−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 平成11(1999)年2/13掲載 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 洞窟の奥のペンゴ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− おまけ.(死) ある洞窟にて・・ 僕はその前に立っていた・・鍾乳洞(しょうにゅうどう)の洞窟の奥にそれはあった. それは,僕が昔ゲーム喫茶なる場所で見かけたテーブル型筐体(きょうたい)のそれととてもよく似ていた. 試しにそれに触れてみる.・・!側面に隙間がある,僕は無意識に懐(ふところ)から取り出した 財布に入っているコインを一枚取りだしそれに入れてみる・・次の瞬間僕はその筐体に体が・・いや, 視界が吸い込まれるような感覚に襲(おそ)われた!噂に聞く「持って行かれる」とはこういう事を 言うのだろうか・・気が付くと僕は赤いペンギンのような生き物であることを思い知らされる. (デデデ,デンデ,デデデデンデ,デンデデ・デンデ・・) ここは何処なのだろう・・自分と同じ位の大きさの氷のブロックを並べて作られた迷路のようだ. (チャーララッチャラーン♪チャーララッチャラーン♪ビュウゥ〜イ!・・ビュウゥ〜イ!) 「何だこの生き物は!?(←人の事を言ってられる立場なんかい!!^^;)」 ブリキで出来ていそうな古くさいロボット軍団が磁気エネルギー銃で撃ち抜かれ分子分解された 時のと同じ様な音と共に,一部の氷のブロックが変色して壊れ,中から丸い・・.そう,ひよこやうずらを デフォルメしたような形の生き物が出てきた・・と言うより,生まれてきた・・と言うべきだろう.後に 電子図書館にアクセスして生物広辞苑で調べた所,「雪の蜂(ゆきのはち)」という学名である事を知るが それは随分先の話であるので今のところは「奴」とでも認定呼称する事にする.奴は僕を捕まえようと ピョコピョコ跳(は)ねる様に走り寄って来るので,必死に逃げた.が,たちまち行き止まりにぶち当たる・・ 奴は問答無用で近づいてくる,どうしよう・・僕はどうにかならないものかと,そこら辺のブロックに 体当たりを試みた.(ピュイ,ビタ〜ン.)ブロックは案外軽々しくすっ飛び,突き当たりの別のブロックの所で 止まって道が出来た.・・待てよ,これを別の手段・・そうだな,攻撃とかに使えないだろうか?そこで僕は 奴を引き付け,試しにブロックをぶつけてみる.(ピュゥイ・・ブュン.)奴はあっけなく潰(つぶ)れおとなしくなった. と,同時に何百もの数字のようなものが僕の中に入り込んだ・・何だろうこれは?・・それはともかくとして, これはいけるゾ!覚えた攻撃法で何匹か倒すと,今度はその過程で突き飛ばし押し並べたブロックが 逆に邪魔になってきた.壊せないだろうか・・答えはすぐに出た.思ったよりもろい様だ.・・!! 他のブロックのいくつかがまた変色し,奴の仲間がまた生まれてくる.はて?そう言やぁ,これらの ブロックの中に時々奴等と同じ色に光るものがあって,必ずと言っていい程そこから奴等の仲間が 生まれてくような・・試しにそれらしいブロックの一つを壊してみると中から卵が!しかし,その卵はすぐに 割れて死んでしまった.成〜る程,こう言ったブロックを先に壊しておけば後でやつの仲間が増えるのを ある程度未然に防げるらしい.・・そんな事を考える間にたちまち僕は二匹の奴等(ヤツら)に 挟(はさ)まれてしまった.すぐ近くに使えそうなブロックは無く,灰色のゴム質の壁が僕のすぐ横にあるだけだ. 二匹はもうそこまで近づいている・・万事休すか!?僕はもうヤケクソで灰色の壁にパンチした. そしたら壁全体が波打つように揺(ゆ)れ,それに触れた二匹は痺(しび)れて動けなくなる.チャンスだ! 僕はその二匹の片方を踏み潰(ふみつぶ)した.当然そいつは沈黙して動かなくなった.もう一方は痺れが 解けて動き出しそうなので諦(あきら)めた.次の瞬間,僕は信じがたいものを目にした・・動き出したソイツは ブルドーザーのような手を生やしたのだ.僕は驚(おどろ)いて慌(あわ)てて逃げるが,この野郎, その手を使って氷のブロックを壊して突き進んでくる・・??だが,青いひし形のマークが描かれた白いブロック だけは壊せないようだ.こいつをぶつけてうまくブルドーザー野郎の処理に成功♪その時同じような 青いひし形マークの白いブロックとくっ付いてピカピカ光り出した.・・確かこの迷路の中にもう一つそれが あったはずだが・・興味半分で僕は三つ目を押し運び二つのくっ付きあっているそれにぶつけた.その直後, 僕は信じられない光景をまのあたりにする.迷路全体がカラフルに光り輝き,僕の体の中に奴を一匹一匹 倒した時とは比べ物にならない程の大量の数字のようなものが流れ込んでくる.そして動き回っていた全ての 連中は痺れて動きを止めたので,しめたとばかりに僕はそれらを踏みつけて次々と沈黙させた. 最後の一匹は痺れが無くなったので手をつける事が出来なかったが・・コ・コイツ・・足のようなものを生やし, 今までとは逆にこちらから逃げ回り出した.迷路の隅まで逃げ込むと,小さくしぼんで消えてしまった. もう奴の卵も残っていないだろう,間違い無く全滅したものと確信した. (チロリロリ〜リロ,チロリロリ〜リロ,チロリロリ〜リロララ♪)安堵(あんど)の気持ちとともに鳴り響く メロディと共に迷路や壁は全て消え,暗闇の中に一人残される.・・僕は迷路から出られたのだろうか・・ やった.僕は暗闇の中をひた走っていく.しかしそれはつかの間の一時(ひととき)でしかなかった・・ また同じような氷の迷路のど真ん中に立たされた事で,僕はそれを否応(いやおう)無く思い知らされる. またこいつ等を相手にしなくちゃいけないのか・・しかも,先程よりも数が増えている・・仕方なく一匹一匹 相手をする事に・・そうする内に・・・・しまった!!僕はとうとう奴に捕まってしまった・・いや,重なってしまった と言った方が正しいのだろうか.今までに味わった事の無い気持ち悪い感覚に全身を満たされ,僕は気絶 してしまった.(テロロ・テロロ・テロリラ〜〜ン・・)情けない音が僕の声無き断末魔を代行してくれるかのように 薄れゆく意識の中で脳味噌にこだました・・ふと我に返ると,僕はテーブルを前にして心にダークなものを 満たしていた.喉(のど)を突いて出た言葉は「何だ,チクショぉ!このクソゲーめぇぇっ!!」・・全く,心にも 無い事を口に出してしまったものだ・・すると,あろう事かそのテーブルは今まで引っ込めていたかのように 足を伸ばして立ち上がり,動き出して振り返り,アメフト選手のような頭とドリルと万力の腕を突き出して 「何をぅ!? この紙飛行機型邪悪サタン野郎が・・ペソゴを馬鹿にするなぁぁ!単発しか弾が出ない メムユ(株)のギャヲタヲマン(謎)なんかよりは遥(はる)かにマシだぁぁ!!」・・と,怒りの声を上げた. 流石(さすが)の僕もこればかりは顔色を変えて大いに驚いた.僕はコイツの名を知っている. ・・機体コード:RVR-68・超〜重装甲突撃型機体,通称「ドルドレイ(DorDray)」・・・・そう,もうお分かり頂ける だろう.僕は機体コード:RVR-42・”超”高機動型可変的良格好(カッコイイ)機体,その名も「さ・さ・さ・ サイファー(Cypher)」!!(←核爆傲慢死)・・胸の中にはM.S.B.S.と言うOS(オペレーションシステム) で僕を操っている人がいる.正直言って,その人の操縦テクニックの程が上手いのか下手クソなのかは 非常に理解に苦しむ所である.でも僕はこの人にとても気に入られていて”機愛”とか言う,良く分からない けれど特別な感情で接してくれているようなので僕自身も彼を気に入っている.そうそう,その人の名は・・ −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ふと思いついた事を,たまには駄文も良いかな〜って実際に書いてみたら, メチャクチャ長くなってしまって・・(苦笑) しかも上の本編よりも先の時期に完成していたりするし・・(滅) −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−