サッカラのフライホイール エジプト


はずみ車


カイロにあるエジプト博物館に展示されているこの不思議な物体は、1937年にカイロ郊外のサッカラ(あの有名なギザの大ピラミッドのすぐ南)の第一王朝アジブ王の皇太子サブーの墓から発掘された。つまり、紀元前32世紀ごろ(今から5100年前)のモノなのだ。
古代エジプトは科学発祥の地。滑車やはずみ車(フライホイール)もここで発明されている。では、何も不思議ではないのではないか・・・ しかし、これらが発明されたのは紀元前15世紀、すなわち第一王朝より1700年以上も後の事なのだ。さらに、紀元前15世紀のはずみ車は、これよりずっと単純な形状をしており、このような複雑なしろものではないのだ。
されに不思議なのは、その材質である。何とこのはずみ車は、シストと呼ばれる非常にもろい岩で出来ているのだ。これは、現代の技術をもってしても加工するのに、大変な精度が要求される。当時の加工技術では不可能に近いと言うのだ。
ただし問題がない訳ではない。この形状では、フライホイールとしては効率があまり良くないのだ。つまり、フライホイールは慣性モーメントが大きい程効率が高いのに、この形状では直径のわりに慣性モーメントが小さくなってしまう。もし宇宙人のモノならば、そんな事はとっくにご承知のはずなんだが・・・