思い入れの『アップルゼラニウム』

今年は紅葉もゆっくり山を彩り、そしてなぜか量もたっぷりであるような気がする。おかげで庭はケヤキやらカエデやらの落ち葉の下にすっかりうずもれてしまった。うん、ことしは自家製腐葉土を作るかな(-_-)
(あ、でもイチョウやカキの落ち葉は使用不可)

寂しいこの時期に、ちょびっとだけ私を楽しませてくれる気紛れなハーブたちがいる。
ハニーサックルに、ハマナスに、アップルゼラニウム・・・

 
かわいいもんだ♪



さて、このアップルゼラニウムなんだが、
わたしゃ、古い奴なので「アップルゼラニウム」ってたら「アップルゼラニウム」なのである。「Pelargonium odoratissimum」のことなのである。匍匐性で、ハンギングにすると素敵なものなのである。 葉っぱにさわると、甘いりんごの香りがするものなのである。(左画像は私の思ってる通りのアップルゼラニウムの苗

ところが最近りんごの香りのしない「アップルゼラ」が市販されている。
アップルゼラというくらいなんだから、りんごの香りは必須のはずだ。
店頭の葉っぱを何度ももんでヾ(・・;) 香りをたしかめたんだがどうしてもリンゴの香りがしない。時期的なせいかとも思ったのだが、それにしてはいくらなんでもスパイシーな香りすぎる。アップルゼラも確かにスパイシーな香りをもっているが、まっさきに鼻に飛び込んでくる香りはりんごの甘さである。売られていたアップルゼラにはりんごの面影はまったくなかった。

「札の付け間違いかな〜?」
店員に聞くと
「アップルゼラニウムです。普通のゼラニウムと違って、葉っぱがいいかおりでしょ?」
うーーん、そりゃまー、、、。
ハーブでない普通のゼラニウムの葉っぱのにおいを‘魚が腐った’と表現する人もいるくらいだから、たしかにそれと比べれば格段にいい匂いだ。でもりんごじゃない!
「白いとてもかわいい花が咲きます。背はもう少し高くなりますね〜。」
背が高くなるだってぇ? ううう。いつからアップルゼラニウムは変化しちゃったんだーー?

納得いかないので、大多喜ハーブアイランドで聞いてみた。
「それは、これだったんじゃありませんか?」
と、見せられたゼラニウム。
「あーー、ですです、これです!」
「ナツメグゼラニウム(Pelargonium fragrans) ですよ」
「なんで、これがアップルなんですか〜??」

なんでも、ナツメグゼラはアップルゼラニウムとなにかとを掛け合わせてできた改良品種なんだそうだ。香り以外はアップルゼラの性質をよくうけついでいるらしい。花もアップルゼラととてもよく似ている。その関係で、アップルゼラという名前で普通のお花屋さんでは売られていることが多いそうな。

今、ある人にとってはそれがアップルゼラなのに私にとってそれはアップルゼラではない、という珍現象がおきつつある。
やだいっ!
アップルゼラはりんごの香りがして、初めてその名が成り立つんだい。ハーブは私にとっては香り命なんだい。


リンゴの香りがしないアップルゼラニウム



     


==ブラウザのクローズボックスでこのウインドウを閉じてください==