『フィーバーフュー』

頭痛もちの私にとって“必需ハーブ”です。

この黄緑色をした小さな葉っぱ1枚が、私を片頭痛の苦しみからすくってくれる。

これが『フィーバーフュー』の葉である。

いきなりキリでもみこまれるような「かんべんしてくれー!」という片頭痛が始まったら、わたしはまず濃いめのコーヒーを飲む。効かない。そこで濃いラベンダーティを入れて飲む。しつこく効かない。これらは一時的なおさえにしかならないのだ。

そこでやっとこのフィーバーフューの出番となる。

え? 効くのがわかってるのなら、まっさきにこれを使えばいいって?

そりゃそうだ。が、しかーし、この葉っぱ、苦いのである。ものすごーーーく苦いのである。
「片頭痛をがまんするか、フィーバーフューの苦みを我慢するか」と悩むくらい苦いのである。

コーヒーだのラベンダーだのは、フィーバーフューを口にいれるための“覚悟”でもある。しかし片頭痛の苦しみは我慢できない、にがみは一時の辛抱じゃ!と思い切ってこの葉っぱを1枚ちぎってそのまま口にいれる。噛む。

一瞬、この苦みのために頭痛を忘れる。ごっくんと飲み込む。 あわててお水を飲む。
「ぐわあああ。にがーーーいぃ」

口の中に残る苦み。そして、その口の中のにがみがひいていくのとほとんど同時に頭痛の方もおさまっている。

にがみと格闘したかいはあろうというもの。我が家の庭になくてはならないこれこそハーブである。

<苦みを紛らす方法>
■花と葉っぱを混ぜて、お茶にして飲む。にがいお茶ですが、生で食べるほどは苦くありません。効き目はちょい劣ります。
■葉っぱを1枚、パンにバターをぬってこれをはさんで食べる。イギリス式。

注意:直接葉っぱを食べる時は1日1枚を守ってください。口の中が荒れます。

      

***庭での様子***

一般的なフィーバーフュー。
ちょっとカモミールに似ている。
花が可愛い。

八重のフィーバーフュー。
花壇に植えられる事が多いのは
こちらだと思います。

こぼれ種でへんなところに発芽して育っている。通路にいきなり芽生えてくることもある。

【フィーバーフュー】
Chrysanthemum parthenium
“なつしろぎく”という名前で園芸用に花壇に植えられることの多いハーブです。見た目はカモミールににていますが、白い花びらがほとんどないもの、葉っぱが明るい黄緑のものなどがあります。葉っぱを見なければカモミールにそっくりです。

育て方:やや陰になるところから日当たりのいいところまでどこでもそだちます。こぼれ種からも容易に発芽しどんどんふえます。挿し木ができます。直うえにした場合は水の心配はいりません。わさわさ茂ったときに特に根元のほうをすかして風通しをよくします。

利用法:葉っぱを頭痛薬にするほか、入浴剤に。虫にさされたとき葉をあてます。花はきれいなので切り花に。  

  


毎日新聞記事「賢いお風呂の入り方」

 片頭痛は突然、目の奥やこめかみから始まる片側、あるいは両側に広がる頭痛で、激しい傷みが脈打つように起こるのが特徴です。
吐き気、目のちらつきなどを伴うことがあります。30歳から50歳の女性に多く、長期にわたって似たような周期で頭痛発作繰り返します。
 心臓から脳へ血液を運ぶ血管には、頚動脈と椎骨動脈があります。頚動脈は首の真ん中あたりで、脳に向う内頚動脈と頭蓋骨の表面に向う外頚動脈に分かれます。
 これらの血管が何らかの原因で刺激を受けると始めは収縮して、そのあと拡張することによって頭痛が発症します。多くの場合、頭痛が起こるおよそ20〜30分前に予感が起こります。この時、手か足の部分浴をすると軽減効果があります。

(1)手浴=洗面器か流し台に冷水(18〜22度)をためて、両腕のひじから下の部分を3分間浸した後、冷水から手を出して2分休みます。これを3回ほど繰り返します。この方法でいっこうに良くならないときは、温冷交代浴を行います。
43度のお湯に3分間手を浸し、ついで10秒間冷水で冷やします。これを繰り返し5回行います。人によってはお湯だけで楽になる場合があります。

(2)足浴=お風呂場でひざから下の部分にシャワーで18〜22度の水をまんべんなく30秒注ぎます。30秒ほど休んでまた注ぎます。これを3回繰り返すと楽になります。
 シャワーでも温冷交代浴は出来ます。43度の湯を3分間足に注ぎ、水に切り替えて10秒。これを5回繰り返します。

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インペリアルタワー・内幸町診療所院長 植田理彦 

  


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