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●キョウチクトウ

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 キョウチクトウ

・ポントスという地域で、サンニという種族のところに有毒ハチ蜜がある。これは精神錯乱をひき起こすので、マエノメノン(「気が狂う蜜」の意)と呼ばれている。それは、森林に繁茂しているキョウチクトウの花から吸い取られると考えられる。

・不思議なことに キョウチクトウの葉は四つ足の動物には毒だが、人間にとってはヘンルーダ(ルー)を加えてぶどう酒で服用すると、ヘビの毒から人を守ってくれるものとなる。ヒツジやヤギもこの葉を浸した水を飲むと死んでしまう、といわれている。

大槻真一郎編「プリニウス博物誌」

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おもしろいことに、日本では夾竹桃(葉っぱが竹で花が桃)と表現されているが、ギリシャ語ではロドダフネ(バラの花と月桂樹の葉っぱ)と表現されている。確かに和洋どちらでも納得する。

毒・害

薬・効

<全草
全体に乳液のオドロサイドという配糖体を、また枝や葉には強心配糖体オレアンドリン、樹皮にはネリオドレインという強心物質を含んでいる。

症状:吐き気、心臓マヒ。プリニウスは人間には有益と書いたが、毒性は人間にも同じ。
公害や乾燥、潮風につよく、白や赤の花が夏の時期にみごとなためによく見かける。鹿児島市の花にもなっている。

・外部用として打ち身部分を煎じた汁で洗う。
キャプション
・強心剤、利尿薬として煎じたものを飲む。