2代目「ボルチモアの矜持」、来航!


 1998年7月末、Pride of Baltimore the 2nd(プライド・オブ・ボルチモア2世号)が東京港は月島水産埠頭に来航しました。入港時は帆を張っての入港ということでしたが、柴崎は肝炎(9月に発覚)を押して夏コミ本の入稿に全エネルギーを集中していたために立ちあうことはできませんでした。そのかわり、校了のめどが付いた日曜日に馬の背を割る集中豪雨を縫って、甲板の公開に行くことができました。

主要要目
(公式ホームページより引用。アドレスは当頁内リンク集"Sail Ho!"からどうぞ)


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前方よりの勇姿

 ものすごい集中豪雨の直後であるため、露出が難しかったです。低い乾舷、広い甲板、とにかく高いマスト、とにかく長いブーム……いかにも「走るぞ!」というシェイプですね。

とても頑丈そうな艦首部(おもて)

 艦自体のなりは小さいのですが、各パーツは骨太でいかにも頑丈そうです。でっかい錨をくくりつけてもびくともしない舷側……アメリカス・カップ艇では出せない迫力です。よく考えたら、自然との闘いばかりか体当たり&斬り込みなんてこともしてたんですからねぇ。比べる方が間違いか。

それ自体が骨董品のような艦載艇

 中部には左舷にオフセットして艦載艇架がありました。艦載艇架の下にギャングウェイを格納できるようになっています。また、この艦載艇の上に実用的な船外機つきのゴムボートが載せられます。当日はこの艦載艇の中にグッズをおいて販売してました。柴崎が買ったのはTシャツ。お気に入りです。

とても優雅な艦尾部(とも)

 「家具の中で暮らしているような……」とは当日、訪れた人の間から漏れた嘆声でした。ニス塗りの手すり、舵輪、そして艦尾突出部(カウンター)のこの細工! こんな優雅な艦で戦争してたんですねぇ……タメイキ。現在の自衛艦や練習帆船の色気のなさといったら……あ、でも、エスメラルダ(チリ共和国海軍練習船)はこれに匹敵しましたっけ。

続・とても優雅な艦尾部(とも)

 そうすると、これは一方的に日本の造船界の手抜きのようです。なにも、自衛艦に木材を使え、というワケじゃないですよ? ロシア海軍艦ではありませんから。軍艦の機能の一つ、プレゼンス効果を高める上での工夫が欲しい、ということなのです。

ちょっとだらしない索具の格納

 ま、反乱を起こした植民地の海軍ですから、少しは大目に見ましょう。だいいち「キチッとした」という意味の「ブリストル・ファッション」は英国の港の光景から来たものですからね。でもこの索具、使い込んでますねぇ。イイ感じです。さすが、自力でここまで航海してきた艦ですね。

仰ぐ誉れの…?

ボルチモア市の旗のようです。

 とにかく高いフォアマスト。もちろん、メインマストはもっと高いのですが。ホーンブロワーならずとも、たじろぎます。私も高いところは苦手です。 
 ところで、この青い空! 露出に苦労したのがおわかりでしょうか? 感度100のフィルムも、明るめの標準レンズが逆に仇になってしまいました。

今回の目玉! 6ポンド・カノン砲

 射撃可能(ただし、礼砲として)。しかし、とにかく、小さいです。こんなもので戦争してたんですねぇ……タメイキ! 背の高さは大人のヒザ程度。等身大綾波レイなら向こうずね付近でしょうか(こらこら、なんて例えを……)。
 

今回の掘り出し物! 旋回砲

 リチャード・ボライソーが何かと重宝する、あの旋回砲が、これ。まさに豆鉄砲。ううむ、ホーンブロワーが見向きもしない理由がわかった……。でも、これがインディファティガブル号のミズントップに付いていて、ホーンブロワー候補生とフィッチがとりついていて……ああっ!


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