7月にダンパーとブッシュの交換をしたのですが,
その後相変らずと言うか, 更にと言うべきか,
車の挙動がおかしいような気がしてきました.
ちょっとした曲がり角とか, ゆるいカーブとか,
そういう何もおこらなそうなところでハンドルを切ると,
最初はだいたい切った分だけ曲がっていくのですが,
そのうちに切った分よりも大目に曲がっていくような気がします.
おかしなことに,
大きく曲がる時にはそういう感じは受けません.
気が付かないだけかも知れませんが...
こういう現象がサスペンションのせいなのか, ボディがねじれるせいなのか, それとも全然別の理由によるものか, 私には全くわからないのですが, とりあえず問題の切り分けのためにアライメントだけ測ってもらおうと, コックピットつくば店に行くことにしました.
結局測らずに帰ったのですが, なぜ測らなかったのか, その顛末を書くことにします. 何かの役に立つんじゃないかと思うので...
つまり, 「コックピットのような店ではどういう話ができるのか」 とか, 「どうやって相談に乗ってもらったら良いのか」とか, そういう話です. 「ファミリーカーでコックピットに行っても良いのか」とか...(笑)
私: こんにちわー. あの, アライメント測ってもらいたいんですけど...
店のおやじ (以下, 敬意を込めて「おやじ」と略す): えーっと, アライメント測るのは予約になるんですけど... 車は何ですか?
私: ホンダの, あの, Today なんですが.
おやじ: んー, それだと, 前だけですね. 後はリジッドなんで.
私 (心の声): (おお, 顔色も変えずにそうくるか. さすがに「そんな車知らん」とは言わないなぁ)
私の反応, ちょっと偏見入りまくりかも (笑).
おやじ: それで一体, どうしてアライメントを測るんです?
私: ええと, ちょっとしたコーナーとか, 交差点で右折する時とかにオーバーステアが出て... 切れ始めはいいんですけど, コーナリングフォースがかかりはじめると, こう, ぐぐっと...
以下ちょっと, 車の製造年度, 事故歴等について聞かれる.
おやじ: うーむ... それだとアライメントでどうこう, っていう問題じゃないような気がするんですが...
私 (心の声): (おろっ)
おやじ: キャンバー変化で切り始めのところが変わる, ってのはあるんですけど, そういう訳じゃなさそうだし... むしろ, ダンパーが抜けてるとか, ブッシュが終わってるとかで, コーナリングフォースが出た時にリアが耐えきれなくて, こう, ぐるっといく, って方がありそうなんですけど...
私: うーん, でも, ダンパーとブッシュはディーラーで 7月に全部交換したんですが.
私 (心の声): (うーむ, 交換していたのがこんな所で役に立つとは)
おやじ: あ, そうですか. じゃぁそれもなし, と... 事故でもあればキャスターの変化ってのも考えられるけど, それもなさそうだし...
おやじ悩む.
おやじ: 振動とか, 出てます?
私: いえ 別に.
おやじ: そうですか... ハブが壊れてると, コーナリング中の力でタイヤの向きが変わったりして, 変な方向へ行くこともあるんですが...
私: ....
おやじ: だいたい, Today の場合そんなに (アライメントの) 調整の自由度が無いんで, 却って変化しないモンなんですがねぇ.
私: はぁ.
おやじ: あとはステアリングのロッド (土屋註: と言ったと思う) のガタとか...
私 (心の声): (なんか, だんだん話が大きくなるなぁ).
私: ボディがねじれて, ってことはありません?
おやじ: スピードにもよりますけど, 交差点曲がる, って位ですよね? それでどうこうってことは無いと思いますよ.
だいたい話が出尽したようです.
おやじ: という訳で, アライメント測ってもしょうがないと思いますがねぇ. アライメントってだいたい, 他がちゃんとしていて初めて意味があるんで...
私: わはは (苦笑)... ええと, じゃぁ, アライメント測らないでもいいんですけど, これ (オーバーステア) を直して下さいって言ったら, やっていただけます?
おやじ: うーむ... そうなると, あっちこっち全部見ないといけないからなぁ...
私 (心の声): (あれ, 嫌がってるのかな? 無理もないけど. しょうがない, ちょっと助け船を出すか)
私: それって, 期間がかかるってことですか?
おやじ: うー, まぁ, それもありますしねぇ...
私 (心の声): (しまった, 「金がすごくかかるってことですか?」と聞いた方が良かったかな?)
おやじ: ともあれ, 先にディーラーあたりでハブを調べてもらった方がいいんじゃないかなぁ.
私もエンジニアの端くれなんで, こういう仕事は嫌だという気持ちはわかります. やたら手間 (と手間賃) ばかりかかって, 直ればまだしも, 下手をすると
店員: 調べたんですけど, 何も問題ありませんでした. で, お代はこちら...
客: 何も無い訳ゃねーだろ? それに, 直してないのに何で金を取るんだ?
とか...
店員: XXX と OOO が悪いんで, 修理には XXX万円ぐらいかかるんですけど...
客: えー, その半額あれば, 次の車買えるよ... じゃ, その車, もういらない.
店員: それでは, ここまでの工賃 OO万円...
客: そんなの知らないよ. その車, もういらないもん.
とか, 何か問題起きそうですから.
土屋註: だからといって, 私や私の雇用主が, そういった仕事を受け負わないということではありません.
有名チューナーに「お願いします. 最高のチューンド Today を作って下さい」 って言うのならまだ可能性がありますけど, ソレは修理じゃないですね.
私: そうですか... わかりました. またよろしくお願いします.
ここで精神科の医者だと「はい, カウンセリングで XXXX円頂きます」となるのですが, さすがにそういうことはありませんでした (笑). ちょっと悪い気もします.
という訳で, 会社を早退して行ったにもかかわらず, 結局アライメント測定はしませんでした. 勉強になったから, 良いとしましょう.
ネタにもなったし (笑).
註: 10 月 10 日の第二回 fj.rec.autos meeting の時に気がついたことですが, タイヤの空気圧をかなり高め (2.4kg/cm^2 とか) にしておくと, オーバーステア挙動がだいぶ解消されて, 「私にとっては違和感のない状態」になりました. どうも私は頭の中が「強アンダーステア」になっていて, 「弱アンダー」ぐらいの車に対しては常に違和感を感じるようです. うーむ...
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