シリアル番号 | 表題 | 日付 |
646 |
ナッシュ均衡 |
2002/10/16 |
ゲーム理論で「現状に問題があっても、他の人が選択を変えない限り、誰も自分の選択を変えようとしないこと」をいう。
慶應義塾大学の中山幹夫教授のHP (http://www.econ.keio.ac.jp/staff/nakayama/)では2人ゲームのナッシュ均衡とは,次のような条件をみたす2人の戦略の組のこと。すなわち;
互いに,相手が選んでいる戦略のもとでは,自分の選んだ戦略は自分の利得を最大化している。
という戦略の組です。一般に,相手が選ぶ戦略に対して,自分の利得を最大化する自分の戦略を「最適反応」と言います。すると,ナッシュ均衡とは,互いに最適反応となっているような戦略の組である,と言い換えることができます。互いに最適反応になっているわけですから,自分だけが,ほかの戦略に切り替えるという動機は存在しません.これが均衡しているということの意味です。
一般のn人ゲームでは,「相手」というところを「自分以外のすべてのプレイヤー」と置き換えるだけでナッシュ均衡の定義が得られます。つまり,n人ゲームのナッシュ均衡とは;
各プレイヤーの選んだ戦略の組で,各プレイヤーについて,自分が選んだ戦略が他のすべてのプレイヤーの選んでいる戦略に対する最適反応となっている
。
ゲーム理論とナッシュに関してはパウンドストーン著「囚人のジレンマ」にくわしい。(Library Serial No.15)
Rev. September 3, 2009