中であった.  A7博士 「おぉ!丁度良いところに居った・・ほれM-ちゃんII,闘蓮に乗ってVアクセラレータをあのライデンに 取り付けてやれイ!」  M-ちゃんII 「えっっっ!?・・・・あ.ハッハイ」  A7博士 「そこのライデン乗りのパイロットの! 突然じゃがこのVアクセラレータをお主のVコンバータの下に付けさせてもらうゾィ!! 取りあえず簡易プログラムでオート起動するはずじゃ,詳しい説明は後でメールするからの.」  D中尉 「なっ何んだお前は!?・・旧型のアファームド(※5)?コラッ何をする!!」  M-ちゃんII 「ちょ・ちょっとゴメンネ(^^;),すぐ終わるから・・」  ライデン(D中尉にしか聞こえない) 「ぉぉぉぉぉ!!何だか体中の負担が無くなって楽になってきた・・最高にいい気分だ・・!」  D中尉 「!!そうか・・これがテム博士がその内持って来るって言っていたVアクセラレータか!? ハッハッハッハ・・あの人も結構,粋(イキ)な真似をしてくれる・・!」  A7博士 「おっとそこのお二方(ふたかた),折角の勝負を邪魔して済まんかったのぅ.では失礼するゾィ」 銀凱座はそのまま高速でバックしながら去っていった・・  セシル指令 「何だったんだ,あの馬鹿でかいトレーラーは・・」  A少尉 「また総司令部がメチャメチャ・・ふぇ〜ん(i_i)」  D中尉 「さて,指令さんよ,気を取りなおして・・」  セシル指令 「勝負の続きをするとしよう!」  A7博士(ヒゲをポリポリしながら) 「やれやれ・・突発的とは言え,無謀なマネをしてしまったわい. もうお尋(たず)ね者になってるかものぉ〜・・ワシはほとぼりが冷めるまで何処(どこ)ぞにでも 雲隠れするつもりじゃが・・」  M-ちゃんII 「そんな事行って大丈夫なんですかぁぁ!?この電脳界でお尋ね者になったら どこに隠れたってすぐバレますよぉ・・自分はトバッチリは御免ですからねっ(泣)」  A7博士 「ほれ,着いたゾィ.テム博士によろしくのぅ」 博士は降りたトレーラーの一部を外してホバーバイクに変形させ, それに乗ってどこかへと走り去ってしまった・・  M-ちゃんII 「あの・・ちょっと!?もぅ〜自分勝手なんだから・・」  BS高嶋 「あっ,Mさんだ!お帰りなさ〜〜い」  テム博士 「おっ!お帰り.A7博士が何か言っていたみたいだが・・」 M-ちゃんIIは今までの経緯(けいい)を説明した.  テム博士 「やると思った・・・・(呆然(ほうぜん))」  M-ちゃんII 「ええぇぇっ!?ヤッパリ・・(^^;」  テム博士 「ともかく,この残った銀凱座にトレーラーとバーチャリオンのパーツを乗せて RNA関西基地にある”ゴリ研分室”へ向かうつもりだ.O君達の友人でライデン乗りのz君が そこで待っているとのメールが今来たばかりだよ」  M-ちゃんII 「成る程!もしかしてO君たちもそこへ来るかも知れませんしねっ」  テム博士 「うむ.話は全員が集まってからでも遅くは無かろうからな・・」  −−ゴビ砂漠−− ホバーバイクに乗ったA7博士は偶然にも,サイファー乗りのO准尉と ”てじむん”乗り兼通信オペレータのt 少尉とはち合わせする.  A7博士 「よぉ〜そこのお若いの,ちょっと道を聞きたいんじゃが・・」  O准尉 「??!!そのワッペンは・・もしかして”チーム・ゴリラ”の方ですか?」  A7博士 「いかにもじゃ!ワシはその名も轟(とどろ)く・・(この話の半分ぐらい長いので以後略)」 O准尉はハイハイとばかりにカバンの中から取り出した手のひらサイズの ノートパソコンを(※6)開いて世界地図を見せ,言われた場所を事細かに教えた. さぞ,こんな所へ行って本当に何をするのだろうか!?と思ったに違いない.  t 少尉 「あっ,よかったらテム博士・・ご存知ですよね?何処に居るか分かりますか?」  A7博士 「おぉ〜,テム博士じゃったらタクラマカン砂漠に居(お)ったが,用事が済んだみたいだから 関西支部にあるゴリ研分室へ向かったんじゃないかのぅ・・テム博士を知ってるを見るとおぬし等も ゴリラのメンバーかいの?最近新入りが入ったなんて話はこれといって聞かないがのぉ・・」  t 少尉 「ちょっと違うんですけど・・まーそんな所です・・(^^;」  A7博士 「う〜む,それだったら早速にでもゴリ研分室へ向かうと良(え)ぇかもしれん.ワシは DNA総司令部でちょっと一暴れやらかしたんで当分の間雲隠れするつもりジャ. じゃ〜のぅ御二方.オ・ルボア(さようなら)〜〜〜!!」  O准尉 「や・・・・やらかした!?」  t 少尉 「総司令部で・・一暴れ?・・Aちゃん大丈夫かな・・」  O准尉 「ぶ,無事ですよきっと・・(苦笑)」  t 少尉 「そうだな・・(苦笑)・・取りあえずA7博士の言葉を信じて,行くか?」  O准尉 「・・・・・・・・・・そうですね!」 ※1:彼はA7博士に連れられてここにやって来たらしい. その辺の経緯は後程の話で明らかになる事であろう・・(爆) ※2:テム博士も四苦八苦(しくはっく)ながらも何とか動かせるらしい・・(^^;;; ※3:じゃぁデコボコ道や高低の激しい所,曲がりくねった道はどうなのかと言うと ・・聞かなかった事にしておこう(核爆) ※4:ムッ!海は・・・・大陸間トンネルか,或(ある)いはマジで勇者の如(ごと)く ・・ご想像にお任せするとしよう(汗) ※5:おそらくD中尉は闘蓮の頭部にしか目が行かなかったのでそう言う風に感じられたのだろう. 背中に大型ビームソードを背負って左腰にはストライカーのナイフを差している以外は 銀色のバトラーとほぼ同じであるのだが・・って言うか,完全に別物やがな(^^; ※6:ハィ地図を,ヒライテ!・・ってのは冗談で,このノートパソコン,スペックのかなり劣る リース品である.しかしながら現在の最高モデルのデスクトップ型と十分タメを張れる位はあるから 科学の進歩とは恐ろしいものである・・ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◇A7博士とはち合わせは”ますらお”変形の話の後.そしてゴリ研分室へ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−